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プラチナゲームズ最新作インタビュー全文掲載 『BAYONETTA(ベヨネッタ)』

2008/5/23

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神谷英樹氏が描くクライマックス・アクション

 

 プラチナゲームズがセガと組んで送る新作の数々。その中で圧倒的な映像を見せつけているのが、『BAYONETTA(ベヨネッタ)』だ。

 

 プレイステーション3とXbox 360という新世代ハードで開発が進められている同作。そのディレクションを担当するのは、神谷英樹氏。『デビル メイ クライ』(以下、『デビル』)、『ビューティフル ジョー』(以下、『ジョー』)、『大神(OKAMI)』など、数々のアクションゲームを手掛けてきた同氏が、今度はどんなアクションゲームで魅せてくれるのか。期待の高まる同作について、週刊ファミ通2008年5月30日号(2008年5月16日発売)では、神谷氏にインタビューを敢行。そのインタビュー全文を、今回、ファミ通.comで掲載していく。


ディレクター
神谷英樹

BAYONETTA(ベヨネッタ)

元カプコン第4開発部所属。新規タイトルの開発に多く携わっており、そのどれもがプレイ感覚、ビジュアル、完成度のすべての面で画期的であるという、まさに異能のクリエーター。代表作は、『デビル メイ クライ』、『ビューティフル ジョー』、『大神(OKAMI)』。


 

――『BAYONETTA(ベヨネッタ)』は、神谷さんとしては初のHD環境のタイトルに作ってみてどんな感触ですか?

 

神谷英樹(以下、神谷) 作り込みが尋常じゃないレベルを求められますね。いままで僕たちがやってきたような、”作って壊して”ということをくり返していいものを作る、という作業がやりにくくなっている印象です。ただ、意気込みはいままでどおりですので、結局のところ作りかたは変わっていないと思いますけど。

 

――映像を観た限り、相当作り込まれていますよね。

 

神谷 そうですね。今回は”写実に近いリアリティー”を追求しています。これを追求して行き着く先というのは、実際の写真だったりするわけですが、そのままだとおもしろみがないですよね。だから力押しのアプローチではなくて、デザイン性を重視しています。建物や登場人物の服装、プレイヤーや敵キャラクターのデザインで個性を出していこうと考えています。そういう意味で、世界設定をまったくのファンタジーじゃなくて、現実をモチーフにした世界設定……、リアリティーのあるファンタジーというところに置いています。リアルな映像で夢のあるファンタジーを描く。まったくの架空の世界ではなくて、リアルなところにファンタジーの味つけをしているわけです。

BAYONETTA(ベヨネッタ)

BAYONETTA(ベヨネッタ)

 

――今回新作タイトルを手掛けるに当たって、アクションを選んだ理由というのは?

 

神谷 じつは、自発的にアクションを作ろうと考えたわけではないんです。この会社が立ち上がってすぐのときに、みんなで企画書をとにかく作っていたんです。1週間に1本作るような勢いで。その中で、僕も最近のゲームハードに合わせた企画を作っていたんですけれども、橋本(『BAYONETTA(ベヨネッタ)』のプロデューサー)のほうから、「神谷さんの3Dアクションゲームが見たいですわー」と言われまして。そのときに、「そういえば3Dアクションゲームの企画書1本も書いてなかったな」と気づきまして。実際、僕らの会社には『デビル メイ クライ』を作ったメンバーがたくさんいますし、僕もディレクターをやっていたことがありますので、「なるほどな」と思ったんですね。それで書き始めたら、やっぱり気分が乗ってきまして。ちょうど同じタイミングで会社から3Dのアクションゲームを作ってほしい、という話を振られたということもあって、企画が走り出すことになりました。

 

――最初に目指した企画というのはどのようなものだったんでしょう?

 

神谷 もととなった企画書からはほとんど変わっていないですね。当然作っていて、何か足りない、という部分はあって、新しいものを入れることによって補っています。それがわりと『BAYONETTA(ベヨネッタ)』の世界をガーンと決定づけるものだったりしたんですけれども(笑)。ただ、アイデアを乗せるベースという部分は変わっていないですね。

 

――そのベースとなった内容というのは?

 

神谷 主人公が女であるということ。それから『デビル メイ クライ』だったら銃と剣、『ビューティフル ジョー』だったら生身のアクションだったんですけれども、それとは違ったプレイ感覚を何か出せないか、ということを考えました。こだわりとしては架空の武器は使いたくなかったので、手と足の両方に武器、銃を装備してマーシャルアーツのように打撃を行いつつも、引き金を引いて銃を撃つというアクションを提案しました。これが紙の上で想像しているだけですごく操作をイメージできたんですよね。それが「このゲームイケるな」と思った最初の瞬間でした。

 

――体術的なおもしろさに武器が加わることで、爽快感が加味されたゲーム性につながっていると。

 

神谷 ただ銃をかまえて撃つだけじゃない、動きのおもしろさが出せると思います。また、主人公を女にしたことでカッコよかったり激しかったりというのとはまた違う、艶かしかったり、滑らかだったり、色気というのも味わいとしてプラスできました。

 

――そういう意味で女性を主人公にしているわけですね。

 

神谷 そうですね。アクションに関しても女ですから、やぼったい感じの動きとは違いますよね。めちゃくちゃイケてる女だけど、ただ女としての魅力だけじゃなくて、強さも兼ね備えているというギャップ感を出したいと思っています。ギャップ感のあるものの組み合わせによって、強烈な個性が作れるんじゃないかな、と思ったこともキャラクターに女性を選んだ理由ですね。

 

BAYONETTA(ベヨネッタ)

BAYONETTA(ベヨネッタ)

 

――ちなみに基本的なゲーム性としては、1対多ということになるのでしょうか?

 

神谷 1対多で、駆け引きを重視しています。テクニック重視のゲームですね。

 

――どちらかと言えば、アクションゲーマーと呼ばれるプレイヤー層に向けた作品?

 

神谷 敵との駆け引きという部分に、純粋にアツくなれる本当に骨のあるアクションゲームを作りたいな、と思っています。わりと本気(マジ)なアクションゲームかな、と。

 

――それは、『デビル』なり、『ジョー』なり、神谷さんの作るゲームの根底にある考えかたですよね。

 

神谷 僕に限らず、チームの人間全員そうだと思います。僕は『デビル』、『ジョー』と作っていますが、いずれも続編を作れていないんです。で、それぞれの続編を見ても、正直あまり刺激がないんですよね。そういう経緯もあって、本気(マジ)なアクションゲームを作るんだったら俺らだよな、という自負があります。「俺らの留守中にでけぇツラすんな」と。俺らがやるしかねぇな、ということで奮い立っている部分がありますね。

 

――いまのアクションゲーム界にまた新たな新風を巻き起こそう、と考えられているわけですね。

 

神谷 正直、アクションゲームってそんなに進化してないんじゃないか、という思いもあるんですよね。だから、「こうやるんだ」と、「アクションゲームってこういうもんだ」というものを業界にも、ユーザーにも伝えていきたいな、という思いがあります。

 

――そういう言葉を聴くと、その進化の一端というのを読者の皆さんに提示できればな、と思ってしまうんですけれど。

 

神谷 うーん、そうですねぇ、もうひとつこのゲームに特徴があるとすれば、主人公が魔女という設定で、魔女だから人間の常識を超えたスーパーパワーを発揮できるんですよ。また、主人公に敵対する存在が天使という設定になっているんです。プレイヤーが黒=ダークで、使う力もおぞましいもの、という設定に対して、敵は神々しくて偉大=雄大なイメージで、プレイヤーの闇に対して光という逆転した世界設定にしています。神々しい敵をぶっ倒す。そんな主人公がカッコイイ、と感じてもらえるんじゃないかと思います。

 

――ダークヒロインというわけですね。

 

神谷 そうです。その対比、コントラストをすごくつけているのが、絵的にすごくおもしろいと思いますね。魔女というのは、キーワードのひとつなんですけれども、魔女の力を持って現代に蘇ったという設定なので、いまふうのスタイリッシュな雰囲気と、古風な歴史のある重みというイメージを併せ持っています。

 

――人知を超えた世界の話ということですから、いろいろな敵のバリエーションも豊富でしょうし。

 

神谷 敵は……まだあまり言えないんですけど(笑)、想像を超えた敵が出てくるんじゃないかな、と。

 

――新世代機ならではのスペックを活かした、超巨大な敵とか?

 

神谷 そう、です……ねぇ……。そういうところは心配ないかと思いますけど、すみません、まだ言えないんです(笑)。

 

――了解しました(笑)。ちなみに、本作のコンセプトである”クライマックス・アクション”というのは、どんなものなんでしょう?

 

神谷 単純に言ってしまえば、”どんな場面でもクライマックス感を”ということなんです。具体的に言うと、映画のクライマックスシーンが連続するような、つねに度肝を抜かれる展開の連続という感じですかね。戦いの駆け引きの中で勝った負けたがあって、漫然と進んでいくというのではなく、もっとテンションを高くして遊べるような舞台作りをしています。

 

――バーっと雑魚を倒して進んでいって、最後にボスがいて倒したら終わり、みたいな展開ではない?

 

神谷 そんな平らな道のりではないですね。退屈は絶対しないと思いますよ。

 

――最後に、読者の皆さんにひと言メッセージをお願いします。

 

神谷 僕たちがこれまでどういうゲームを作ってきたか、ということを見てもらったらクオリティーはおのずとわかってもらえると思います。本気(マジ)なアクションゲームなんで、みんな本気(マジ)になれますよ。どんなゲームでもそうだと思うんですけど、どれだけ発想のブレーキをはずせるか、ということだと思うんですよね。で、このゲームはブレーキがないんで。アクセル踏みっぱの本気(マジ)なアクションです。こじんまりとした枠にとらわれないようなアクションになっています。ご期待ください。
 

BAYONETTA(ベヨネッタ)

 
 

BAYONETTA(ベヨネッタ)

ハード

プレイステーション3、Xbox 360

発売日

2009年発売予定

価格

価格未定

テイスト/ジャンル

ファンタジー/アクション

備考

開発:プラチナゲームズ


 

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