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【E for All Expo】KONAMI 山岡晃氏:『サイレントヒル ゼロ』では単純な計算では割り切れない“ホラー感”を味わってほしい

2007/11/7

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●いままでのシリーズ作に比べてアクション要素は強くなっている

 アメリカ・ロサンゼルスで開催された一般ユーザー向けのイベントE for All Expoに参加していたKONAMIのクリエーターにインタビューを敢行。動画を交えてその内容をお届け。今回はKONAMIの看板タイトルのひとつ『サイレントヒル』シリーズのプロデューサーを務める山岡晃氏。2007年12月6日に発売を控えたPSP(プレイステーション・ポータブル)用ソフト『サイレントヒル ゼロ』の話題を中心に話を聞いた。

インタビュー動画はこちらのページから!

再生には、Windows Media Playerが必要です。

 

▲KONAMI ゲームコンテンツプロダクション ゲームソフトコンテンツ制作グループ プロデューサー 山岡晃氏。


――なぜ“ゼロ”を開発しようと思ったのですか?
山岡
 これまでシリーズをリリースしてきて、「『サイレントヒル』はなぜあんなふうになってしまったのか?」とか、「場所はどこなのか?」といった、ファンの方からのご質問が多かったんです。来年で『サイレントヒル』も10周年を迎えるのですが、そういうことならば『サイレントヒル』の過去をさかのぼってみようということで、『サイレントヒル ゼロ』の企画が立ち上がりました。

――当初からプラットフォームはPSPに決めていたのですか?
山岡
 据え置き機も考えていたのですが、ちょうどゲーム機の過渡期にあったので、「携帯ゲーム機でやってもおもしろいんじゃないか?」というのがありました。

――ずっと据え置き機でやっていたので、けっこう冒険だったのでは?
山岡
 たしかに冒険ですね。携帯ゲーム機なので、ホラー感とはかけ離れたところにありますし。ただ、最近は『サイレントヒル』シリーズを知らないゲームファンの方も多くて、そういった新しい携帯ゲーム機のユーザーの方に『サイレントヒル』を訴求していきたいという思いもありました。

――PSPでも恐怖感は遜色ないように思いましたが……。
山岡
 もちろんPSPになったからと言って怖さをないがしろにしているわけではなくて、アクションゲームのおもしろさといったところも表現できたらいいな、といったところでしょうか。いままでのシリーズは、けっこうボタンを押して、カーソルを操作している時間が多かったかもしれないので、それに比べるとアクション要素は強くなっていますね。

――『サイレント ヒル』ならではの特徴は?
山岡
 単なるサバイバルホラーではない、『サイレントヒル』らしい怖さを見てほしいです。単純にクリーチャーだとかエネミーが出てきてプレイヤーを驚かして、ストーリーをなぞっていくだけじゃなくて、自分なりにいろいろと考えながら謎解きをするというのが『サイレントヒル』らしさです。1+1=2といった単純な計算では割り切れない“ホラー感”はぜひ見てほしいです。

――そこまでして、ホラーに惹かれるのはなぜ?
山岡 
なぜなんでしょうね……僕が根が明るいからかなあ(笑)。誰かから聞いたんだけど、ネアカの人は暗いものを作りたがって、ネクラな人は明るいものを作りたがるらしいです。そんな点があるのかなと思ったりもします。でも、人を怖がらせて「イヒヒ」とかは思わないですよ(笑)。ホラーによって人間の深淵を表現したいとか、そこまで崇高な思いはないですが、ホラーというジャンルでほかとは違うオリジナリティーのある作品を作りたいんです。ポップでキュートなアクションやRPGを作りたくはない……というのはあるんですが(笑)。

――海外での発売は11月末とのことですが、反響のほどは?
山岡 
おかげさまで、評判はかなり高いです。本作は初めてイギリスの開発会社で作っているので、ゲーム中のイギリス的な作りをおもしろがっている声も聞かれるんですよ。「え!? 『サイレントヒル』がイギリスで作られている?」みたいな。もともとは日本人が作った『サイレントヒル』を、外国の人がオマージュしているみたいな意識はあるかもしれません。

――なぜ、『サイレントヒル ゼロ』の開発をイギリスで?
山岡
 開発はイギリスのクライマックスが担当してくれているのですが、企画を練っているときに、本人たちに「これをやりたい」というのがあって、そこがうまく合致したといったところでしょうか。じつは、『サイレントヒル ゼロ』は日本人のスタッフは僕しかいないんですよ(笑)。

――それは大胆な。
山岡
 僕はそんなに大胆だとは思っていないんですけどね。なんでしょうか、技術的な問題もありますし、『サイレントヒル』シリーズの海外での人気が高いから、開発も海外で……という理由もけっこう大きいです。市場的に海外のほうが大きいから、マーケティングで意思の疎通を図るのは海外のほうがやっぱり多い。それで、海外で作ったほうがベターという意識があるのかもしれませんね。

――今回の『ゼロ』をきっかけに、シリーズをPSPでリリース……みたいな考えは?
山岡 
やりたいですね。やりたいけど、できるかなあ? 『サイレントヒル』はすごくこだわって作っているんで、単純にデータを解析してコンバートするだけでも、技術的にはたいへんだと思います。日本国内であれば、ここへきてPSPの販売台数が伸びてきて、ゲーム大好きな若い人たちが多く入ってきているという印象がある。そういう方に向けて『サイレントヒル』を新しく遊んでもらいたいという気持ちは、やっぱりあります。さっきも言いましたが、実際のところ『サイレントヒル』を知らない人がたくさんいるんですよ。映画にもなりましたが、それとゲームとが結びついていないくらい。そんな人たちにはPSP版を遊んでほしいというのはありますね。


気になる『サイレントヒル5』の開発状況は、ただいま60パーセント!

――ところで、ゲームファンが気にしている『サイレントヒル5』の進捗状況のほどはいかがでしょう?
山岡
 60パーセントくらいできたかな、って感じです。来年には発売できたらいいなと思っています。ちなみに、『サイレントヒル5』の開発も海外で行っています。今回はアメリカの会社です。べつに日本で開発するより海外のほうがいいということではなくて、たまたま海外が重なったんですよ。

――『サイレントヒル5』の開発も日本人は山岡さんがひとりだけ?
山岡
 そうです。今年に入って何回アメリカに来ているんだろう?って感じですよ(笑)。チャレンジフルな試みではありますけれど、とくに海外から高い評価を得ているので、開発にも気合いが入りますね。

――『サイレントヒル5』はどのような感じの作品になるのでしょうか?
山岡
 ビジュアル的なところ……霧の部分だったりダークネス(影)の部分だったりというところは、すごくおもしろくなっていますよ。まさに新世代機ならでは……といったところですね。プレイステーション版の初代『サイレントヒル』では、ハードウェアの性能の兼ね合いで、わざとノイズをかけたりしたのですが、新世代機になってからは「ここではこうしたい!」という願いが実際に叶うようになってきました。いまはそれらの要素を組み込んでいる最中ですね。日本人にはないセンシティブな部分もあったりして、大いに発見がありますよ。

――それはどういった部分で?
山岡
 日本人の持っている怖さと外国人の持っている怖さが全然通じなかったりするところがあるんですよ。海外では『呪怨』などのジャパニーズホラーがリメイクされていますけど、死んだ人が呪って出てくるという感覚が海外の人にはない。そこを説明したときに、彼らは自分たちの文化に重ね合わせて何か違うものとして受け取って、それがおもしろいニュアンスとして出てくる。そのへんは、日本人では計算できない感覚ですね。「こうくるか!?」みたいな。既存のものにカテゴライズされない怖さが、作っていておもしろい感覚がありますね。海外のクリエーターとゲームを作るのは、『ゼロ』と『5』が初めてですし、そうそうある機会でもないので、おもしろい経験ではありますね。

――それは、クリエーター魂をものすごく揺さぶられそうですね。
山岡
 いずれにしろ、海外の人はゲームに対して熱いですよね。ちょうど10年くらいまえの日本を見ている感じ。現場に入るとプロデューサーやディレクターだけではなくて、スタッフ全員が熱くて、「ほら、これ見てよ」という思いがぶつかって、1個の作品ができあがっていくみたいな、物を作るのが心底うれしいな……というのを感じますね。いいものができるか、悪いものができるかは結果次第ですけれど、ゲームを作っている楽しさは、久々に味わいました。

――最後に『サイレントヒル ゼロ』の発売に向けての抱負を。
山岡
 『サイレントヒル』も10年を迎えて、ずいぶん長いあいだホラー作品として皆さんの支持を得てここまで来ているというのを実感しています。『サイレントヒル ゼロ』では、隠されていた謎やシリーズのファンであれば、「あ、こうだったんだ!」と気付かされたり、明らかにされていなかった『サイレントヒル』を発見できたりするようになっています。また、『サイレントヒル』を知らない人でも、その“オリジン(起源)”を知ることができる。これを機会に『サイレントヒル ゼロ』から始めて、過去に発売されたシリーズを遊んでいただいても楽しいと思います。ぜひ期待してください。

▲主人公はトラックの運転手トラビス。謎の少女に導かれるままに霧に包まれた街“サイレントヒル”に迷い込むことに……。“鏡”を駆使して表世界(霧に包まれた街)と裏世界(血と錆にまみれた街)を行き来するのが謎を解くカギになる。



※『サイレントヒル』シリーズの公式サイトはこちら
※E for All Expo KONAMI クリエーターインタビュー第1回IGA氏はこちら
※E for All Expo KONAMI クリエーターインタビュー第2回向峠慎吾氏はこちら

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