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クリエーターインタビュー【2】 『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』

2007/10/21

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●秘められし目覚めの物語

 『キングダム ハーツII ファイナル ミックス』のシークレットムービーで描かれた者たちの戦いを描くRPG、『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』。本作は、プレイステーション・ポータブルで綴られる『キングダム ハーツ』という壮大な物語のひとつだ。

 本誌週刊ファミ通2007年10月12日号(2007年9月28日発売)では、同作のディレクター野村哲也氏、Co.ディレクター安江泰氏、Co.プロデューサー吉本よういち氏にインタビューを行った。今回は、そのインタビューの完全版を掲載するぞ。


――開発は『キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ』(以下『Re:COM』)に引き続き大阪のチームが手掛けていますね。

野村哲也(以下、野村) じつは、かなりまえから開発自体はスタートしていて、『Re:COM』が当初の予定よりかなりボリュームアップしたため、いったん中断していたんです。

――では、かなりまえからプロットはできていて、そのイメージが『キングダムハーツII FM』のシークレットムービーのあの映像だと。

野村 はい。

――本作は、1作目の『キングダム ハーツ』の直前の物語、というわけではないんですよね?

野村 直前ではないですね。といってもかなり昔の話でもないです。

――テラたち3人のキャラクターの名前には何か意味があるんですか?

野村 名前の由来はテラは大地、ヴェンは風という感じです。ただ、ヴェンは通称で本名はもっと長いんです。


――マスター・ゼアノートと呼ばれている老人は、『キングダム ハーツII』のゼアノートとは、容姿も年齢も違います。また、ロクサスに似た人物は、ロクサスとは何か関係が?

野村 それぞれのキャラクターが何者なのかという謎は、物語のキモでもありますので、いろいろ想像していただければと思います。

――3人が師事するキーブレードマスターも、いままでのシリーズで登場したことのない人物ですか?

野村 はい。

――物語は、この3人を中心に進んでいくことになるんですよね?

野村 はい。物語的にはかなり複雑でシリアスになります。これはシナリオを担当した渡辺(大祐)が得意としているところです。ちなみに、その渡辺が他の2タイトルのシナリオも監修しています。また、システム的には、本作は3人それぞれの視点で物語が進んでいくということにも挑戦しています。

――個々の物語がそれぞれ、つまり3本のシナリオで展開していく、と?

安江泰(以下、安江) はい。それぞれ個性や能力が違うので、プレイ感覚も違うと思います。3つのゲームを作っているような感じです(笑)。

――『キングダム ハーツ チェインオブ メモリーズ』ではソラ編とリク編で2本のシナリオがありましたけれど、そんなイメージですか?

安江 順番に個々のシナリオを進めていくだけではなく、このキャラクターだと進めないとか、このキャラクターじゃないと謎が解けないといった要素があります。

――ザッピングのような?

安江 それとも違います。いままでのゲームにはないシステムです。

吉本よういち(以下、吉本) ちょっと説明しづらいですね。今後の情報をお待ちください(笑)。

――ワールドの構成はどのようになっているのですか? そもそもディズニーワールドを巡っていくような冒険になるんでしょうか?

安江 そうですね。ディズニーワールドへの関りかたは、いままでのシリーズに近い感じになると思います。もちろん、皆さんが驚くような新しいワールドも複数ありますよ。

――それは楽しみですね。

野村 物語的には、『キングダム ハーツ』以前を描いたものなので、ワールドの時系列もいままで採用したワールドも異なります。

――今回、公開された中に、ハートレスでも、ノーバディでもない敵がいるようですが、これは……?

野村 ハートレスでもノーバディでもありません。新しいタイプの敵です。それらより昔の存在であって、原点をイメージしているので、少し野生的な感じになっています。

安江 といっても単にワイルドになっただけ、というわけでもないんです。けれども、これまでにいなかったような動きをしますね。

――ハートレスとノーバディは、人が心を失ったときに生まれますが、この新しい敵は、それとは違った生まれかたを?

野村 はい。違う要素によって出現します。



――バトルシステムはどんなものになりそうですか? シークレットムービーや“留まりし思念”は、かなりスゴイことになっていましたが(笑)。

安江 ヒントにしている部分もありますが、あれはあくまでイメージですので(笑)。『キングダム ハーツ』シリーズ特有の爽快感は大切にしつつ、新しいシステムを構築中です。 

野村 操作感覚も今回発表した3作品のなかで、いちばんいままでのシリーズに近いかもしれません。成長システムはいままでにない斬新なアイデアを採用しています。

安江 「なんじゃこりゃ!?」っていう(笑)。かなり斬新で衝撃的です。

吉本 並大抵の斬新さではないうえに、かなりおもしろい成長システムです。これは画面写真を見るとわかっていただけると思うので、楽しみにお待ちください。

野村 この成長システムだけでも、1作品作れるほどです。

――ヒントだけでも!

安江 何人かで成長するような……。

――!? PSPを持ち寄って遊べるような仕掛けもあるということですか?

吉本 まだまだ模索中ですが協力し合ったり、競い合ったり……まだそれ以上の要素も入れる予定です。そういったPSPどうしをつなげて遊べる要素は多数考えています。

野村 『キングダム ハーツ 358/2 Days』のマルチプレイとはまったくコンセプトが違うものです。

――物語的にもいろいろ仕掛けがありそうですが、ゲームシステムもさらに盛りだくさんな内容になりそうですね。楽しみです。

吉本 いろいろアイデアが出てきて、どんどんハードルが高くなるのですが、それは『キングダム ハーツ』シリーズの伝統で、その苦労も楽しく思えるほどになってきました(笑)。

野村 そんな調子で、たとえ物語的な謎がすべて明らかになっても、まだまだ遊べるようなバラエティーに富んだゲームになっています。

安江 これから、まだまだクオリティーは上がっていきます。システムそうですし、ストーリーも盛りだくさんなので、長いあいだ楽しめるゲームになると思います。これまでの『キングダム ハーツ』で楽しめた操作感のよさ、というのも味わえますし、そういう意味でも期待していただけるタイトルです。

吉本 いろいろワールドが本作でもあるので、ディズニーファンの方々にとっても満足していただけるのではないでしょうか。サプライズなワールドも用意していますし。ストーリーはシリアスですが、「こんなシステムで、こんなことさせるのか!?」といったギャップもかなりおもしろいと思います。

――ちなみに、同時に発表された『キングダム ハーツ 358/2 Days』と『キングダム ハーツ コーデッド』は気になりますか?

安江 ストーリーもシステムもすべてとても気になりますね(笑)。PV(東京ゲームショウ2007のクローズド メガ シアターで上映された映像)を観ましたけれど、「けっこう出来てるなぁ」と思いました。

野村 本作は、3作の中では、最後に発売されることになると思いますが、期待して待っていてください。

 

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