携帯電話の方はファミ通MAXをご覧ください。

HOME> インタビュー> クリエーターインタビュー【1】 『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』

クリエーターインタビュー【1】 『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』

2007/10/21

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

●ロクサスが主人公の物語

 『キングダム ハーツII』の陰の主役とも言える、ロクサス。彼のXIII機関時代の物語が描かれるRPG、それが『キングダム ハーツ 358/2 Days(スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー)』だ。

 本誌週刊ファミ通2007年10月12日号(2007年9月28日発売)では、同作のディレクター野村哲也氏、Co.ディレクター長谷川朋広氏、製作担当山本浩二氏にインタビューを行った。今回は、そのインタビューの完全版を掲載するぞ。


――まずは“358/2デイズ”というタイトルの意味を教えてください。

野村哲也(以下、野村)わざと暗号めいたものにしています。クリアーして、初めて意味がわかります。“デイズ”という言葉もついていますが、ゲームの進行も1日1日を遊んでいく、XIII機関の日常を描いたものになります。基本的に冒険劇なんですが、ロクサスは機関のメンバーなので、いつも同じ場所から任務に向かい、同じ場所に戻ってくる。日々のくり返しという中で、どういうお話が描けるかというのがコンセプトのひとつです。とはいえ、毎日、何かしらドラマチックなエピソードがあるわけではないですけれど。

――物語の時間軸としては、ロクサスがXIII機関に入り、『キングダム ハーツ?』につながるまででしょうか?

野村 はい。XIII機関に入ってから、ある程度の期間は短くお見せする予定です。ちょうど、ソラが寝ている約1年がストーリーの中心になりますね。1日ごとにXIII機関に任務を出されるのですが、機関に入ったばかりのロクサスは機関についてまだわかっていない。それが、話が進むにつれてロクサスが機関に対して疑問を持ち、最終的には機関を抜けていく。その抜けた理由が今回の物語のメインです。

――今回発表された3タイトルのロゴのイメージカラーですが、本作に何か意味があるんでしょうか?

野村 ロクサスといえばトワイライトタウンの黄昏時のイメージがあるので暖色系にしています。物語も切ないものになると思います。本作のシナリオは、自分が書いたコンセプトをもとにシナリオを金巻さん(編集部注:金巻ともこ。『キングダム ハーツII ファイナル ミックス+』の予約特典として制作されたハードカバー本、キングダム ハーツ アナザーレポートでロクサスにまつわる小説を執筆)にお願いしているんですが、すでに方向性は決まっていて、あとは仕上がりを待っている段階です。

――行く末がすでに描かれているという点では、『クライシス コア -FFVII-』のザックスとイメージが重なりますね。

野村 ただ、『キングダム ハーツII』のロクサスはそこまで悲劇的な顛末ではないですよね。

――ニンテンドーDSというハードを選んだ理由というのは?

野村 まず、自分はいつもシステムありきで構想を練るんです。今回は手軽にマルチプレイをやってみたいというプランがあってニンテンドーDSにしました。そこで、XIII機関という13人のキャラクターが使えそうだと。すると、おのずと物語もロクサスを描いたものにしよう、という感じで、本作の企画を立ち上げました。


――『すばらしきこのせかい』では、ニンテンドーDSの機能をフル活用するシステムでしたが、本作でも?

野村 いえ、今回は逆にあえてニンテンドーDSの機能を使わない、というコンセプトで進めています。今後の開発次第というところもありますが、基本的にはタッチしなくても操作できるものを目指しています。タッチペンを使うと、どうしてもいままでの『キングダム ハーツ』の操作感とは異なってくるので。

――本作の開発をしているハ・ン・ドさんは『キングダム ハーツ』シリーズを手掛けるのは、初めてでいらっしゃいますが、手応えはいかがですか?

山本浩二(以下、山本) ニンテンドーDSで『キングダム ハーツ』らしさをどう出せるか、というのを日々研究しながら制作を進めています。スタッフの中には『キングダム ハーツ』のファンが大勢いるので、どんなストーリーになるのか、スタッフも楽しみにしています。14人目のメンバーが登場する、ということがわかったときは、すごい盛り上がりようでした(笑)。

――その14番目のXIII機関メンバーですが、ナミネのように見えますが……。

野村 いえ、ナミネではありません。

――では、これまでに出た人物?

野村 ナイショです(笑)。物語は、『II』より以前のものですが、『II』ではXIII機関で、XIVではなかった。14番目が登場するのに、XIVではない理由はこの作品でわかります。彼女は、今回のポイントになるキーキャラクターですね。

――あと、ソラやリクが出るのかが気になりますが……。

長谷川朋広(以下、長谷川)リクが、ロクサスと戦う運命にあるというのはユーザーの皆さんもご存知だと思いますので、その場面は必ず登場します。そして、ソラについては、この物語中は寝ているところで、記憶を再構築している状況です。そこで、要所要所で記憶が見えるようなシステムを考えています。まだアイデア段階ですが、そのシステムでロクサスとソラがつながっているという面を、強調して見せたいなと思っています。


――今回も、各ディズニーワールドを巡るような展開になりますか?

野村 ワールドは登場しますが、関わりかたがいままでとは違います。

長谷川 ロクサスというキャラクターの都合上、あまり多くの人と関わってしまうと、『II』で辻褄が合わなくなる部分も出てきてしまいますので、各ワールドごとに異なる遊びを入れていこうと考えています。登場するワールドは、これまでに出た世界が中心になりますが、その中で今回の作品に合っているものを選ぶ予定です。

――基本的なゲームシステムは、従来の『キングダム ハーツ』と似た操作感覚になるのでしょうか。

長谷川 そうですね。『キングダム ハーツ』らしいレスポンスの感触を大事にしています。でも、それよりも問題なのはボタン数で。

山本 そうなんです。これがいまいちばんの問題で、これまでの『キングダム ハーツ』はスティックと+ボタンとL、Rを駆使していたのですが、今回はニンテンドーDSなので、ボタン数が少ない。視点回転のボタンが足りなくて、いろいろと検討中です。

――シングルモードもマルチプレイもストーリーは連動しますか?

野村 いえ、マルチはマルチモードというわけではなく、やり込み用のモードなので、基本的にストーリー進行はありません。物語の進行が狂ってしまいますので。ですが、アイテムや成長要素については、両方が連動するように考えています。今回の成長要素は、ふたつのモードの共用を最大限に活かしたカスタムの自由度の高いものです。でも、ロクサスの成長度がそのままマルチプレイに入るということではありません。

――マルチプレイでは、XIII機関全員を操作できるのでしょうか?

野村 はい。そうなります。

長谷川 そこはパラレルワールドのような扱いにしています。というのも、ストーリーが進むと消滅してしまうメンバーもいますので。

山本 キャラクターごとに、特性も技も変わりますので、楽しめると思います。あとは、武器も違いますね。ゼクシオンの本や、デミックスのシタールなどは悩みどころですね。

――マルチプレイは、どのように進んでいくのでしょうか?

長谷川 いろいろなミッションを受けてクリアーしていくものになります。当然ボスを倒すというものもあるのですが、マップに閉じ込められて、みんなで協力して脱出するいった、ギミックや謎解きをたくさん入れていきます。

山本 短く遊べるものを多く用意して、その代わり何度も遊べるようにします。スコアアタックなどもありえますね。ただ協力するだけでなく、対戦や競争といった要素も大きいです。

――ミッションは、ゼムナスか与えられるものになるんでしょうか?

野村 そうですね。ただそれだけでなく、いろいろな方法を考えています。

長谷川 それが、話しているうちにどんどんヘンな方向に行っちゃって。任務を遂行すると、XIII機関が座っている白い部屋の椅子が高くなるとか(笑)。

山本 現段階のマルチプレイの結果表示では、本当に入っています(笑)。

野村 これは、本当にやりそうです(笑)。

――マルチプレイでは、ほかの要素は?

山本 下画面でお絵描きができます。リアルタイムで同期されるので、誰かが描いているところを、すぐ消したりできて楽しい(笑)。これを使ったミッションを考えていきたいですね。

――最後に読者へメッセージを。

長谷川 今回の発表では、ほかの『キングダム ハーツ』作品もありますが、マルチプレイができるのは、この作品だけですので、ぜひ楽しみにしてください。

山本 マルチプレイができるゲームで13人ものキャラクターが選べるというのは、非常に珍しいと思います。キャラクターの違いだけでも楽しいので、そこを楽しみにしてほしいですね。

野村 マルチプレイも当然コンセプトのひとつなのですが、『キングダム ハーツ』はストーリー性も重要な要素ですので、当然ひとりでも遊べるようにしています。シングルとマルチがあるわけではなく、マルチが可能なだけですので、ひとりでやれば難度の高いプレイができます。やり込み要素の多い作品と捉えていただければうれしいですね。『すばらしきこのせかい』のような物語本編をクリアーしても、いつまでも遊んでいられるゲームにしたいと思って、あれこれ手は考えています。

 

この記事の個別URL

ソーシャルブックマーク

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

その他のニュース

『スプラトゥーン2』1周年&『オクト』配信記念! 郷愁を誘う『オクト』の元ネタや8号とイイダの関係性など、秘話満載の濃厚インタビュー!

『スプラトゥーン2』1周年&『オクト・エキスパンション』の配信を記念して、開発スタッフに濃厚インタビュー!

【RPGの思い出を音で体験】ファミ通コンサートの演奏曲公開!『UNDERTALE』の選曲は……“あの展開”をオーケストラで再現!?【ファミ通コンサート】

伝説のゲーム音楽コンサート“PRESS START”以来となるファミ通のコンサート、“ファミ通コンサート”が始動! 立ち上げ公演として、ドット絵RPGの名作の楽曲を演奏するオーケストラコンサート“ファミ通コンサート 音楽で巡るドット絵RPGの遺伝子”を、2018年8月12日(日)に東京オペラシティで昼夜2公演開催。その演奏曲をご紹介します!

【随時更新】夏のセール情報総まとめ! ニンテンドーeショップ、PS Storeなどのお買い得商品情報をお届け

今年の夏は、やはり涼しい部屋の中でゲーム三昧といきたいところ。そんな夏のゲームライフを支援するべく、夏のセール情報をまとめてお届けします!

舞台『ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園 THE STAGE 2018』ゲネプロリポート 西銘駿の苗木くんがマジ苗木くん!

2018年7月20日、東京・池袋のサンシャイン劇場で公演が開幕した『ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園 THE STAGE 2018』。本稿では、開幕前に行われた囲み取材と、ゲネプロ(公開稽古)の模様をリポートする。

女風呂に入ってレッドドラゴン・ガーモスに挑戦! 『黒い砂漠』新エリア“ドリガン”観光リポート

オンラインRPG『黒い砂漠』において、2018年7月25日に実装予定の新エリア“ドリガン”を先行体験。ひとまず女風呂に入ろう。話はそれからだ。

『NG』の主要登場人物の担当声優が判明、主人公の相棒を演じる佐香智久の歌をバックにしたPVも公開に

エクスペリエンスは、2018年9月13日発売予定のプレイステーション Vita用ソフト『NG』のPVを、本日(2018年7月21日)公開した。 また、主要登場人物とその担当声優もあわせて発表した。

『Spec Ops: The Line』のスタジオの新作『The Cycle』は、異星でクエスト攻略を競うマルチプレイFPS

ドイツのゲームスタジオYAGERが、新作『The Cycle』を発表。PC向けのマルチプレイFPSで、今夏にクローズドαテストを実施予定。

『ゼルダの伝説』ハイリアの盾型Newニンテンドー2DS LL、マイニンテンドーストアで2018年10月上旬発売!

マイニンテンドーストアにて、『ゼルダの伝説』に登場するハイリアの盾をモチーフにした“New Nintendo 2DS LL HYLIAN SHIELD EDITION”の予約受付が開始された。予約受付期間は、2018年9月3日13:00まで。

美少女が泣きまくるRPG『CRYSTAR -クライスタ-』、フリュー完全新作の開発秘話に迫るインタビュー!

フリューと豪華スタッフが手掛ける『CRYSTAR -クライスタ-』。本作の開発に携わる林風肖氏、北尾雄一郎氏、久弥直樹氏にインタビューを実施。完全新作のRPGが誕生した経緯などを聞いた。