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『グランツーリスモ 5 プロローグ』プロデューサー・山内一典最速インタビュー

2007/9/29

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「ファミ通チョイス」とはファミ通グループが、とくにおすすめするゲームタイトルです。

●カーライフシミュレーターの新しいありかたを披露します

 

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンより、2007年12月13に日発売予定のプレイステーション3用ソフト『グランツーリスモ 5 プロローグ』。ドイツで開催されたゲームコンベンション(2007年8月21日から4日間、ライプツィヒで開催された欧州最大のゲームショー)から帰国して間もないプロデューサーの山内一典氏に、毛利名人が緊急インタビューを敢行したぞ。今回も『グランツーリスモ』フリークのみならず、カーフリークたちの予想をはるかに超越した驚くべき内容が満載! これを読めば発売が待ち遠しくなる!!
 

山内一典
Kazunori Yamauti

1967年8月5日生まれ。千葉県出身。小学校のころは、柏市にあったスーパーカー喫茶で、ポルシェ911に憧れていたそうです。


12月の発売を目指して
急ピッチで開発中!!

 
毛利名人(以下、毛利) 発売時期は見えているのですか?

山内一典(以下、山内) 2007年10月20日が無料ダウンロード版の配信、そして、12月13日にブルーレイディスク版の発売とダウンロード版の有料配信を予定しています。10月24日の東京モーターショープレスデー初日に『グランツーリスモ 5 プロローグ』(以下、『GT5プロローグ』)のオンライン機能を使ったイベントを予定しています。

毛利 現時点での開発度はどのぐらいでしょうか?

山内 75パーセントです。現時点で基本的なシステムと各種データは、すでに完成しています。現在はユーザーインターフェースを制作しています。これがないと、ゲームに見えませんから。
  

東京モーターショーとの
連動イベントがある!!

 

毛利 "オンラインカーディーラー"とはどういうものなのかを教えてください。

山内 いままでの『グランツーリスモ』(以下、『GT』)にあったカーディーラーのオンライン版になります。レースイベントとカーディーラーのみで構成された"プチGTモード"(レースイベントで稼いだ賞金でクルマを乗り換えていくモード。ライセンスとパーツショップは存在しない)というべきレースで得た賞金を使ってクルマを買うことができますが、オンライン機能を使って情報の更新がされていきます。新車が追加されたり、「今日はこういうクルマが発売されます」というように、自動車メーカーから発信される情報が得ることができます。

毛利 現在までに公開されている写真の中には、最新型のスバルインプレッサのような国産の最新スポーツカーが走行している写真がないのですが、『GT5プロローグ』には東京モーターショーでベールを脱ぐクルマも含めて国産の最新スポーツカーは登場するのですか?

山内 そうです。東京モーターショーでベールを脱ぐクルマたちの登場方法なのですが、10月20日に体験版が無料ダウンロード配信された時点では、黒いマスキングを施したGT-Rなどに乗れます。一部のクルマはベールが被っていたり、クルマそのものは観られても走れないようになっています。2007年10月24日の東京モーターショー開幕日に会場では、発表されるクルマがベールに包まれた状態になっていて、自動車メーカーの発表に合わせてベールが取られていきます。発表されたと同時に『GT5プロローグ』体験版でもベールが取られて、発表されたクルマに乗れる状態になります。

オフラインゲームの序盤は
軽自動車から
キャリアスタート


毛利 "プチGTモード"は、少額の資金を持った状態からスタートするのですか?

山内 そのとおりです。

毛利 最初に購入できるクルマは何種類ぐらいありますか?

山内 どうでしょうねー(笑)。カプチーノとか……軽自動車になると思います。『グランツーリスモ 4』(以下、『GT4』)までの"GTモード"みたいに猛烈にたくさんのレースを遊ばなければならないというゲームデザインにするつもりはないんです。あくまでも将来発売される『グランツーリスモ 5』の世界をチラ見せするという意味で、"GTモード"的なゲームデザインを採用しているんですよ。

毛利 クルマのセッティングは変更できるのですか?

山内 最大出力と車重を変えられる"クイックチューン"を入れようかと思っています。

毛利 オンライン対戦レースでも賞金が手に入るのですか?

山内 いまのところオンライン対戦レースでは賞金が発生しないようにしています。オンラインのゲームデザインについては、運営していく過程でどのようなものがおもしろいのかということをつねに考えていますので、当初は用意されていなくてもユーザーの皆さんがオフラインゲームを遊びきって、「オンラインで賞金があったらおもしろそう」ということになったらオンラインでも賞金が発生するレースを開催したり、下手したら賞金を取られたりするイベントを開催する可能性はありますよ。


覆面GT-Rは期間限定!!


毛利 覆面GT-Rを本作に入れた経緯を教えてください。

山内 GT-Rの市販バージョンが姿を現すのは10月24日になります。それ以前は、とても厳重に情報が管理されているんですね。とはいえ、発売前の公道テストなどは必要なので、覆面をつけた状態のGT-Rが世界各地でテストを行っています。『GT』として、ユーザーの方にもなるべく早くGT-Rに試乗してもらおうと、まずは覆面バージョンを収録した、というわけです。無料ダウンロード体験版にも、まずは覆面バージョンのGT-Rが登場しますが、東京モーターショーの初日には覆面が取れます。その瞬間も期待していてほしいですね。

毛利 覆面GT-Rは、市販版の日産GT-Rが発表されたあと乗れなくなるのですか?

山内 はい。2007年10月20日から24日までのあいだ、無料ダウンロード体験版だけになります。


『GT』シリーズ
3つ目のオーバルコース


毛利 本作からシリーズ初登場のコース、デイトナインターナショナルスピードウェイを入れた経緯を教えてください。

山内 以前から興味はありました。歴史あるコースですから。『GT』シリーズに登場する北米のコースは西海岸に集中していたのですが、やはり東海岸の名サーキットも入れなければ、と思っていました。超高速のロング・オーバルを収録するのはシリーズ初めてのことなので、その超高速バトルの景色は、未体験のものですよ。


オンラインレースは
最大16台まで対応


毛利 オンラインでは最大何台で対戦できるようになります?

山内 最大16台で対戦できますが、16台揃うことは回線の問題でむずかしいかもしれません。ただ、日本のユーザーは光ブロードバンド回線につないでいる人が大多数だと思いますので、16台揃うかもしれませんね。

毛利 スターティンググリッドの決定方法は?

山内 いろいろな方法を考えています。ランダム、エントリー順、それに連続してレースをする場合は優勝した人が最後尾スタートになったりします。


2種類の
挙動シミュレーション
を用意



毛利 挙動シミュレーションの部分で変化はありますか?

山内 クルマの挙動シミュレーションをふたつ入れてます。ひとつは"ノーマルモード"、もうひとつは"プロフェッショナルモード"です。ノーマルモードは『GT』のビギナー向けモード、プロフェッショナルモードはこの10年間『GT』シリーズをやりまくった人向けです。なぜふたつに分けたかというと、95パーセントの意見が「『GT』はクルマがかっこいい、メニューもきれい、コースもすごい、だけど難しい……」というものなんです。その一方で「タイアの摩耗はリアルにして」とか、「もっとスライドコントロールしやすくならないか」などといった超ハードコアな意見もあるんです。ビギナーとハードコア、どちらのユーザーの意見にも配慮したいので、ふたつの挙動を入れることになったんです。

毛利 無料ダウンロード体験版から、挙動シミュレーションはふたつあるのですか?

山内 あります。


チャット機能などは
製品版発売後に
対応します


毛利 チャット機能は、トップメニュー画面を背景にして行うのでしょうか?

山内 チャット自体はトップメニュー画面だけでなく、レース前後などあらゆる場面で可能です。ただ、チャットのサポートは12月13日に発売したあとで、ネットワークを介したアップデートを通じて行います。時期は未定ですが。製品版の発売時点で僕らがサポートしようとしているオンライン対戦機能は"アーケードフリー対戦"のみを用意します。これはチャット機能がなく、対戦相手がランダムに決まってレースをするものです。あとからチャット機能やフレンドリストなどをオンラインを通じてダウンロードできるようにしようと考えています。製品版発売日バージョンの内容は、オフラインのプチGTモードとオンラインのアーケードフリー対戦、GT.TV、オンラインカーディーラーとなります。

 

クルマやコース、
トップメニュー画面の
アップデートは無料!


毛利 5月に公開したデモ映像の中にロンドン市街地が入っていましたが、これは『GT5プロローグ』で登場しますか?

山内 登場します。それぞれの製品版を最初に買った時点で入っているのではなく、追加ダウンロードになるかもしれません。

毛利 本誌2007年8月10日号の緊急速報でドイツのバート・ヌーナッハを背景にしたトップメニュー画面が公開されましたが、トップメニュー画面は何種類か用意されるのでしょうか?

山内 何種類になるのかは、まだ明言できないんですけどね。もちろん、発売後にオンラインを通じて増えていきますよ。

毛利 それらは、無料で入手できるんですか?

山内 そうです。基本的に『GT5プロローグ』はトップメニュー画面の背景だけでなく、コースやクルマのダウンロードなどのオンラインのアップデートは無料にしようと考えています。

毛利 トップメニュー画面の中にアルバムというアイコンがありますが、これはフォトモード(クルマの写真を撮るモード)があるということですか?

山内 はい。これも発売後にアップデートで対応します。アルバムに入ってくるのは写真とリプレイ動画で、オンラインを介して公開することが可能です。

毛利 フォトモード専用の背景はありますか?

山内 『GT4』のフォトトラベル(世界各地の都市や景勝地を背景にクルマを置いて、写真を撮るモード)のようなものは『GT5プロローグ』には用意されていません。今回用意したコースで写真を撮ってもらいます。

毛利 プロフィールには、どんな情報が入れられるのですか?

山内 どんなクルマやメーカーが好きか、ステアリングコントローラーを使っているのか、どんな色が好きなのかといった情報が入れられます。対戦で出会った人の情報って知りたいじゃないですか。

毛利 プレイヤーが撮った写真データはプロフィールの中に貼ることができるのですか?

山内 実写の写真、及びブログみたいなものも、あとからサポートしようと思っています。

 

"GT.TV"を導入した意図


毛利 "GT.TV"というのはどういうものなんですか?

山内 僕はクルマとレースが好きなので、家に帰ると「なにかクルマ関連のテレビ番組やってないかなー」って捜すんです。それをBSデジタル放送やCS放送の番組表から見つけたりするんですよ。クルマとレースが好きなユーザーに向けて、クルマに関するコンテンツを『GT』の中で観られたらいいなーという構想を抱いていました。実在のクルマ情報番組を、GT.TVで観られるようになります。また、ル・マン24時間耐久レースのような実在のレース中継や、GT.TVのオリジナル番組もやる予定です。

毛利 つまり、テレビ番組なんですね。

山内 はい。ビデオ・オン・デマンド形式のテレビ番組です。番組にはいろいろあって、現在予定されているのは日本の"カーグラフィックTV"、"ベストモータリング"、"D1グランプリ"などを予定しています。"ベストモータリング"だと、セルDVDを買いに行かないといけないじゃないですか(笑)。手軽に"ベストモータリング"を観たい人ってもっとたくさんいるんじゃないかと思うんですよ。これらのコンテンツをGT.TVだと手軽に高画質で観られるんですよね。プレイステーション3って映像配信にすごく向いているんですよ。なぜかというとPCと違ってハードウェアの性能がよくMPEG4(エムペグ4)の再生機能を持っているので、高レベルの映像配信が可能なんですよね。映像と音声だけなら"You Tube"(ユーチューブ)で観られますが、PCの世界ってハードウェアのスタンダードが低いがゆえに、限られた解像度と画面サイズになってしまうんです。プレイステーション3って高画質映像配信を可能にするために生まれてきた部分もあるのでそれを活かすべく、僕らはいいコンテンツを世界中から捜してきて日本で観られるようにし、日本発のコンテンツも世界中で観られるようにしようということですね。
毛利 視聴料金は発生するのでしょうか?

山内 有料になります。映像はデータ容量が巨大なので、無料で配信していると、僕らは破産します(笑)。
毛利 フェラーリや日産とのコラボレーションが最初に発表されてからずいぶん時間が経過しましたが、コラボレーションに関する発表はありますか?

山内 東京モーターショーで発表します。それまでは公開してはいけないことになっていますから。また、自動車業界以外の業種とのコラボレーションも、この場で発表します。
毛利 最後に読者へのメッセージをお願いします。

山内 『GT5プロローグ』は、『グランツーリスモ 5』に向けての新生『GT』の始まりなんですね。過去の『GT』がたどった進化とは明らかに違った変革を行います。幅広く想像力を巡らせて『GT』の未来、それはクルマの未来でもあるのですが、そこに思いを馳せてほしいと思います。あと、10年まえにこのゲームの様式を『グランツーリスモ』が構築したように、僕たちは新しいカーライフシミュレーターのありかたを皆さんに披露したいと思っています。まずは、基本要素から随時やっていきます。その基本要素とは、第一に精密なクルマのモデリング、第二に新しい挙動のシミュレーション、新しい敵車のAI、新しいレースの提案から始めていって、オンラインで広がる要素がいろいろとあるので順次アップデートしていきます。10年目のカーライフシミュレーター革命と思っていますので、おつきあい下さいといった感じですね。


※本インタビューは、週刊ファミ通2007年10月5日号に掲載されたインタビューを再構成したものです。
※週刊ファミ通のインタビュー記事から追加された部分は、緑色の文字で表記しています。

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