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『FFCC リング・オブ・フェイト』開発の中核をなすふたりにインタビュー

2006/12/22

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●シングルプレイとマルチプレイが楽しめる本作の魅力とは……?

 マルチプレイの魅力はそのままに、物語、映像、システムへの挑戦を続ける『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト』(以下、『FFCC リング・オブ・フェイト』)。その開発の中核を成す紙山氏と板鼻氏に、お話を伺ってきたぞ。お忙しい中、時間をいただいて、感謝!

 

ディレクター
紙山満

キャラクターデザイン
板鼻利幸

2003年8月に発売された『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』、2005年に10月に発売された『コード・エイジ コマンダーズ〜継ぐ者 継がれる者〜』でメインプログラムを担当。本作で初めてディレクターとして開発に携わる。また、プログラマーも担当。それぞれの立場を瞬時に切り替えつつ、作品にベストとなる発言と選択を行う。

チョコボ関連作品のイラストを手掛ける。愛らしいチョコボやモーグリのイラストに定評があり、2006年12月14日に発売されたニンテンドーDS用ソフトの『チョコボと魔法の絵本』でもキャラクターデザインを担当。Wiiで発売予定の『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー(仮題)』では、ディレクターとして制作指揮を執る!

 

――『FFCC』シリーズの新作を、ニンテンドーDSで開発することになった経緯をお聞かせください。
紙山満(以下、紙山) ゲームキューブ版の開発が終わったあとに違う作品を手掛けていたのですが、社内で続編を作るらしいという話がありまして……。自分がもし『FFCC』の続編のゲームデザインをするのであれば、「前作の雰囲気を残しつつこんな感じかな?」というのを考えていたんです。その企画書を、僕のブースによく嫌がらせに来る(笑)河津に見せたんですよ。そしたら「おもしろいんじゃないの?」と言われまして。河津は、ダメなものはダメって言うタイプなんですよ。ですから、ダメって言わないときは、脈ありということだと……。そのような経緯で、今回の作品を作らせていただくことになりました。
――開発は順調ですか?
板鼻利幸(以下、板鼻) 今回は紙山自身がディレクションをして、なおかつメインプログラムをしているので、開発の作業スピードが早いんですよね。ディレクターがプログラム的にどこまでできるということがわかっているので、やりたいことも、とことん詰めることができる。ゲームの作りかたとしては、すごくいいのかと思います。
紙山 プログラマーとして発言するときとディレクターとして発言するときがあります。プログラマーとしては「作るのがたいへんだからナシ」と言わないようにしてます。ゲーム内容優先で考えるようにしています。
板鼻 スペック的には、かなり限界まで使っていると思います。

――ゲームキューブ版とニンテンドーDS版の最大の違いは?
紙山 前作では、マルチプレイの際に4人で画面ひとつを共有していましたが、ニンテンドーDSはひとりに画面がひとつあるのが大きいですね。前作は画面がひとつなので、キャラクターどうしが離れてしまわないような仕組みが必要でした。しかし、今回はみんな自由に歩き回ることができますよ。あるダンジョンの一部でのみ、前作のように一定範囲内で行動させるような仕掛けは考えていますが、ゲーム全体では自由に移動できるようになっています。
――今回、画面から受ける雰囲気が変わったように感じますが……。
板鼻 前作は画面を見下ろしているので、あまり空を描けなかったんですね。今回は立体的なマップになって、背景も存分に見せることができますので、明るく抜けた印象を受けると思います。
――画面を3Dにした理由は?
紙山 ニンテンドーDS版の『FFIII』の開発画面を見せてもらったら、ポリゴンでかなりキレイだったんです。そこに触発されたという部分はあります。『FFIII』のあとに出ますし、僕たちもがんばらないといけないなと。ライバルのおかげもあって、すごくキレイになっていますよ。
板鼻 イベントシーンでキャラクターに寄るのは難しいだろうと思っていたんですけれど、結果、寄っても大丈夫なクオリティーになりました。むしろ寄せたことで、臨場感が出るものに仕上がったと思っています。
――カメラアングルも凝っている?
板鼻 すべてコンテから起こして、クオリティーの高いものに仕上がっています。据え置き機のRPGと変わらない作りをしています。
――それでは、携帯機のRPG史上最高のクオリティーに!?
紙山 そう言っちゃってもいいんじゃないでしょうか。
板鼻 なんだか、いろいろと怖くなってきましたね(笑)。

――サブタイトルの『リング・オブ・フェイト』に込められた意味は?
紙山 直訳すると"運命の輪"という意味なんですけれど。物語のキーワードになっていますので、本編を楽しみにしていただければと思います。
――"指輪"という意味は……?
紙山 指輪ではありません。主人公たちのいろいろな出会いや運命。そのような意味も込められています。
――タイトルが『クリスタルクロニクル』ということで、やはりクリスタルが重要なカギを握る?
紙山 重要なカギを握っています。クリスタルは毎回"善"の象徴のように描かれていますが、よく見ると冷たい感じもしますし……。"善"でもあるけど"悪"にもなりえるのかなと。それで今回は、『FF』に一石を投じるという意味で、"悪"のクリスタルを登場させています。
――クリスタルが悪にもなるというのは、驚きの事実ですね!
紙山 もともとそういうコンセプトでスタートしました。
――プレイヤーからすると、クリスタルは敵になるのですか?
紙山 "聖なるクリスタル"と"邪悪な力が込められたクリスタル"。ふたつのクリスタルが登場します。主人公や街の人たちは、邪悪な力が込められたクリスタルによって、苦しめられるんです。
――そこがストーリーの鍵に?
紙山 物語は、家族愛や兄弟愛をテーマにしています。笑って泣ける。最初は主人公の幼年期から始まるのですが、セリフやイベントなどおバカなものも多くておもしろいんです。ですが、気づくと泣いてるみたいな。
板鼻 開発スタッフにも、シナリオを読んで泣いてる人がいましたから。
――幼年期から始まるということは、主人公の成長物語になる?
紙山 そうですね。『FF』と言うとストーリーを期待される方も多いので今回はシングルプレイも十分楽しめるように、重厚感のあるストーリーを用意しています。

――設定の"邪なる紅い月"とは?
板鼻 さきほど話に出ました、"悪"のクリスタルに関係しています。このイメージで、『FF』シリーズでは珍しくロゴも若干赤くしています。

――ゲームキューブ版との関連は?
板鼻 種族や魔法といった設定は引き継いでいます。ただ、今回はマップがより立体的になりましたので、種族の特性をより明確にして楽しめるようにしています。
紙山 前作の続きにしてしまうと、プレイしていない人が入りにくいと思いますので。ですので、あえて関連性は低くしているんです。
――主人公を双子にした理由は?
板鼻 前作もそうだったのですが、『FFCC』は通常の『FF』シリーズと違って、「手もとにあるものを大切にしよう」といったイメージがあると思うんです。それは、家族だったり兄弟だったり……。一歩一歩、踏みしめていける旅を描いていきたいと僕は思っているんです。実際にゲームをやった皆さんがどう感じたかが大切だとは思いますが。
――今回、主人公のキャラクターづけがしっかりとされているのは、ストーリー重視というところから?
紙山 そうですね。
――演出のひとつとして、音声は?
板鼻 残念ながら容量の関係でフルボイスではありませんが、多数のシーンに盛り込んでおります。
――シングルプレイとマルチプレイは、まったくの別物に?
紙山 本作では別々にしています。シングルプレイがお話を重視していて、マルチプレイはクエスト重視ですね。みんなで集まってクエストをどんどんこなしていくという。とはいえ、何らかの連動を考えていますので、楽しみにしていてください。

――前作と同様にいろいろな種族が登場するということですが……。
紙山 そうですね。とくに今回は、キャラクターの特性をより明確にしました。前作はさほど種族の特徴はなかったのですが、今回は種族によってできることがぜんぜん違います。あまりバトルをしないキャラクラーがいてもいいんじゃないかということで、そういう種族も用意しました。
――キャラクターの男女差は?
板鼻 男女差は趣味な部分が多いですね。あとは、街の人との会話が変わるとか。しかし、根本的なところは変わらないですね。
――クエストの種類はどのくらい?
板鼻 現状は入るだけとしか言えないですね。シングルプレイに力を入れているのはもちろんのこと、前作同様マルチプレイも存分に楽しんでいただけるよう開発を進めています。

――『FFCC』シリーズはWiiでの発売も予定されていますが、今後の展開について教えていただけますか。
板鼻 『FFCC』は、『FF』の世界をプレイヤーに触らせ、遊ばせてあげようというコンセプトがもともとあります。Wii版では、『FF』シリーズで描いているイベントシーンを、自分で遊ばせるような感じになると思います。たとえば、ムービーで見せていたところを、なるべくユーザーに触らせて体感するという形になると思います。Wiiは、より体感的なハードですので、『FF』の世界を触らせ、遊ばせるときにどういう形でやるのがいいのか……。そういう部分を構想している段階です。同じ『FFCC』でも、ゲームとしてはまったく違うものになりますね。
――ゲームキューブともニンテンドーDSとも、違ったハードの特性を活かしたものになると。
板鼻 ビジュアルの雰囲気も、ハードによって変えていますので。現状、両方とも同じフロアで開発しているのですが、ぜんぜん違う印象を受けると思いますよ。
――最後に、作品の登場を待ち望んでいるファンへ、メッセージをお願いできますでしょうか。
紙山 シングルプレイは、笑って泣ける感動的な話になっていますので、青いハンカチを用意しておいてください(笑)。……最近、テレビを見れないくらい忙しいので、ネタが古いんですけれど。また、マルチプレイでは、アクションが得意ではない人も楽しめるようになっていますので、みんなでプレイしてほしいですね。
板鼻 シナリオを読んだときに、今回もこれに絵をつけたいと心から思ったストーリーです。ぜひ期待してください。
――ありがとうございました!

 

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