プロフィール
佐野正弘

東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では携帯電話業界事情から、スマートフォン、モバイルマーケティング、若者のケータイ文化に至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著書にXperia入門ガイド(翔泳社)、SEO対策のウソ・ホント(毎日コミュニケーションズ)など。

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なぜ、スマートフォンはケータイより安いのか?

2010年の携帯電話業界でヒットしたものといえば、スマートフォンである。「iPhone 4」をはじめ、「Xperia」「GALAXY S」など多くのスマートフォンが人気となり、今なお市場をにぎわしている。今年は各社がスマートフォンに力を入れていく姿勢を見せており、スマートフォン人気はこれからもっと高まるものと考えられている。

では、スマートフォンがヒットしている理由は何だろうか?

 一般的には、タッチで操作しやすい新しいユーザーインターフェース、そしてパソコンのように自由度が高く、いつでも手軽に入手できるアプリケーションなどがその理由とされている。だが実は「価格が安い」ということが、ヒットの大きな要因となっていることを見逃してはならない。

例えば、2011年1月時点のソフトバンクモバイルのオンラインショップを見てみると、Androidを搭載したスマートフォン「003SH」の実質負担金(各種割引料金を差し引いた、購入者が実質的に負担する金額)は33120円。iPhone 4は32GBで11520円、16GBはなんと0円となっている。一方、スマートフォンに近い機能を持つ高機能タイプの携帯電話「002SH」の価格を見ると、実質負担金45120円とスマートフォンより高い(いずれも新規契約、かつショップ指定の料金プラン・オプションを契約した場合)。このように、高機能な携帯電話より価格が安いことから、スマートフォンが人気となっている側面もあるのだ。


▲ソフトバンクモバイルオンラインショップにおける主要携帯電話・スマートフォンの価格(2011年1月時点)※各機種共に新規契約、かつショップ指定のプラン・オプションに加入した場合の価格


スマートフォンの価格が安いのには、主に3つの理由が考えられる。1つは、スマートフォンは汎用的なOSを採用しているため、ソフト開発にかかるコストが安く済むということ。こと最近人気のスマートフォン向けOSの1つ「Android」は、OSのライセンス料が無料であるため、パソコンで言う「Windows」に支払う分のコストがゼロとなり、その分製品のコストを下げることができる。



▲中国HUAWEIのスマートフォン「IDEOS」。OSにライセンス料がフリーのAndroidを採用し、さらにロースペックの部材を用いたことで、日本円でも2万円台という低価格を実現


もう1つは大量販売によるコスト削減だ。価格が安めな海外メーカー製のスマートフォンは、日本だけでなく他の多くの国でも販売されているものが多いが、これは同じ型のスマートフォンを多くの国々で販売することを前提とし、部品を大量に仕入れるなどすることで、コストを下げているというのが大きい。例えば米Appleは2010年第3四半期決算、つまり3か月でiPhoneを840万台販売したとしているし、サムスンのGALAXY Sなども、発売から1年に満たない期間で世界累計販売数が1000万台を超えたという報道がなされている。

だが日本でいま、スマートフォンの価格が安いのには、次の3つ目が非常に大きく影響しているといえる。その理由とは、一体何だろうか。

 

次回詳しく説明しよう。

2011年1月13日 23:41