酒缶さん
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【和田俊輔氏】6.影響を受けたゲーム

 今回のゲスト:和田俊輔氏 

アスミック・エース エンタテインメント 新機能開発本部GM。「裏ワザ」を通して過去の名作ゲームを紹介するDVD『ザ・裏ワザ』シリーズのプロデューサー。

 

酒缶 影響を受けたゲームというとどんなものがありますか?

 

和田 一番はアタリ製のベクタースキャンの『STAR WARS』(※1)でしょうね。これがあったおかげでゲーム業界というものを意識しましたもの。その他影響といいますか、印象に残る作品になりますが『ストライダー飛竜』は、アクションの自由度もさることながら、セリフ回しとか、舞台がめまぐるしく変わっていくところなど、見せ方が映画的というか洗練されている感じで好きでしたね。

 

(※1) アタリ製のベクタースキャンの『STAR WARS』 1983年にアタリが発売した3Dシューティングゲーム。

 

酒缶 バーチャルコンソールにはなってないんでしたっけ。プレステで移植されているくらいでしょうか。攻略本かなんかと一緒に『1』だけ別売りされているような気がします。

 

和田 移植があまりないのはコミックの版権が関係しているんですかね? あと印象に残っているのは『オトッキー』(※2) 。ゲームパートをクリアすると自分で作曲できるようになるんですよ。まあ、単に画面上に楽譜を書いて音を鳴らすだけなんですけど、これが思いのほか楽しかったです。自分は音楽のセンスは全然ありませんけど、「結構簡単にできるもんだなぁ」と思って。ツール系ゲームっていうのに初めて触れて、「ゲームってこんなこともできるんだな」って可能性を感じた覚えがありますね。

 

(※2) 『オトッキー』 1987年にアスキー(現エンターブレイン)が発売した横スクロールシューティングゲーム。岩井俊雄さんが開発に関わっていることで有名。一部の人には「なつきのオトッキー」として有名。

 

 

酒缶 確かに。ちょっと独特でしたよね。シューティングと見せておいて実は、みたいな感じで。

 

和田 シューティング部分は今考えるとかなり独特な味がありましたけど、曲を作るのは夢中になりましたね。と言っても4小節くらいしか作れないんですけど。好きなゲームミュージックをムリヤリ打ち込んだりしてました。

 

酒缶 あの操作で巧みなものを作れたらすごいですよね。これもバーチャルコンソール化してほしいですよね。

 

和田 何音か使ってそれらしく聴かせるというのは、難しいけど面白い、という感覚がありましたね。

 

酒缶 DSの初期に出た『エレクトロプランクトン』(※3)。あれも音が出てガチャガチャ遊ぶ系のソフトですよ。シューティングとかじゃなくて、単純に音を鳴らして遊ぶっていう。

 

(※3) 『エレクトロプランクトン』 2005年に任天堂が発売した音楽ソフト。パッケージに表記されているジャンルは「メディアアート」。こちらも岩井俊雄さんが開発に関わっていることで有名

 

和田 ある意味、音楽系というのはひとつの大きなジャンルになりましたよね。そのほか印象に残ったゲームといえば『モンスターランド』(※4)ですかね。やっぱりアーケードでRPG風のゲームができるなんて考えてもみなかったので。当時としては画期的でしたよね。PCでは『ハイドライド』(※5)や『ザナドゥ』(※6)などありましたけど、アーケードではアクションRPGモノのはしりですよね。その後の『カダッシュ』(※7)や『ダークシール』(※8)なんかの。

 

(※4) 『モンスターランド』 正式名称は『ワンダーボーイ モンスターランド』。1987年にセガ・エンタープライゼス(現セガ)がアーケード向けに発売したサイドビュータイプのアクションRPG。セガのハードであるセガ・マークIIIでは『スーパーワンダーボーイ モンスターワールド』の名で移植されているが、ジャレコが発売したファミコン版は『西遊記ワールド』、ハドソンが発売したPCエンジンで版は『ビックリマンワールド』になっており、そのままの形で移植されないシリーズとして有名。

(※5) 『ハイドライド』 1984年にT&Eソフトがパソコン向けに発売したトップビュータイプのアクションRPG。

(※6) 『ザナドゥ』 1985年に日本ファルコムがパソコン向けに発売したアクションRPG。雑魚とのバトルはトップビュー、ボスとのバトルはサイドビューだった。

(※7) 『カダッシュ』 1989年にタイトーがアーケード向けに発売したサイドビュータイプのアクションRPG。

(※8) 『ダークシール』 1990年にデータイーストがアーケード向けに発売したクウォータービュータイプのアクションRPG。

 

酒缶 『ワンダーボーイ』(※9)の時とイメージが全然違いますよね。しかも、ファミコンしかやってない人からすると、いつになっても『ワンダーボーイ』シリーズで遊べないし。買い物の要素は『ファンタジーゾーン』からの流れなのかな。当時のトレンドの一つだったのかもしれないですね。

 

(※9) 『ワンダーボーイ』 1986年にセガ・エンタープライゼス(現セガ)がアーケード向けに発売したアクションゲーム。ファミコン版はハドソンが発売した『高橋名人の冒険島』

 

和田 アーケードではすぐその後で『ワンダープラネット』(※10)というデコの作った買い物のできる縦シューがありましたね。『ロストワールド』(※11)や『オーダイン』(※12)、『エリア88』(※13)なんかも買い物ができるシューティングでしたし。アクションでいえば『ワードナの森』『ファイティング・ファンタジー』(※14)などもありますね。

 

(※10) 『ワンダープラネット』 1987年にデータイーストがアーケード向けに発売した縦スクロールシューティングゲーム。

(※11) 『ロストワールド』 1988年にカプコンがアーケード向けに発売したシューティングゲーム。メガドライブとPCエンジンには『フォゴットンワールド』の名で移植されている。

(※12) 『オーダイン』 1988年ナムコ(現バンダイナムコゲームス)がアーケード向けに発売した横スクロールシューティングゲーム。バーチャルコンソールアーケード http://www.bandainamcogames.co.jp/cs/download/virtual_consolearcade/detail/detail07/07.html

(※13) 『エリア88』 1989年にカプコンがアーケード向けに発売した横スクロールシューティングゲーム。新谷かおるの漫画「エリア88』が原作。

(※14) 『ファイティング・ファンタジー』 1989年にデータイーストがアーケード向けに発売したサイドビュータイプのアクションRPG。

 

酒缶 シューティングは一発死が普通ですけど、アクションRPGだと体力制なので買い物ができるとすごいプレイ時間が長くなりますよね。

 

 

和田 そうですね。実際RPGのような成長ストーリーを表現しようとするとやはりボリュームも必然的に大きくなりますもんね。いまだにゲームセンターで『モンスターランド』を見かけると滞在時間を気にしてプレイするかどうか決めますもん。

 

酒缶 ゲームの中でも買い物がしたいんですね。

 

和田 はい、リアルが貧乏なもんで……って違います(笑)。それから影響……というとちょっと違うかもしれませんが、実は私、麻雀がすごく好きで、麻雀ゲームもかなり遊んできました。……といいますか、元々は中学時代、ゲームセンターで麻雀ゲームだけルールを知らず遊べなかったのが悔しくて、そのために覚えたんですけど(笑)そんな中で印象に残っている麻雀ゲームが『スケバン雀士竜子』(※15) ですね。この作品がすごいなと思ったのは、脱衣麻雀で唯一誰でもワンコインクリアが可能なんです!

 

(※15) 『スケバン雀士竜子』 1987年にホワイトボードがアーケード向けに開発した脱衣麻雀ゲーム。

 

酒缶 それは和田さんがうまいからでは?

 

和田 いえいえ、まだ高校生くらいの頃クリアできましたから。友人もクリアしてました。難易度が他の脱衣麻雀に比べるとかなり良心的なんだと思います。『スーパーリアル麻雀』(※16) シリーズとかをやっていると、お金入れて10秒後には終わるようなこともあるじゃないですか? まあそれを承知でやるんですが(笑)。

 

(※16) 『スーパーリアル麻雀』 1987年にセタがアーケード向けに発売し、その後、シリーズ展開された脱衣麻雀ゲーム。

 

酒缶 インチキしているかどうかはわからないけど、「特別な目があるな」と感じる麻雀ゲームって多いですよね。「勝たせないようにしているな」って。

 

和田 ピーンと来るところがありますよね。相手のリーチの一発目に明らかな危険牌ツモらされたり。これまで軽快に勝てていたのに、ガーンガーンと高い手に振り込まされるという。この『スケバン雀士竜子』にも多少そういう部分はあるかと思いますが、イカサマ上等系の麻雀で、積み込み技を使ってどんどん先に進めるんです。最後のボスすら役満積み込みで、一瞬で撃破できちゃうんですよ。

 

酒缶 つまり、これは麻雀がやりたいだけで、脱衣がやりたかったわけではないという、説得力を付けたゲームということですね。

 

和田 ……そ、そうです、麻雀を長く楽しむ……ためです(笑)。でも麻雀はアーケードの脱衣モノに限らずやっていますよ。

 

 

酒缶 最近だと『麻雀格闘倶楽部』(※17)とか?

 

(※17) 『麻雀格闘倶楽部』 2002年にコナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)がアーケード向けに発売したネットワーク麻雀ゲーム。現在でも最新作が発売され、全国のプレイヤーによってネットワーク対戦が行われている。公式サイト http://www.konami.jp/mfc/index.html

 

和田 そうですね。あと『MJ』(※18)ですかね。これらにすごくハマりましたね。

 

(※18) 『MJ』 セガがアーケード向けに発売したネットワーク麻雀ゲームのシリーズ。公式サイト http://www.sega-mj.com/

 

酒缶 『麻雀格闘倶楽部』というのは、ネットワークが発達したから出てきたようなタイトルですよね。

 

和田 多分、アーケードでの対戦ネットワークゲームのはしりだと思います。それまではアーケードゲームはスタンドアロンが基本というか、ひとりでぽちぽちとプレイするだけだったのが、他人と対戦をする方向に変わって、コンティニューするのが前提みたいな感じになっていきましたね。カードで成績を残して。

 

酒缶 家で卓を囲まなくてもよくなったんですね。

 

和田 実際、これが出た時は自分を含め、ゲームセンターに麻雀をやりに来たおじさんがいっぱいいましたね。だから、一度席を立っちゃうと戻れなくなっちゃうので、結構な金額を両替しておいてずっと続けてプレイする感じで。トイレに行きたいのも我慢して打つみたいな。

 

酒缶 それじゃあ、これが麻雀ゲームの最終系みたいなもんですか?

 

和田 これらが出てきた時にはそう思いましたね。今までの麻雀ゲームってCPUと対戦しても、イカサマというか変なことをしてくるんですよね。ちょっと勝つと急に強くなって役満あがってみたり、連続でリーチ一発でツモってみたり。そういった形で強さを設定しているのと違って、対人だったら、麻雀本来の駆け引きなんかも楽しめる訳ですよ。

 

酒缶 逆に「雀荘でいいや」ということはないんですか?

 

和田 今はそういう雀荘もありますが、ノーレートでやりたい人とか、知らない人とやるのは恐いという人もいるので、ゲームとして気軽に麻雀をやりたいときには『麻雀格闘倶楽部』や『MJ』は最強の麻雀ゲームですよね。点数計算能力も不要ですし、プロと打てたりもしますし。成績を貯めていって段位や称号をもらうという目的があるのもいいですよね。脱衣はないですが(笑)。

 

次回の更新は、6月21日(火)の予定です。

 

2011年6月17日 11:46