酒缶さん
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【有村昆氏】3.時代劇が大好き

 今回のゲスト:有村昆氏 
EX「お願い!ランキング」の人気コーナー「ピリ辛!シネマアカデミー」でもお馴染の映画コメンテーター。B級映画に精通し、2011年4月までニコニコ動画のゲーム番組「ゲッチャ」でMCを務めていた。

 

有村 僕、メーカー別に見るのが好きで、映画は特に社風で見ちゃうんです。東映っぽいとか。

酒缶 やっぱり、会社の色ってあるんですか?

有村 あるんですよ。本当に人間が作っているモノなので、映画の作品を観るだけで、人が見えますよ。

酒缶 映画って作品によって現場が違うじゃないですか? 映画の仕組みはわからないですけど、ゲームの場合、パブリッシャーとディベロッパーにわかれていて、ディベロッパーはずっと同じパブリッシャーのモノを作っているわけではないんですよ。いろんな会社の作品を作っている場合があるんですけど、それでもやっぱりメーカーの色って……。

有村 出ますよね。いや、僕はそれがあるな、と思うんですよ。


酒缶 映画の場合は、どうなんですか?
 
有村 結局、プロデューサーなんですよね。映画会社って、プロデューサーがお金を持っているんですよ。監督を雇って、スタッフを雇って、俳優を雇って、という枠組みを決めるじゃないですか。その枠組みを決めている人が、東宝だと頭のいい作りをするんですよ。東映だと男臭くヤクザが出てきたり、血生臭くなったり、必ずセクシー女優が脱いじゃったりするんですけど、松竹だと人情ものに走ったりするんです。それはもう、卒業した大学から決まっている感じがします。なので、例えばゲームでいえばハドソンならハドソンっぽいなと思うんですよね。結局、雇われている人はその枠組みの中で作らされているから、お金を持っている人のセンスになっちゃうんですよね。だから、メーカーごとで社風が出るんだと思います。

酒缶 映画の場合って、主演と監督が表に出てくるじゃないですか? だけど、プロデューサーの方が作品全体に色を付ける役割をしているんですか?

有村 僕はプロデューサーの存在が大きいと思いますね。あんまり表に出て来ないですけど。だって、結局、監督を雇うのはプロデューサーなわけじゃないですか。例えば、三池崇監督の作風が嫌いな人は絶対に三池崇監督を使わないじゃないですか。

酒缶 そうですね。

有村 雇うということはお願いしますと言うことですから、その時点で方向性が決まっていますよね。例えばサン電子ならばサン電子らしい、『東海道五十三次』(※1)とか『いっき』(※2)とか。サン電子は必ずブスが出てきて主人公を捕まえる(※3)じゃないですか? 「らしいな。同じ人が作っているな」みたいな。

(※1) 『東海道五十三次』 正式名称は『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』。1986年にサン電子がファミリーコンピュータ向けに発売した横スクロールアクションゲーム。バーチャルコンソール http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_kkt/
(※2) 『いっき』 1985年にサン電子がファミリーコンピュータ向けに発売したアクションゲーム。バーチャルコンソール http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_ik/
(※3) ブスが出てきて主人公を捕まえる 『いっき』では腰元に捕まると一定時間動けなくなり、『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』ではお民ちゃんに抱きつかれるとジャンプできなくなる。

酒缶 ボクはあんまりメーカーで見てなかったんですよ。急激にファミコンにはまって、同じ時期にいろんな会社のゲームを沢山買って遊んでいたので、会社の色がわからなかったんですよね。でも、映画もゲームも色があるんですね。

有村 あると思うんですよね。僕はそれを批評するのが仕事なので、まず会社や監督や俳優で見るという、結局、データで分析しちゃうのが好きなんでしょうね。

酒缶 そこでその色からちょっとはみ出ていると面白いんじゃないですか?

有村 面白いですよね。「今回は東映っぽくないのかな?」とか批評しちゃうのが楽しいですね。

酒缶 なるほど。ゲームもそうやってみないといけないのかな?

有村 いやいや(笑)。


酒缶 アリコンさんって、いつ頃からファミコンで遊んでいました?

有村 友達の家で『マリオブラザーズ』を延々とやっていたことを覚えてますね。まだその頃はファミコンを持ってなくて、四角ボタン(※4)から丸ボタンに変わった頃に買っているんですよ。だから、ものすごい初期かと言えば、そうでもないんですけど。ただ、四角ボタンは連射ができなくて不評だった頃があったんですけど、覚えてます?

 (※4) 四角ボタン 現在ではボタンというと丸い形をしているが、初期のファミリーコンピュータのボタンは四角い形をしていた。

酒缶 ボタンが埋まっちゃって戻って来ないんですよね。

有村 埋まっちゃうんですよ。改良型の丸ボタンが出た頃に、新宿のヨドバシカメラに買いに行ったんですよ。『スパルタンX』(※5)が出て間もなくで、最初に買ったのは『イー・アル・カンフー』(※6)でしたけど、嬉しかったですね。オープニング曲がコナミらしいんですよ。

(※5) 『スパルタンX』 1985年に任天堂がファミリーコンピュータ向けに発売した格闘アクションゲーム。元はアイレム(現アイレムソフトウェアエンジニアリング)がアーケード向けに発売したゲーム。
(※6) 『イー・アル・カンフー』 1985年にコナミ(現KONAMI)がファミリーコンピュータ向けに発売した対戦格闘ゲーム。元はコナミがアーケード向けに発売したゲーム。バーチャルコンソール http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_yk/

酒缶 『スパルタンX』にしても『イー・アル・カンフー』にしても、カンフーモノですよね。

有村 僕、ジャッキー・チェンが好きなんですよね。ジャッキー・チェンが『スパルタンX』という映画をやっていて。

酒缶 ゲームは映画とはだいぶ内容が違いますけど。

有村 全然違いますけどね(笑)。中国モノ以外だと時代劇が大好きで、歴史とか戦国時代とかが大好きなんです。『東海道五十三次』とか、『いっき』とか、『がんばれゴエモン! からくり道中』(※7) とか『月風魔伝』(※8)とか『源平討魔伝』(※9)とか……、日本の時代劇が好きなんですよ。

(※7) 『がんばれゴエモン! からくり道中』 1986年にコナミ(現KONAMI)がファミリーコンピュータ向けに発売したアクションゲーム。バーチャルコンソール 

http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_ggk/
(※8) 『月風魔伝』 1987年にコナミ(現KONAMI)がファミリーコンピュータ向けに発売したアクションゲーム。バーチャルコンソール http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_gfm/
(※9) 『源平討魔伝』 1988年にナムコ(現バンダイナムコゲームス)がファミリーコンピュータ向けに発売したRPG。元は1986年にナムコがアーケード向けに発売したアクションゲーム。

酒缶 時代劇が好きになったのには何かきっかけがあったんですか?

有村 渡辺謙さんが主演の大河ドラマ「独眼竜正宗」を観て、その次の年に中井貴一さんの「武田信玄」を観て、一気に時代劇にハマっちゃったんですよ。それと時を同じくして、ゲームソフトも時代劇にのめり込んで行きました。ナムコから出ていた『独眼竜正宗』(※10)では、東北地方だけを統一するんですけど、やりましたね。あと、ナムコの『三国志』(※11)も遊んでいたんですけど、中学くらいから光栄(※12)に流れていくんですよ。

(※10) 『独眼竜正宗』 1988年にナムコ(現バンダイナムコゲームス)がファミリーコンピュータ向けに発売したシミュレーションゲーム。
(※11) 『三国志』 正式名称は『三国志 中原の覇者』。1988年にナムコ(現バンダイナムコゲームス)がファミリーコンピュータ向けに発売したシミュレーションゲーム。
(※12) 光栄 コーエーテクモゲームスの旧社名。

酒缶 光栄のゲームは、当時、ファミコンで遊んでいたんですか?

有村 僕はパソコンを持っていなかったので、光栄のゲームはファミコンから入ってますね。『信長の野望』(※13)シリーズは全て遊んでます。今、ケータイの変換で「信長」と入力すると「信長の野望」って出てきますから、もう、国民的なゲームだと思いますよ。あと、日本でこれだけ『三國志』(※14)を流行らせたのも光栄だと思いますよ。

 

 

 (※13) 『信長の野望』 1983年に光栄(現コーエーテクモゲームス)がパソコン向けに発売した歴史シミュレーションゲームとそのシリーズ作品。最新作は『信長の野望・天道』。
(※14) 『三國志』 1985年に光栄(現コーエーテクモゲームス)がパソコン向けに発売した歴史シミュレーションゲームとそのシリーズ作品。最新作は『三國志11』。

酒缶 『三国志』って入口がいっぱいありますけど、ゲームは確実に入口の一つになっていますよね。

有村 なるでしょうね。『三国志』も国民的だと言っていいと思いますよ。ゲームの作りが日本的なんですよね。ステータスで全部管理するやり方で、箱庭的で、開墾して、治水して、ある程度、農業が活性化すると街に着手して、街が潤うといよいよ軍隊に着手して攻めるというそのシステマティックな部分がうまく構築されていて、すごく好きなんです。

次回の更新は、8月19日(金)の予定です。

2011年8月16日 11:24