プロフィール
中村彰憲

立命館大学映像学部 教授 ・学術博士。名古屋大学国際開発研究科後期課程修了 早稲田大学アジア太平洋研究センター、立命館大学政策科学部を経て現職。 日本デジタルゲーム学会(DiGRAJapan)会長、太秦戦国祭り実行委員長 東京ゲームショウ2010アジアビジネスフォーラムアドバイザー。 主な著作に『中国ゲームビジネス徹底研究』『グローバルゲームビジネス徹底研究』『テンセントVS. Facebook世界SNS市場最新レポート』。エンターブレインの ゲームマーケティング総合サイトf-ismにも海外ゲーム情報を中心に連載中。

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京都では、ゲームイベントの秋がはじまりました……!

京都では、ゲームイベントの秋がはじまりました……!

……めちゃくちゃ忙しいです。秋学期のはじまりなので当然と言えば当然ですが、
それ以上に京都では、10月?12月までゲーム関連イベントのラッシュが続いています。 事実です。

 

 先週14日、京都衣笠キャンパスで開催された、立命館大学ゲーム研究センターのキックオフミーティングを皮切りに、22日は、アークシステムワークス、森利道プロデューサーも参加されるRits e-Sports festivalが開催されます。11月1日の[KYOTO CMEX 2011]クロスメディアカンファレンスで、バンダイナムコゲームスの杉山学氏、コーエーの塚口綾子氏などが参加されます。

 

 そして、同月26日、27日は太秦戦国祭り。さらに翌年には、日本デジタルゲーム学会2011年次大会も立命館大学の衣笠キャンパスで開催されます。非常にエキサイティングです。関西では任天堂、カプコンを始め名立たる企業が本社を構えているのですが、これらに加え、かなりの実力を兼ね揃えたデベロッパーも数多く存在します。

 

 

 考えて見れば、ワールドクラスのパブリッシャーも、デベロッパー無しにはクオリティの高いタイトルを数多くそろえることが出来るわけではないので、当たり前と言えば当たり前かもしれません。 ただ、これまで九州などで見られるような展開が無かったというのは事実です。ただそれも序々に変わりつつあります。

 

 そのような流れにおいて、立命館大学にいるゲーム関連の研究者同士がゆるやかな連携のもと研究活動を続けていこうと集結したのが「立命館大学ゲーム研究センター」です。今回のキックオフカンファレンスでは「ゲーム研究の現在形」と題し、2部構成のシンポジウムを行いました。前半は、日本デジタルゲーム学会の井上明人氏、七邊信重氏、そして高橋志行氏が登壇し、日本国内におけるゲーム研究の現状について、それぞれの視点から語り、後半はフィンランド、カナダ、日本の事例を比較し国際的なコラボレーションを進めるにはどのような事をするべきか議論しました。

 

 

 

ゲーム研究センターはゲームセンターであって欲しい

 私にとって最も印象に残ったのは、ファミリコンピュータや、スーパーファミコンを開発し、現在は任天堂にて顧問を務めながら立命館大学でも教鞭を採られている、上村雅之教授がオープニングスピーチで言われた言葉です。上村教授は冒頭で、「ゲーム研究センターは、ゲームセンターたれ」と同研究機関の目指すべき方向を示し、その意味について解説されました。

 

 

 往年のゲームセンターというのは、「皆でゲームを楽しむため」の重要な場であったとのこと。その後、家庭用ゲーム機の普及とともに、ゲームを家で遊ぶのが主流となってきたのですが、その中において、「家族みんなで遊ぶことを大切にしてきた」と上村氏は語りました。今後、研究をするうえでもまじめに小難しく考えることなく皆があつまる場所にしていきたいと締めくくりました。

 この点についてクロージングスピーチでは、ゲームアーカイブプロジェクトを立ち上げた細井浩一教授が登壇し、産、学、官そして国という垣根を越えた、ゲームに関する研究拠点のハブをつくりたいと自らのビジョンを語りました。

 

 考えて見れば、数多くのメディアが存在する中でゲームは「言葉の壁」を軽々と飛び越える数少ないメディアで、このようなメディアにおいて、日本が初期から重要な役割を果たしてきた事実に、改めて感慨深さを感じます。2000年、母校である名古屋大学の大学院で研究をはじめた筆者も、在中日系企業の研究をメインに据え、本当に細々と研究を続けてきました。

 

 ですが、現在はIGDA日本や、GIP-Westなど業界団体として研究機関に協力的な機関も出来ています。また、DiGRA-KやDiGRA-Cといった、DiGRAJapanの支部もこの1年の間に続々と設立されました。また、CESAもCEDECなどでは研究者枠を準備し間口を開いています。これら産学による積極的なゲームを中心としたコミュニティ作りが今後どのように発展していくか楽しみです。

2011年10月21日 19:20