良かった点
・やや複雑ではあるが、PS2版発売時、テイルズに新風を吹き込んだ戦闘の面白さは健在。SP管理や術防御など、ただひたすらに攻めるのではなく考えて動くというシステムの導入
・かなり荒いところも多いが、未熟な少年と仲間たちの成長物語としては王道で筋は通っている。前作あっての作品だが、単体で遊んでも十分通用する
・PSP版独自評価としては移植度合いの案配が良好。小さな修正や既プレイヤーにも嬉しい追加要素の導入などで、より楽しめる作品になっていること
悪かった点
・序盤のカイルとリアラ絡みのかなり奇天烈な導入をはじめ、話が全般に強引すぎること。改変ものとしても設定がぐちゃぐちゃで、勢いでなんとかしている感が非常に強い(PS2版当時はいちどくじけた)
・デスティニーファンにはいろいろ複雑な気持ちを抱くだろう設定。前作あっての今作ではあるが、ここまでする必要あったのか?というところも多い
・戦闘は慣れれば面白いがわかりにくさに対するフォローがやや欠けている印象(ここもPS2版当時一度くじけた理由)
総評
PS2版もクリア済なので、そこの印象等も含めての評価。
戦闘、シナリオ双方で序盤のハードルがかなり高いため、自分のように一度投げ出してしまう人も多いのではないか。仲間が5人になったあたりから面白さが加速していくスロースターターな作り(プレイヤー側がいろいろ慣れるというところもある)。シナリオ面は最後まで荒削りな面が強いが…
最終的には自分も大好きな作品になったが(PS2版プレイ当時からは考えられない)、もう少し丁寧に作っていれば…という作品の代表格。シリーズ前作のエターニアからの流れでプレイするとどうしてもクセがありすぎる。今となってはそれ以上に賛否が分かれる作品も多数出ているが…
PSP移植としては非常に良好、移植のお手本のような作りで、今やるなら間違いなくこちら。あのロマン武器追加は個人的には嬉しかった。
(プレイ日時:2007年頃)