設定…C/ストーリー…D/システム…B/グラフィック…C/音楽…C
今作が発売するまでは、堅く「2DRPG」としての意地を守り抜いてきたテイルズシリーズですが、今作からついに次元を超えて「3D」の世界へと足を踏み込みましたね。
何故、今作でシリーズ初の3Dテイルズに移したのか。
今作「シンフォニア」が、何故シリーズにとって初の3Dへの挑戦作となったのか。
結局、この「テイルズオブシンフォニア」の企画自体が、同シリーズの「テイルズオブエターニア」と結構被ってるんですよね。被ってるとは言っても、シンフォニアには当然新しい要素や異なった要素は普通にありますが、シンフォニアをそのまま2Dに置換してみると、容易に連想されるのがやはりエターニアになると思うんですよ。
もし今作を今までと変わらぬ2Dで出していたら、それこそ今作は発売する意味がなかったのではないかと思われます。だから、今作は「3Dで出す必要があった」のではないか、と推測しております。
そして、3D化と同時に戦闘も二次元配置から空間配置に変わりました。とは言っても、結局は敵と操作キャラを一線上に結んだ横移動のみな訳なんですがね…。しかし、ビジュアルや操作感が変わっただけでも、それは劇的な変化になるわけです。従来の2Dのスピーディな戦闘とはまた別の、開放的かつ迫力のある面白い戦闘が楽しめました。
システム関係は良い評価をできます。特に、シンフォニアチームはダンジョンの構築が非常に上手いです。それが構造であったり、素材であったり、仕掛けであったりと、かなり手が込んで造られているのが実感できます。
ストーリーは簡単なお話しを無理に複雑化させようとしたけどそれが困難になり、結局はシナリオを練り直して安定化させたような感じがしますね。藤島氏の描く魅力的なキャラがいながらも、やはりストーリーが良くなければ見栄えしないもので、少しキャラクターがもったいないかなぁ…という気がしました。
今作のシナリオを担当した実弥島氏が、どんな過程を経てあのジアビスのシナリオを描けるまでに至ったのか、それが不思議でなりません…。