クロスレビュー
地形図と記号だけで表されるマップを頼りに海底を調査する体験は独特。操作のややこしさは好みが分かれそうだけど、AIとしてダイバーを導き、生物のサンプルを集めたりする工程は、潜水艇を操っているみたいでおもしろみがある。SFや冒険ものの小説を読んでいるようなドキドキ感を味わえるが、物語や生物の描写も文章ベースなので、遊ぶ側の想像力や興味に委ねられているところが大きいかな。
週刊ファミ通1674号より
あらゆる事象が記号的に表現されたゲーム世界が新鮮……というか、大昔のPC用シミュレーションゲームのよう。ゲームプレイ自体はシンプルな作業を淡々とこなすことが中心。インタラクティブ要素が強調された各種UIの手触りがよく、前向きに“機能の一部”に徹することができます。学術的なアーカイブの蓄積と更新に物語性を見出せる人であれば、孤独かつ贅沢なひとときを満喫できるでしょう。
週刊ファミ通1674号より
全編に漂うサイエンスの香りが物珍しい。デジタル化されたデータのみで表現されているようなビジュアルが、知的かつ端正。機械のオペレーションのようなフィーリングの操作には、独特のおもしろみがあります。決してわかりやすくはないのに詳しい説明もなく、とまどいはありましたが、意外とつまずきませんでした。生物の発見や分析、ミステリアスなシナリオなど、好奇心をくすぐる要素がいっぱい。
週刊ファミ通1674号より
余分なモノをそぎ落とした無機質なUI画面だけで世界を探索していく野心作。見えないからこそ想像力がかき立てられ、世界への没入感を高めてくれます。移動やアクションの入力などの操作システムは、ゲームというよりも機械そのものを操作している手触り。正直操作に手間を感じる部分も多いが、その手間が作品に魅力を与えてくれる部分もあり。万人向けではないが、未知の世界を探索したい人なら。
週刊ファミ通1674号より
クロスレビュー