アメリカン・フュージティブ(Switch)のレビュー・評価・感想情報

見下ろし視点の『グランド・セフト・オート』シリーズのような作風。遠景ながら、グラフィックのデキがよく、人々が暮らす街の空気を感じつつ、ハチャメチャなクライムアクションを満喫するのは楽しい。その一方で、お使い感が強いミッションのくり返しのは、少々の退屈さも。最初のミッションの終了後に表示される指示が、意味がわかりづらく、プレイヤーを混乱させるのは改善してほしいところ。

週刊ファミ通1629号より

ストーリー的にはやむを得ずながら、ゲームプレイとしては、ショップの初期メニューが“買う”と“強盗する”の二択など、あらゆる犯罪をカジュアルに実行できます。窮地からのリカバリーが簡単なものの、些細な操作ミスが大惨事に発展しやすいメカニズムなので、ゲームオーバーを気にせず暴れ回りたい人向けといえます。一部ミッションで、プレイの継続が不可能になる不具合が発生しやすいのは残念。

週刊ファミ通1629号より

盗み、暴力、逃走。犯罪もののスリリングな雰囲気を存分に味わえます。残念なのは、お使いミッションが多くて、悪党に小物のイメージがつきまとう点。通報される行動とされないものの差など、ツッコミどころも多いかな。ただ、それらのマイナス面が、いい意味での“バカっぽさ”を生み出してもいるのよね。主人公やクルマの移動に覚えるもどかしさも、転じてハラハラさせる仕掛けとも受け取れます。

週刊ファミ通1629号より

広めの庭付き一戸建ての住宅を始め、トレーラーハウスが建ち並ぶ荒れ地、スクラップ工場など、アメリカっぽい地方都市で、クルマをベースに“自由”に暴れ回るのにワクワク。俯瞰視点で操作しやすく、グラフィックもリアル寄りではないため、罪悪感が少なめなのがいいね。BGMもハリウッドのクライム映画的セレクトで、雰囲気抜群。手軽にオープンワールドクライムアクションの空気を吸える作品です。

週刊ファミ通1629号より