名だたる俳優陣が出演し、映画と同等の本格的なクオリティーで撮影された実写映像は見応えあり。不思議な状況から始まる物語は、ハラハラする展開もあって引き込まれっぱなしに。シナリオもゲームシステムも、ともすれば複雑になりがちな題材でありながら、わかりやすく、間口を広くしているのが好印象。ボリューム感はコンパクトだけど、インタラクティブな映画のような感覚で誰でも楽しめます。
週刊ファミ通1646号より
記憶喪失の主人公が、自身が置かれた状況を少しずつに理解していく過程を、テレビドラマタッチで楽しめます。物語の核心に近い事柄が、説明セリフで一気に判明するなど、やや“駆け足感”もありますが、そこは俳優陣のタレント性でカバーされています。アドベンチャーゲームとしてはシンプルな分岐構造で、袋小路エンドの回収がやり込み要素に。各種おまけ映像は、出演者のファンにはご褒美です。
週刊ファミ通1646号より
極端にシンプルな操作で、インタラクティブな娯楽のおもしろさを享受できる作品。内容的にも価格的にも、ゲーマーとは異なる層を振り向かせるパワーを持っています。アイデアに優れた低予算映画的テイストで、シナリオも演技もワンダフル。基本的には選択肢を選ぶだけですが、そこには推理の要素やシナリオ分岐などのゲーム性、プレイヤーの意思の尊重など、必要なすべてが盛り込まれていました。
週刊ファミ通1646号より
いままでも“映画のような”ゲームはあったが、本作は“ほぼ映画”。映像と選択肢がシームレスにつながる演出、自然なセリフ回しとカメラアングルで見せる謎解きのヒント、プレイ時間に価格と、映画を観る感覚で遊べます。それでいて、自身の“決断”で物語を紡ぐ、アドベンチャーゲームの根源的なおもしろさや、ゲームならではの仕掛けが物語に厚みを付与。インタラクティブゲームのひとつの完成形に。
週刊ファミ通1646号より