クロスレビュー
システム面は『獅子王の伝説』と共通で、短時間でクリアーできるRPGという方向性は本作でも同様。“状態異常”が戦闘でけっこう大事な要素になっていて、歯応えが若干増している。各ボス戦で、倒されてしまったときにヒントを教えてくれるのは親切。グラフィックや音楽が流用されており、両作品をプレイする人は気になるかな。シナリオは、登場人物のことがもう少し掘り下げて描かれているとよかった。
週刊ファミ通1602号より
オーソドックスなターン制RPGとして潔いほどに簡略化されたシステムそのものが、戦闘に並みならぬ緊張感をもたらしています。ガーディアンなどの強敵相手の際は、ガチガチのパズルに挑む心構えさえもが必要。短編ゆえ、遊びの幅は狭めですが、救済アイテムをいかに節約するかとか、クリアーデータの引き継ぎをフル活用しての理論値チャレンジといった、ミニマルな方向性でのやり甲斐は十分です。
週刊ファミ通1602号より
大作を完遂するのにも似た達成感を、たった数時間で味わえるとは! 悲劇もユーモアも織り込まれた、ドラマティックな物語。短いセリフから人柄や生い立ちが想像できる、魅力的な登場人物。これらを簡潔にまとめ上げた構成力が見事で、思いっきり感情移入して遊べました。パズル仕立てのダンジョンや、弱点の見極めが重要な戦闘など、短くとも充実感を得られる数数の工夫が凝らされています。
週刊ファミ通1602号より
経験値稼ぎを含め、数時間でクリアーできる内容ながら、RPGが持つ魅力を感じられるゲームデザインが◎。抑えた感じの演出で、名作短編小説を読み終えたときのような、クリアー後の余韻があります。味方も敵もパーティー全体でHPをシェアするシステムが、戦闘にテンポのよさと独自の戦術をプラス。宝箱の開錠や謎解きのヘルプ、復活などを同じアイテムで行うため、使いどころの見極めで迷うことも。
週刊ファミ通1602号より
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