さまざまな種族のお客の話を聞きながら、カフェのマスター気分を味わえるのが○。物語はありきたりに思えるところもけっこうあるものの、ほっこりできる作品全体のトーンが心地いい。オーダーに合わせて材料を組み合わせ、飲み物を提供するのも、ごっこ遊び的な楽しさがある。客の要求に完璧に応えたいこだわり派の人は、“フリーサーブ”などでレシピを発見する工程にも、意外と夢中になれそう。
週刊ファミ通1625号より
お客さんどうしの、干渉しすぎないけど適度にフレンドリーな関係性に、不思議と癒されます。ゲーム本編を強烈に引っぱるエピソードこそないものの、クリエイティブ方面の話題や悩みが多く語られている点には刺激を受けます。飲み物のレシピがふわっとしているため、ひと通りトライ&エラーをしてからでないと状況をコントロールできない点をどう捉えるかで、癒し効果が変わってくるでしょう。
週刊ファミ通1625号より
ゆったりとひとときを過ごせる、居心地のいいカフェ。そんな空間がゲーム内に広がっていると感じました。雨が降り続く気だるい街の片隅に灯るお店の明かりを見ると、ホッとします。提供されるのがお酒でなく温かい飲み物で、それがもたらす心理的効果などのいっさいが、比較されるであろう『Va-11 Hall-A』との決定的な違いに。多様な物語の当事者でなく、見守る側になれる点も作品性にマッチ。
週刊ファミ通1625号より
プレイヤーに与えられた行動は、“何か飲み物を出す”と、店のBGMの変更。あくまでも喫茶店の店員という黒子に徹したスタイルが、バリスタ気分を満喫させてステキ。大人向けのビタースイートなエピソードの数々は、小粋な会話と、登場人物をファンタジー系の種族にすることで、生々しさが薄れ、世界にすんなり入れる。基本はカウンターに座ったままの会話劇で進むため、ちょっと単調に感じる部分も。
週刊ファミ通1625号より