クロスレビュー
『OPUS-地球計画』と同様、雰囲気ゲーの良作。淡い色使いで味わいのあるグラフィックとステキな音楽がマッチしていて、いい雰囲気が醸し出されています。パーツを集めてロケットを完成させるという目的はシンプルだし、ゲームの進行自体は淡々としているけれど、合間に挿入される、ふたりのキャラの会話ややり取りに惹き込まれます。先の展開が気になる構成と、切なさが溢れる物語が見事です。
週刊ファミ通1531号より
前作『OPUS-地球計画』と直接的なつながりはなく、ゲーム性も異なるが、切なさの漂うムードや、使命を果たそうとする主人公たちのひたむきさなど、共通する特徴や魅力もしっかりある。独特な物語に心惹かれるし、ヨハンとフェイのやり取りやふたりのドラマも見どころ。音楽の使いかたも巧みで、感動に拍車を掛ける。高空から見下ろす視点での探索パートは、プレイ感はちょっと地味だが雰囲気にマッチ。
週刊ファミ通1531号より
ロケットの部品探しがメインのゲームプレイは、ひたすら地味。システム的にも物語的にもふわふわした状態のまま、何となく状況だけが進む感覚は、人によってはとことん合わないか。ピアノの旋律を主軸としたリリカルな演出面はすばらしく、終盤の盛り上がりも力技で持っていきます。やり込み用のコレクション要素も一応ありますが、基本的には数時間で一気に駆け抜けてナンボ、というゲーム性です。
週刊ファミ通1531号より
誰かを亡くした、あるいはこれから失っていく大人のための童話。ときに面倒に思える手続きのくり返しは、遺品に刻み込まれた“生きた証”に死者を悼み、鎮魂の祈りを捧げるための大切な行程でした。愛に満ちたSFストーリーと、静けさを紡ぐサウンドが心に染みます。広大な宇宙でただひとつの星を探す孤独と希望を描いた前作同様、終末後の世界に生きることの喪失感と救いが胸に突き刺さりました。
週刊ファミ通1531号より
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