1作目の後から、その後がずっと気になっていたマユリに焦点が当たるシナリオに、冒頭から自然と期待が膨らむ。繊細な心の動きを丁寧に描いているのは相変わらずで、少女たちの成長が感じられるのもグッときます。登場人物みんなが愛おしい。ラストまで見て、何もかもスッキリするというわけではないかもしれないけれど、前3作品を通してプレイしてきた人なら、非常に感慨深いものがあるはず。
週刊ファミ通1527号より
儚いタッチのビジュアルと、内省的な主人公少女の独白で象られる物語世界は、ときに日常の感触を変えるほどのセンスオブワンダーに満ちています。システムや操作面はシンプルかつ機能的で、一見難解そうな推理パートも、コマンド総当たりで突破できる親切設計。ですが、前3作品での出来事の積み重ねがあって理解できること、共感できる心情が、本作最大の見どころである点は、間違いありません。
週刊ファミ通1527号より
友を思いやるゆえに小さな罪も犯す、清らかな少女たちが紡ぐ物語に浸りきれます。ちょっとクセのある言い回しが、ミッションスクールのカラーと驚くほどマッチ。先輩との関係性や学園七不思議といった細部の描写が、美化された世界にリアリティーを持たせることに。上品でプラトニックな表現もステキ。はかないタッチのイラストの使いかたも巧みで、実際の枚数以上に画面の変化が楽しめます。
週刊ファミ通1527号より
スギナミキ氏の描く、繊細で美しい色合いのグラフィックに目を奪われます。シナリオには、女の子どうしの愛情と友情だけではなく、ミステリーやホラーの要素も盛り込まれ、いろいろな意味でドキドキさせられる。選択肢を選んだときに表示される“百合ゲージ”で、シナリオの分岐をある程度予測できる仕様も便利。シリーズの完結作でもあるので、欲を言えば前作を振り返れる機能などが欲しかった。
週刊ファミ通1527号より