従来の乙女ゲームに比べて、異彩を放つストーリーは大きな魅力。不可思議な状況と、SFなのかファンタジーなのか、どう転がるかも読めない展開は真相を知りたくなる。また、物語を読み解くほどに、あのときの彼の言動の真意はこうだったのかも、と考えさせられるような構成になっているのも○。シナリオ自体は難解さがあるものの、便利なフローチャートの機能がプレイを手助けしてくれます。
週刊ファミ通1548号より
ポップな見た目とは裏腹にハードな内容。“裏切り者”を探す中で芽生える猜疑心、強要される歪んだ芝居、無慈悲な事実など、極限の状況下で展開される人間ドラマが複雑かつ繊細に描かれ、怒涛の展開に恋愛そっちのけで引き込まれます。SFファンタジーならではの“何でもアリ感”があり、攻略も従来の乙女ゲーとは違って特徴的ですが、周回プレイするたびに見えるものが多く、感情が揺さぶられる作品。
週刊ファミ通1548号より
仲間と思っていた誰かしらへの不信感がグングン深まっていく物語世界のダークな魅力が、豪華声優陣の多面性に富んだ演技によって引き立ちます。シナリオ構造は迷宮のように入り組んでいるものの、ヒント情報の多いフローチャートを活用することで快適に攻略・ルート回収できるのがいいですね。“不条理なデスゲーム”としてのメタレベルでの演出が、個人的にはちょっと弱い気がしました。
週刊ファミ通1548号より
攻略対象全員が隠しごとをしているうえ、ヒロインの恋心というバイアスで真実が見えにくくなっているシナリオは、サスペンスとしても恋愛ものとしても巧妙。それぞれのキャラクター性と抱えている事情とが描き分けられ、どのルートも読みごたえバツグン。周回のたびに真相へ近づいていく物語は、フローチャートの助けもあり、全貌を把握せずにはいられません。実力派声優陣の演技がさすがです。
週刊ファミ通1548号より