ボリュームこそやや控えめだが、ただ甘いだけの乙女ゲーとは一線を画す、激しく濃厚なストーリーが魅力的。キャラごとに、物語の展開の雰囲気が異なるのがいいし、花魁という立場であるがゆえの迷いや心情の動きが描かれるのも○。複数の結末が見られるのは世界観に深みが増していいが、暗く悲しいバッドエンドは、人によってはキツいかな。移植に際しての、攻略対象などの追加はうれしいポイント。
週刊ファミ通1505号より
時代考証がしっかりしており、シナリオが骨太。花魁としての誇りを持ちつつも純粋な主人公の生きかたや、攻略対象たちが主人公に抱くどうしようもなく熱く激しい想い、押し寄せる試練の数々に悶絶しながらプレイ。ただ、原作をカットしているせいか、展開が唐突に感じることも。トゥルーエンドに近づくにつれ、キャラクターたちが抱える闇が露わになっていく様は激ヤバです。おまけ要素もステキ。
週刊ファミ通1505号より
ビジュアルが華やかで、一気に江戸の吉原へと引き込まれます。文章に昔の言葉が多く出てくるけれど、読みやすいし、用語辞典もあって当時の文化が学べるのもいい。艶事の表現は、濃厚でギリギリを攻めている印象。単なる好感度上げではなく、運命を左右する選択肢もあり、手に汗握ります。壮絶で悲しいルートを見てからのグッドエンドはたまりませんね。おまけシナリオや選択肢スキップ機能も◎。
週刊ファミ通1505号より
地の文で三人称を使っているせいか、乙女ゲームというよりは読み物感覚で進められます。難しい用語もあるものの、情景描写、価値観、恋愛過程のすべてが丁寧!! 性に対する考えかたを含め、遊女ならではの恋愛観やセリフにハラハラドキドキしました。想い人と結ばれてからも、遊女をやめられない苦難は、廓という舞台ならではの展開。切ないし、悲恋も多いですが、そこにグッと引き込まれるはず!
週刊ファミ通1505号より