原案と企画を担当するトイボックスのカラーが濃く出た作品。乙女ゲーなので、恋愛要素ももちろんありますが、ミステリーの要素がより強い印象です。伏線をしっかり回収する作りや、周回プレイによって少しずつ真実が見えてくるシナリオが秀逸で、オープニングや挿入ムービーに変化が起こる演出も○。倉花千夏氏がデザインを手掛けるキャラも魅力的でいいですね。萌え要素は、薄めに感じました。
週刊ファミ通1441号より
乙女ゲームとミステリーの組み合わせは珍しいが、ふたつの要素がうまく溶け合っている印象。周回プレイのたびに、徐々に全貌が見えてくるが、段階的な驚きも用意されているシナリオは、興味を持たせ続けてくれる。ムービーを取り込んだ背景など、随所の凝った演出が、物語への没入感を増幅させている。シリアスな話ゆえ、バッドエンドが重めだったりするけれど、恋愛部分もしっかり描かれています。
週刊ファミ通1441号より
物語の主軸は、死と隣り合わせの暗澹とした怪奇なミステリー。そこに恋愛要素が加えられているので、心の機微や甘い触れ合いといった描写は少しあっさりしている印象です。とはいえ、シナリオの構築が非常に巧みで、ルートをクリアーするごとに明らかになっていく真実や、各キャラのドラマには引き込まれるものがあります。ムービーや3Dを使った演出面も凝っていて、乙女ゲームの域を超えた作品。
週刊ファミ通1441号より
ミステリー要素が濃く、誰が犯人なのかが気になって、読み急いでしまいます。個別ルートをクリアーするたびに事件の真相に近づいていくのだけど、序盤はじれったいですね。テキストは読みやすいし、ちょっとした言葉の端々にも手掛かりが潜んでいて、推理するのが楽しい。恋愛の甘さもほどよく織り込まれています。キャラのビジュアルはもちろん、動画を取り入れた背景演出もすごくいいですね。
週刊ファミ通1441号より