クロスレビュー
乙女ゲームでサスペンスというのは珍しさがあり、ハードな展開も手伝ってハラハラさせられる。繊細なグラフィックが美しく、キャラを魅力的に描いているのも○。恋愛より物語性に比重が置かれている印象だが、クリアー後のおまけ要素で甘いシーンを楽しめるのはいいね。ルート分岐に関するパラメーターを任意で設定して、通過済みの各チャプターからプレイを開始できる機能は、周回プレイに便利。
週刊ファミ通1445号より
物語のベースは、猟奇的な事件を追いかけるサスペンス。事件が複雑怪奇なので、整理するのに頭が沸騰しそうになりました。それだけ骨太な内容です。そんな世界観だからこそ、トラウマを抱えた攻略対象とのあいだに育まれていく関係性は、力強くも甘い。お互いが惹かれ合うその見せかたが多彩で巧妙で、趣向を凝らした演出や、攻略対象の視点で語られる要素なども相まって、物語に引き込まれました。
週刊ファミ通1445号より
頼もしくも、どこか精神的な脆さを感じさせるイケメンたちと、周回プレイを含めて、闇の深い事件の全容に少しずつ迫っていくゲーム展開が新鮮。恋愛要素がなくても……とは言いすぎにしても、本格推理サスペンスものっぽさを感じさせる“ゲームゲームした演出”が、随所で冴え渡ります。本編で不足気味の甘さ成分は、クリアー後のおまけシナリオである程度補充できるものの、総じて硬派な作品です。
週刊ファミ通1445号より
パートナーと猟奇犯罪に立ち向かううちに、緊張の中で絆が育まれ、恋愛に発展。その展開がドラマチックです。推理アドベンチャー的な表現がうまく取り入れられた演出では、捜査官である主人公との一体感が味わえる。攻略対象の過去や事件の真相にも興味を惹かれ、全ルート制覇する意欲が湧きます。ボリュームも大満足。一部のスリリングな仕掛けでは、成功の目安が示されればとも感じました。
週刊ファミ通1445号より
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