エクスブレイズ ロストメモリーズ(PS Vita)のレビュー・評価・感想情報

立ち絵に動きがあり、構図などの見せかたや演出も凝っていて、オート再生にしていると、アニメーション作品を見ているような感覚で楽しめるのがいい。だが、物語がキャラどうしの会話のみで進行するため、状況やキャラの心理をプレイヤーの想像に委ねられる部分もあり、好みが分かれそう。ドット絵調の“ファントムフィールド”で記憶の欠片などを探す工程は、シンプルでちょっと味気ないかな。

週刊ファミ通1374号より

ふたりの少女の友情エピソードと、前作の回想が交互に展開する前半パートは、テンポがもうひとつ。幻界のマップ移動シーンの、“あえてのチープさ”は、操作性にまで反映させなくてもよかったのでは。メインストーリー自体は、グッとくる見せ場の破壊力を重視した王道タイプ。前作に“やり残し感”がある人ほど、カタルシスを得られるでしょう。サブストーリーやギャグシーンなどのおまけ的要素も充実。

週刊ファミ通1374号より

人気の対戦格闘ゲーム『ブレイブルー』シリーズの世界とリンクした物語だが、知識がまったくなくてもそこそこ楽しめる作りが○。前述のストーリーが進むアドベンチャーパートと、“ファントムフィールド”と呼ばれるドット絵で構成されたダンジョンのようなパート、そしてクイズという3つの要素がセットになっていることで、一定のテンポが生まれており、それが心地いい。ノーバディは萌えます！

週刊ファミ通1374号より

全編がアニメのようなアドベンチャーパートとドット絵の異空間、どちらも個性的なビジュアル表現は一見の価値あり。前作の補完的要素が強く、新規ユーザーの理解を助ける構成ではあるものの、シリーズへの思い入れが求められる印象。新キャラ2名が友情を育む描写は、丁寧なぶん、冗長さも。号泣のクライマックスが待ち受ける展開だけに、前半ではふたりの多様なエピソードをもっと見たかった。

週刊ファミ通1374号より