FOX ENGINEによる映像は非常にクリアで鮮明なため、ピッチの臨場感がさらに増した印象。ただ、右スティックによる感覚的なフェイントや、各種新操作が増えて、ゲームが複雑化した感も受ける。実装予定の11対11は、ひとりの選手を操作するときには、逆にいろいろできておもしろそう。
週刊ファミ通1301号より
グラフィックがとにかく美麗。スタジアムの雰囲気やエモーショナルシステムのおかげで、ドラマチックさも倍増。重心の概念ができ、ボールコントロールのリアルさも増した。仲間との連携プレイのパターンを、エリアごとに組み込めるので、戦略の奥深さや自由度も上がっていて○。
週刊ファミ通1301号より
右スティックの操作が重心のコントロールになり、よりリアルなボールさばきを堪能できる。慣れは必要だが、瞬時の状況判断で相手を抜き去ったときの気持ちよさは格別。また、いいプレイをすると、選手やチームのモチベーションが上がっていく仕組みは、サッカーらしくていいね。
週刊ファミ通1301号より
右スティックの操作で重心を移動させられるようになったことで、よりリアリティーのある動きやフェイントが可能になった。“コンビネーションプラン”による組織的なプレイができるのもおもしろい。グラフィックが進化したのも○。選手のエディットを細かく調整できるのもうれしい。
週刊ファミ通1301号より
良かった点
◇ウイイレ最新作。賛否両論ではあるが、ウイイレというだけでプレイしてみる価値は、まだこのタイトルにはあると思う。
◇現実では無理なシュートが入りにくくなった。
◇カビラ氏の実況は健在。
悪かった点
◇FIFA寄りになった。
◇難しい。
◇実名化がされていない。
総評
ウイイレ歴10年超えです。初プレイはゴン中山がパッケージの『6』です。日韓ワールドカップの時に流入したにわかです(笑)。
売り上げ本数的にもウイイレファンは『6』から始めた人が多いと思います。PS2時代のウイイレはある意味トレンドでしたね。ゲームファン以外にも広がっていって、BOSEやピエール瀧など、ウイイレファンを自称する芸能人も多くいました。
スト2やバーチャ2のような熱い対戦文化もあって、あの時代が非常に懐かしく感じられます。
ウイイレは御存知の通り作品によってプレイ感覚がかなり違います。一見同じような画面でも、調整の差は一瞬で感じられるものでした。ハンドが取られやすかったり、やたらロングシュートが有利だったり。
ロベカルをFWで使っているプレイヤーもいましたね。今の作品よりリアルさはかないませんが、漂う熱量は今より上だったと思います。
さて、今作の2014です。FIFAはPS2時代とは違い、今やすっかりライバルとして存在感を増し(海外では差を付けられていますが・・・)、ウイイレにも影響を及ぼしています。
印象としては今までのウイイレから、FIFA寄りのウイイレになった感じです。リアル志向が高まったのはFOXエンジン導入によるもの、今までのウイイレから進化を意識した大胆な変革志向も大きいんでしょうが、操作感覚は結構変わっています。
戦術やチームの決め事などが細かく設定できるため、自分の思い通りのプレイができた時は今までのない爽快感を感じました。求められるプレイヤースキルが結構高いので、やっぱり難しいですけどね。相手を崩すのに、より現実のサッカー的な考え方を要求されるようにはなっていると思います。
サッカーは100年以上も長い歴史がありますが、いまだに戦術は試行錯誤されていて、その時々のトレンドがあります。近年旋風を巻き起こしたバルサ、スペインサッカーも徐々に空気が変わってきて、バイエルンのCL優勝でドイツサッカーが注目されています。来年のワールドカップで活躍したチームが更にトレンドを変えていくでしょう。
ウイイレの歴史は十数年余り。まだまだサッカーをゲームというエンターテイメントに落とし込むには、サッカーそのものの奥深さを理解し、分析を行っていくことが大事でしょう。リアルさの追求をどういった観点で、どういった手法で行っていくのか。これから先、ハードの表現能力が上がり選択肢が増えることにより更に難しくなるかもしれません。