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連載バックナンバー
ゲーム人生回顧録 - 乱舞吉田
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第9回 ナムコ黄金時代(中編)
第8回 ナムコ黄金時代(前編)
第7回 『ゼビウス』(後編)
第6回 『ゼビウス』(中編)
第5回 『ゼビウス』(前編)
第4回 『マッピー』と"ベーマガ"
第3回 駄菓子屋からゲームセンターへ
第2回 駄菓子屋のゲーム
第1回 エレメカ

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第10回 ナムコ黄金時代(後編)
ゲーム人生回顧録 - 乱舞吉田

 前回は『リブルラブル』について書きましたが、『リブルラブル』のつぎに僕がハマったナムコのゲームは『ドルアーガの塔』でした。

 

 『ドルアーガの塔』は、'84年にナムコから発売されたアクションゲームです。『ゼビウス』を作り、"ゲームデザイナー"という言葉を世に知らしめた、あの遠藤雅伸氏の手による新作でした。ゲームの内容は、プレイヤーが主人公の騎士"ギル"となって、60階建ての塔に捕らわれた恋人の"カイ"を助けに行くというもの。アーケードゲームで初めてRPGの要素が取り入れられた話題作でもあり、時代の先取り感という部分では『ゼビウス』より上かもしれません。ただし、このゲームは賛否両論呼びましたね。ふつうのアーケードゲームとして予備知識ナシでプレイすると、絶対に途中から先へ進めなくなってしまうのです。ゲームを進めていくと敵キャラクターの攻撃が激しくなっていくのはほかのゲームと同じですが、各フロアーに隠されている宝箱を取っていかないと、しだいに敵キャラクターの姿が見えなくなっていき、残りタイムの減るスピードも速くなり、しまいには画面全体が真っ暗になってしまうのです。こんなゲームはいままでになかった……というか、あるハズがなかった! でもそれが、当時のゲーム大好きっ子(ゲーマーという言葉がまだ無い時代)の闘争心に火を付けました。この非常に難解なゲームを攻略すべく、全国各地の腕に自身のあるゲーム大好きっ子たちが、いっせいに立ち上がったのです。僕も同級生のゲーム仲間と『ドルアーガの塔』の攻略に乗り出しました。

 

 このゲームのキモは、各フロアーでの宝箱の出現条件を見つけること。『ドルアーガの塔』は、アクションゲームとしてもそれ相応の腕を必要とするゲームなんだけれども、宝箱を取っていくことがそれ以上に重要なゲームだったんですね。宝箱の出現条件は各フロアーごとに違っていて、序盤のフロアは敵を倒していけば自然と出現するような簡単なものでした。けれども、ゲームを進めていくにつれて、偶然では出現しないようなものが増えていきます。それでもプレイヤーは、1階ずつ宝箱の出現条件を捜していきました。自分で発見したり、知り合いから教えてもらったり、他人のプレイを見たりしながら……。宝箱の出現条件は、イイ言葉でいえば、ゲームデザイナーとプレイヤーとの知恵比べ。イヤな言葉でいえば、ものすご〜く意地悪でした。後者の例として有名なのが、31階です。ふつうはゲームを始めるときに、1回だけスタートボタンを押しますよね。コイン投入後に。いったんゲームを始めてしまえば、レバーとボタン以外は触らないものです。でも31階は、スタートボタンを押すことで宝箱が出現するんですよ! そんな変わった出現条件のものも含まれていたので、みんなこぞって宝箱の出しかたを知りたがりました。宝箱の出現条件を知っていることこそが、このゲームでのステータスだったのです。

 

 このころのゲームセンターは、ある意味閉鎖的でした。知り合いどうしでは情報交換するものの、知らない人には絶対に教えない、といった感じで……。そんなわけなので、他人のプレイを見て情報を"盗む"ことが、宝箱の出現条件を知るいちばん手っ取り早い手段でした。そこで注目を浴びたのが、多くの人が集まる駅前のゲームセンターです。けれども宝箱の出現条件を知っていることがステータスであるこのゲームでは、苦労して見つけた(知り得た)情報を他人に知られないようにプレイする人たちが多かったんですね。懐からメモ帳を取り出して宝箱の出現条件を確認し、すぐさましまう人。他人の視線を感じたら、わざとゲームオーバーにしてしまう人。仲間うちでゲーム機を取り囲み、他人には画面を見せないようにする人たちなど……。一時期のゲームセンターは、『ドルアーガの塔』の宝箱出現条件をめぐって、スパイ大作戦の様相を呈していました。そのような状況は、"ベーマガ(第4回参照)"に、宝箱出現条件一覧表が掲載されるまで続きました。そこまでしてプレイヤーを夢中にさせる魅力が、『ドルアーガの塔』にはあったわけで。いままで個人プレイだったゲームというものを変えたというか、プレイヤーどうしの情報交換、コミュニケーション場を作るきっかけとなった作品でもあるわけです。

 

 『ドルアーガの塔』は、謎解きだけでなく、アクションゲームとしても熱いゲームでした。やっぱり強敵は、いきなり出現し、スペルを放ち、そして姿を消すマジシャン系の敵(とくに壁を突き抜けるスペルを放つウィザード)でしょう。しかし攻略法はありました。そのひとつが、スペルを盾で防御するテクニックです。ギルは右手に剣を、左手に盾を持っています。通常、剣を出していないときのギルは盾を正面に構えているので、盾の向きをスペルが飛んでくる方向に合わせれば、スペルを防御することができました。一方、剣を出しているときは盾がギルの左側に向いているので、その方向でスペルを防御することが可能でした。たとえば、上方向からスペルが飛んできた場合は、剣を出している状態のギルを右方向に向ければ防御できるのです。調子のいいときは、四方から飛び交うスペルに対しても、剣を出しているギルの向きを瞬時に変えて"カッ、カッ、カッ"と防御できました。成功したときは、体にちょっぴり電流が流れるようなうれしさを感じましたね〜。対マジシャン系で有効だったもうひとつのテクニックが、敵を同時に出現させる方法です。ふつうにギルがフロアーを歩き回っていると、四方から時間差で攻撃されてしまいます。しかしギルが柱と柱のあいだにいるときには、マジシャン系の敵は出現しないんですね。そこで一定時間柱と柱のあいだで停止し、そのあと一歩踏み込んでマジシャン系の敵を同時に出現させるのです。同時に出現させれば、スペルの飛んでくる方向が瞬時にわかるので、防御しやすいわけです。この同時出現を画面の四隅のいずれかで行うことが、もっとも効果的なマジシャン対策でした。なぜ四隅かというと、2方向が外壁となるため、最大でも2方向からしかスペルは飛んでこないからです。

 

 宝箱の出現条件を捜すという謎解きと、アクションゲームとしてのおもしろさ。『ドルアーガの塔』は、このふたつを兼ね備えていたわけですが、僕はいつも連れの友だちと協力してこのゲームを遊んでいました。ゲームオーバーになったら交代です。入手したアイテムをコンティニューで引き継ぎながら、交代で先の面を目指していったのです。毎日のようにはプレイしませんでしたが、週に1度は"ドルアーガーチャレンジ"みたいな感じで遊んでいましたね。そしてついに、ほとんどの宝箱の出現方法もわかり、59階に足を踏み入れる日がやってきました。このゲームでは最上階の60階ではなく、59階が最大の山場なのです。何度かコンティニューをくり返して宿敵のドルアーガを倒し、いよいよラストの60階へ! 60階は敵は出現しません。特定のルートを通ってクリスタルロッドを立て、恋人の"カイ"を救い出してゲームクリアーとなります。すると、ファンファーレがなって、エンディング画面が表示されるのです。当時のゲームは『ゼビウス』もそうでしたが、ゲームをある程度先へ進めると、同じステージがループするものばかりでした。ですが、この『ドルアーガの塔』にはちゃんとした"終わり"が用意されていたのです。このエンディングの曲がまた、いいデキなんですよね〜。もうメチャクチャ感動して、ウルウルしちゃいましたから……。僕は、友だちと協力して『ドルアーガの塔』をクリアーすることができたのです。ひとりだけでクリアーできたのは、しばらく経ってファミコンの移植版が発売されてからでした(苦笑)。

 

 『ディグダグ』、『マッピー』、『ゼビウス』、『リブルラブル』、『ドルアーガの塔』……。こんな流れで、僕は"ナムコ黄金時代"のゲームにハマっていったのです。『バラデューク』、『源平討魔伝』、『ドラゴンスピリット』などの"ナムコ第2期黄金時代"については、またの機会に書きたいと思います。

 

 


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