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【見習い記者の取材日記】
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第21回 スワンクリスタル受注生産へ! ワンダースワンのこれまでとこれからを探る!
【見習い記者の取材日記】

●今週はあのハードのこれまでとこれからを紹介

 

 こんにちは。新人記者Iです。このまえ上司に、「おまえ若いのに白髪があるぞ」と告げられました。まぁ休日返上で取材することが多いから、これは働いている証ですよと言うと上司に、「しかも同じところから4本も」と宣告されたのです。生えていても1本くらいだろうと軽視していただけに、白髪が4本仲よく寄り添っていることは若干のショックでした。僕の体にも老いの徴候が見え出してきたのでしょうか……。そんな不安を払拭するべく、ヤングパワーで今週もコラムを書きますよ。今週は、バンダイの携帯ゲーム機ワンダースワンについてです。みなさんご存じのとおり、バンダイは2月18日にスワンクリスタルの受注生産について発表しました。一部報道で"スワン事業から撤退"と報じられるなど、心配しているユーザーの方もいるのではないでしょうか? そこで今週は受注生産後も事業を継続していくのか、バンダイに取材を敢行。また、同ハードのこれまでの歴史もこの機会に振り返ってみますよ。

 

●'99年、ワンダースワン登場

 

 '99年3月4日、バンダイから新しい携帯ゲーム機が発売されました。それがワンダースワンでした。カートリッジ差し替え方式で、価格は4800円。当時発売されていたゲームボーイ、ネオジオポケットと比べても、その価格は安いという印象をみなさん持たれたと思います。"スケルトングリーン"や"スケルトンピンク"など全7色が同時発売というのも、ユーザーにとってうれしいことでしたね。そしてワンダースワン最大の特徴が、本体を縦、横のどちらに持っても遊べるということ。これはかなりのインパクトがありました。つまり縦長画面に適した"落ちものパズル"などを縦に持って遊べるのです。また、本体に自分の名前、生年月日、性別、血液型のパーソナル登録データを記録することもできます。登録をして電源を入れると、バンダイのロゴと一緒に自分の名前が表示される仕組みなんですよね。もちろんこの機能はスワンクリスタルでも健在です。

 

●2000年、ワンダースワンカラー登場

 

ワンダースワンカラー

▲ワンダースワンがカラー表示機能を搭載して登場! これまでのワンダースワンソフトもカラー表示される。

 2000年12月9日には、ワンダースワンにカラー表示機能が備わったワンダースワンカラーが発売されました。発売当時の価格は6800円(現在は4800円)。本体カラーは"クリスタルブラック"や"パールブルー"など全5色が用意されました。CPU(中央演算処理機能)はワンダースワンと同様ですが、音声機能などの向上が図られています。さらにワンダースワンカラー発売以前のソフトもカラー表示させることが可能。液晶画面も大きくなり、よりプレイしやすくなっています。カラーということで、単3アルカリ乾電池1本で連続約20時間プレイ可能になりました。ちなみにワンダースワン、ワンダースワンカラーはトータルで約300万台(ファミ通独自調査)の出荷台数を記録しています。

 

ファイナルファンタジー

▲スクウェアのソフトが楽しめるのもワンダースワンのウリ。ご存じ『ファイナルファンタジー』シリーズのリメイク作品は大ヒットを記録しました。

 

●2002年、スワンクリスタル登場

 

 2002年7月12日、ついにワンダースワンカラーのハイグレードモデル、スワンクリスタルが発売されました。価格は7800円です。発売当初に用意された本体カラーは"ブルーバイオレット"と"ワインレッド"の2色。スワンクリスタルの最大の特徴は、液晶画面にTFT(携帯電話やノートパソコンに使用されている高画質な液晶画面)を採用していること。ワンダースワンカラーと比べて、ゲーム画面がよりきれいに見えるのです。もちろんスワンクリスタルでも従来のソフトがそのまま遊べます。また、本体はこれまでよりも若干丸みを帯びたデザインで、持った感触も手にフィットしていい感じなんですよね。このとおり、ワンダースワンはカラー化などのモデルチェンジをくり返しながら、ユーザー層を広げてきたというわけです。ちなみにスワンクリスタルは、発売から約20万台以上を販売しています。

 

クリアブルー

クリアブラック

▲ワンダースワンカラーよりも見やすい画面になって登場したスワンクリスタル。

▲"クリアブルー"と"クリアブラック"はユーザーの投票によって決まった本体カラーなのだ。

 

●ワンダースワンソフトの販売台数トップ5は?
 

グンペイ

▲線を上下に動かしながらつなげて消していく『GUNPEY』。単純なルールながら、その熱中度はかなりのもの(画面は『GUNPEY EX』)。

 続いては、歴代のワンダースワン用ソフトの販売本数トップ5を紹介しましょう。やはり上位3タイトルはスクウェアのソフトですね。『ファイナルファンタジー』はスワンカラーと同時に発売されて、販売店には長い行列ができました。そして5位には名作パズルゲーム『GUNPEY』が。このパズルゲームはいま遊んでもハマること間違いなし。傑作です。
  

歴代タイトル販売本数トップ5

タイトル

メーカー

発売日

価格

本数

ファイナルファンタジー

スクウェア

2000/12/9

4800円

37万7366本

ファイナルファンタジーII

スクウェア

2001/5/3

5200円

24万1691本

チョコボの不思議なダンジョンforワンダースワン

スクウェア

1999/3/4

3800円

17万5678本

スーパーロボット大戦 COMPACT

バンプレスト

1999/4/28

4500円

14万3730本

GUN PEY(グンペイ)

バンダイ

1999/3/4

1980円

14万3003本

 

 

●周辺機器も魅力的

 

 そしてワンダースワンならではの特徴が、魅力的な多数の周辺機器。そこでここからは、周辺機器により広がるワンダースワンの世界を紹介します。

 

〜ワンダーゲート〜

 

ワンダーゲート

▲携帯ゲームと携帯電話をつながる画期的なワンダーゲート。

 ネットワークをもっと身近に、携帯ゲームをもっと楽しくというコンセプトのもとに開発された通信端末がワンダーゲートです。ワンダースワンと携帯電話(現在はNTTドコモの800MHzの機種に対応)をワンダーゲートを使ってつなぐだけで、ゲームのダウンロードやメールの送受信、インターネットの閲覧がワンダースワンで楽しめるというスゴイ機能。ワンダースワンユーザーの中には、利用していた人もいるのではないでしょうか? ただちょっと残念なことに、『GUNPEY EX』や『リング∞(インフィニティ)』など、ワンダーゲート対応ソフトの通信サービスは、2003年3月31日をもって終了します。でも、ワンダーゲートに付属される基本カセットを使って行うメールやブラウザーの通信サービスは、今後も引き続き利用できますので、ファンは安心ですよ。

 

〜ワンダーウェーブ〜

 

 ワンダーウェーブは、赤外線通信を使い、プレイステーション、プレイステーション2、ポケットステーションとの通信を可能にした周辺機器です。代表的な対応ソフトはワンダースワン用ソフト『デジモンアドベンチャー02 ディーワンテイマーズ』。このソフトのキャラクターデーターをポケットステーション経由で、プレイステーション用ソフト『デジモンワールド デジタルカードアリーナ』に送信することが可能。プレイステーション版にデータを反映させて楽しむことができるのです。ハードの垣根を越えてデータのやりとりが行えるワンダーウェーブ。今後の対応ソフトにも期待したいですね。

 

〜ワンダーウィッチ〜

 

ワンダーウィッチ

▲このキットを使って、自分だけのオリジナルゲームを作成することができるのだ。

 WonderWitch(ワンダーウィッチ)は、ワンダースワン用のゲームプログラムを、一般ユーザーでも作成できるソフトプログラミングツールです。ワンダーウィッチのプログラミングコンテスト"WWGP"は2001年から毎年開催されていて、固定ファンも多いですよね。もちろんこのコンテストは今年も開催。4月15日から作品の応募が始まります。興味のある人は応募してみてはいかがでしょう?

 

●ゲームボーイアドバンスへのソフト提供とスワンクリスタル受注生産

 

 このように多くの魅力を持ったワンダースワンですが、2月18日に行われたバンダイの中期計画発表の席で、大きな発表がありました。これまでは同社は競合機種のゲームボーイアドバンスにはソフトを供給していませんでしたが、今後はマルチプラットフォーム戦略の一環として対応ソフトを発売していくことを発表。現在4タイトルを開発中で、今年の秋に第1弾タイトルを発売することも明らかにしました。また、それとともに、スワンクリスタルを受注生産製へ移行することも発表されたのです。一部の報道で"バンダイがスワン事業から撤退"と報じられ、気になっているユーザーも多いことでしょう。そこで今回の発表についてバンダイの広報さんに質問してみました。

 

今回の発表でワンダースワンは今後どうなる?

Q.今後の生産方法は?

A.ショップなどからの要望に応じて随時生産していきます

Q.受注生産にする理由は?

A.携帯ゲームソフトでマルチプラットフォーム戦略をとるにあたり、ハード戦略の方向転換も行うことにしました

Q."スワン事業から撤退"という一部報道については?

A.ハード生産を受注制にするだけで、スワン事業からの撤退ではありません

Q.ワンダースワン用ソフトは?

A.来期にも10タイトルの新作ソフトを投入する予定です

Q.ゲームボーイアドバンスへのソフト供給の理由は?

A.ありとあらゆるゲーム機でバンダイのコンテンツ資産を活かしていきたいということが最大の理由です

Q.ゲームボーイアドバンス用ソフトの制作状況は?

A.現在4タイトルを制作中です。第1弾は今秋に発売する予定です

Q.スワンクリスタルに続く新ハードを制作する予定は?

A.現時点で、その予定はありません

 

 というわけで、バンダイはスワン事業を今後も続けていくとのこと。ファンのみなさんは安心して大丈夫ってことです。また、ゲームボーイアドバンスにバンダイがどのようなソフトを供給するのか、これも楽しみなところですよね〜。

 

●ワンダースワンはこれからも活動を続けていく!

 

 というわけで、今回はワンダースワンのこれまでとこれからを紹介しましたがいかがでしたか? このニュースを耳にした人の中には、バンダイがスワン事業をやめてしまうのではと思った人も多かったのではないでしょうか? でもスワン事業はこれからも継続され、新作タイトルも発売されていきます。さらにゲームボーイアドバンスユーザーでもバンダイの魅力的なソフトが遊べるのですから、これはうれしいニュースですよね。僕もバンダイはユーザーのことを大事にしているんだなぁと、ちょっぴり感動しましたよ。今後のバンダイ、そしてスワンクリスタルの活躍にも大いに期待しましょう!

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