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第8回 オリジナルタイトルがズラリッ! カプコンのゲームキューブ新作発表会に潜入!
【見習い記者の取材日記】

●今週のお題はカプコンの新作タイトル発表会。

 

 みなさん、こんにちは。新人記者Iです。冬になると肌が乾燥してかゆくなるけど、僕はぜんぜん大丈夫! 潤ってます……と思っていたら今年は全身脱水症状なんじゃないかって思うぐらい肌が乾燥してかゆいのです。そんな僕のポリポリ体をかく仕草を見た上司が、「体がかゆいのか? カプコンの新作発表会の取材に行けば治るぞ。でも発表会の会場では体をかかずに取材すること!」、ですって。さらに上司がおもむろに取材先の住所が書かれた地図を渡してきました。強引だな〜と思いながら見てみると、会場はギャルがひしめく六本木ヴェルファーレではありませんか! 僕はポリポリしながら取材に出かけました。今回の発表会はすべてニンテンドーゲームキューブ用タイトルで、しかも多数のクリエーターが登場するとか。これはチェックですよ! そこで今週はカプコンの新作発表会を取材します。今回はクリエーターの発言を徹底的にチェックして、さらに私、記者Iの各タイトルの感想も掲載しちゃいます。参考になるかはわかりませんけど……。

 

●ヴェルファーレでゲームの発表会ってミスマッチ!?

 

 発表会場となったのは六本木ヴェルファーレ。若者が酒を飲んだり踊り狂ったりするクラブのようなところ。そんなところでゲームの発表会をするのはなぜかしら? カプコンだけじゃなくほかのゲームメーカーもここで発表会をすることが意外と多いのです。上司や諸先輩に聞いてみると、夜の営業がメインのクラブなどは、昼間借りると料金が安いんだとか。なるほど! 安くて洒落ているのなら、ゲームメーカー的には好条件ですね。どおりでギャルが見あたらないと思いましたよ。

 

●そして発表会がスタートしました!

 

 さて、発表会には多くのゲーム業界関係者が名を連ねており、会場はアッという間に人でいっぱいになりました。中には任天堂の関係者や、ハル研究所の桜井政博氏(あの『大乱闘スマッシュブラザーズDX』などを手がけたクリエーターさん)などの姿も。うーん、やはり今回のカプコンの発表には注目が集まっているようです。

 

六本木ヴェルファーレ

ステージスクリーン

▲超豪華な会場です。六本木ヴェルファーレだからこそなせる演出ですね。

▲発表会のサブタイトルには"〜キューブでショック!!な5タイトル〜"と表示されています。

 

 そして、カプコン第四開発部 部長の三上真司氏が壇上に。今回の発表会についてこう語りました。

 

三上真司氏

▲三上氏と各ゲームのクリエーターがゲームの見どころを語ったのだ。
 

「数年まえからみなさんも感じていると思うんですが。……どうも最近はシリーズものやキャラクターものばっかりでゲームがおもしろくない。もう少しゲームとしておもしろいものが出てこないとな、ということで、今回まとめて5タイトル発表ということに踏み切りました。『バイオハザード4』以外の4タイトルに関しては、すべてオリジナルです。目先の安定した売上を考えると、当然アホな行為のように思われます。が、もともと僕たちのやっていることはベンチャービジネスだったはず。作り手側が作りたい、おもしろいと思えるものを作って、それをより多くの人に楽しんでもらいたい。基本的な姿勢に立ち返って、今日この発表会を行うことになりました」(三上)

 

 たしかにゲームソフトの主流は続編ものになっている気がします。週刊ファミ通に掲載されている発売ソフトのスケジュール表を見ても、数字のついた続編タイトルがかなりの数を占めています! 三上さんの言うとおりなんですよね。

 

●そして新作タイトルが発表された!

 

 いよいよカプコンが放つニンテンドーゲームキューブ用新作タイトル5作品の発表です。会場に来るまで、どんなタイトルが発表されるのか検討もつかなかった僕ですが、やっとその全貌が明らかになるときが来ました。わくわくしながら発表のときを待っていると、各タイトルが映像を交えて発表されました。

 

●〜キューブでショック!!な5タイトル〜その1

『バイオハザード4』

 

 まず発表されたのは、さきほどの三上さんのコメントでも出てきた今回唯一の続編タイトル『バイオハザード4』。カプコン第四開発部ディレクターの柴田洋氏が手がける『バイオハザード』シリーズ最新作です。ちなみに主人公は『バイオハザード2』に登場した"レオン・S・ケネディ"。発売予定時期は"200X"とスクリーンに映し出されました。……まさか2009年なんてことはないですよね?

 

柴田洋氏

『バイオハザード4』

「『バイオハザード2』の主人公"レオン・S・ケネディ"が、ひたすらもがくのが『バイオハザード4』のテーマです。いままでのシリーズももがくゲームでしたが、今作はこれまで以上にとてつもない極限状態に主人公を置いて、もがく姿をユーザーにコントローラーを通じて体感してもらいたいです。いままでのシリーズのしがらみは忘れて、新しいホラーゲームを作ろうと思っています」(柴田)

▲テーマは"極限状態で生き延びるためのもがき"。すべての悲劇の元凶である始祖ウイルス発祥の地アンブレラの核心部を舞台に、主人公レオン・S・ケネディが迫りくる脅威に立ち向かっていくアクションホラーゲーム。映像では忍び寄る黒い霧のようなものから逃げるレオンの姿が印象的でした。黒い霧を吸い込んでしまい、もがき苦しむ姿に、今作のテーマを感じましたね。

 

●〜キューブでショック!!な5タイトル〜その2

『デッド フェニックス』

 

 つぎに発表されたのは、カプコン第四開発部の加藤弘喜氏がディレクターを務める『デッド フェニックス』。加藤氏はこのゲームについてこう語りました。

 

加藤弘喜氏

デッド フェニックス

「このゲームは3Dフライトアクションです。プレイヤーが操作するのは飛行機ではなく翼の生えた人間です。操作性もすごく簡単で、コントローラーを触った瞬間に飛んでいて気持ちがよくて、風を感じるような操作感を目指しています。第四開発部ではめずらしくファンタジーな世界観になっています。ゲームの舞台も壮大で、敵キャラも大きなサイズで、よりスケールの大きいゲームにしたいと思っています」(加藤)

▲空を飛び回りながら敵と戦う爽快感が魅力のアクションシューティングゲームで、太古の鳥人間がくり広げた戦いが、時空を越えて現代で始まるとのこと。プレイヤーのほか、敵と戦ってくれる味方CPUと協力して戦うこともできるのだ。さて、記者Iの感想ですが、本当に空を飛んでいると錯覚しそうなゲームでした。映像だけ見た感じでも、空を飛ぶ鳥の気持ちがヒシヒシと伝わってきたんだから、この手で実際操作したときの浮遊感は凄まじいと思いますよ。

 

●〜キューブでショック!!な5タイトル〜その3

『ビューティフル ジョー』

 

 3タイトル目は『ビューティフル ジョー』。カプコン第四開発部ディレクターの神谷英樹氏の作品です。アメリカンコミックのようなキャラクターデザインが、いままでのゲームとはひと味違った雰囲気をかもし出しています。

 

神谷英樹氏

ビューティフル ジョー

「タッチはアメコミ風でハードな雰囲気。だけど登場するキャラクターは等身が低くてコミカルな感じっていうミスマッチを狙いました。周りのひとには大人向けっていうイメージがあるらしいんですが、個人的には子供を対象にしています。ゲーム中のズームやスロー機能は、任意に行うことができて、アクションを演出することでヒーローをより"強く"、より"美しく"しようと思いこのゲームを作ってみました」(神谷)

▲スクリーンの世界に連れ去られた恋人を助け出すために、スーパーヒーローに変身した主人公のジョーを操作して悪と戦うのだ。プレイヤーは自由にスローやズームなどの演出をすることが可能で、この演出によりジョーは強く成長していく。パッと見は昔からありそうな横スクロールのアクションゲームですが、映像を見れば考えが変わります。ひとつひとつのアクションがとにかくかっこいい! ヒーロになった自分を、自分でかっこよく、美しく見せられるゲームなんです。

 

●〜キューブでショック!!な5タイトル〜その4

『P.N.03(ピーエヌ スリー)』

 

  続いてはスピーディーなアクションゲーム『P.N.03』。この作品は三上氏自身がディレクターを務める作品で、『バイオハザード』とは正反対のスピード感溢れる展開が楽しめます。壇上には同ゲームのプロデューサーであるカプコン第四開発部の小林裕幸氏がプレゼンを行いました。

 

小林裕幸氏

P.N.03(ピーエヌ スリー)

「ジャンルは昔ながらのアクションゲームです。ストーリーはとくになくて、純粋にアクションを楽しんでもらえる作品。主人公は白のイメージの女性の傭兵で、敵メカ兵器と戦っていきます。最近のゲームはボタンを押せば技が出るなど簡単なイメージですが、昔のゲームのようなシビアで燃えるゲームを目指しました。敵の攻撃を避けつつ攻撃を加える"駆け引き"がポイントです。ゲームは白をイメージしています。」(小林)

▲レーザーガンを携えた賞金稼ぎの女兵士ヴァネッサ・ズィー・シュナイダーを操作して、さまざまな形に変形するメカ兵器と戦うのだ。敵の攻撃を物陰に隠れてやり過ごし、スキを見つけて攻撃をしかけるという、昔ながらのアクションゲーム要素が楽しめるぞ。映像を見て、昔のゲームファンが懐かしくなるほどの反射神経が求められるゲームだと感じました。クリアーするまで何回も挑戦できそう。攻略パターンを探すのも楽しそうです。

 

 また、三上氏はこの作品について、「映像の暗い『バイオハザード』ばかり作っていた反動で、もう少しクールな白をベースにした映像作りがしたくなった。第四開発部の作品は濃い映像が多いので、もっとあっさりしたシンプルなグラフィックにしています。ほかのソフトが男性誌のデザインであるのに対し、『P.N.03(ピーエヌ スリー)』は女性誌のイメージですね」、と語っていました。

 

●〜キューブでショック!!な5タイトル〜その5

『キラー7』

 

 最後に発表されたのは『キラー7』。車椅子に乗った殺し屋の老紳士が主人公のアドベンチャーゲーム。ハードボイルドな雰囲気の同作品を手がけるのは、グラスホッパー・マニファクチュア代表取締役の須田剛一氏。過去に『シルバー事件』や『ムーンライトシンドローム』などのシナリオ、監督を務めた実績を持つ人です。この作品について須田氏はつぎのように語りました。

 

須田剛一氏

キラー7

「濃厚なアクションアドベンチャーを作ろうということで三上さんに声をかけていただきました。グラフィックが劇画チックですが、三上さんのプロデュースで僕が作っているので、どうしても濃く、男臭いゲームになっちゃいまして。絵はサッパリとスタイリッシュなんだけど、世界観はハードボイルドです。プレイヤーも悪で敵も悪、という悪対悪の構図になってます」(須田)

▲ハーマン・スミスという車椅子に乗った老人が主人公のアクションアドベンチャー。ハーマン・スミスは7つの人格を持った殺し屋なのだ。7つ人格が持っている特殊能力を使い分けながら、触れた者を暴徒化させる"神の手を持つ男"クン・ランとの戦いをくり広げていくのだ。とにかく須田さんの頭の中に描いた独特の世界が具現化されたゲームなのかなと思いました。こういうドロドロした設定のゲームは好みがはっきり分かれますね。僕はこれ、好きな世界観です。銃を乱射するシーンもあり、これは大人向けのゲームと言えそうです。

 

〜キューブでショック!!な5タイトル〜一覧

タイトル

ジャンル

発売予定日

バイオハザード4

アクション・アドベンチャー

発売日未定

デッド フェニックス

アクション・シューティング

2003年夏

ビューティフル ジョー

アクション

2003年春

P.N.03

アクション

2003年春

キラー7

アクション・アドベンチャー

2003年冬

 

●今回発表されたタイトルがゲームキューブにどう影響を及ぼすのでしょう?

 今回でゲームメーカーの発表会を取材するのはスクウェアに続いて2度目。10月22日に行われたスクウェアの発表会では『ファイナルファンタジーX-2』や『キングダム ハーツ-ファイナル ミックス-』などの続編が多く発表されたのに対し、カプコンは『バイオハザード4』以外すべてオリジナルタイトルを発表しました。各ゲームメーカーによって発売するタイトルの傾向が違っていておもしろいですね。とにかく、三上さんが言っていた「作り手側が作りたい、おもしろいと思えるものを作って、それをより多くの人に楽しんでもらいたい」という姿勢が前面に押し出された新鮮な発表会でした。オリジナルタイトルの登場でゲームの市場がより活性化されることを願います。ちなみにみなさんは聞きたくもないでしょうけど、今回発表された5タイトルのうち、僕のオススメゲームを教えちゃいます。そのタイトルは……『ビューティフル ジョー』です! アクションゲームってだけでストレス発散できるのに、ズームインやスローなどの演出も思いのまま。自分を"強く"、"美しく"見せられることができるなんて素敵です! 自己陶酔確率100パーセントですよ! って上司にも薦めたら、「おもえはゆっくり動いても近くに寄っても、"強く"も"美しく"もなりゃせんよ」、だって……。では、また来週!

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