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開発者を直撃! Xbox LIVE アーケードゲーム『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』に賭ける思いとは?

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●「ゲームはつねに遊んで楽しいものであるべき」を体現したソフト

 映像と音が融合した新感覚のシューティングとして、2007年8月22日からXbox LIVE アーケードタイトルとして配信中の『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』。同作を手掛けるのは、イギリスに本拠地を置く開発会社のLlamasoft(ラマソフト)だ。'82年にジェフ・ミンター氏により設立されたLlamasoftは、動物を題材にしたユニークなゲーム群、『Tempest2000』などのシューティングゲーム、そして音楽ビジュアライゼーションソフトなどを中心に、数多くのソフトを開発してきた。Xbox 360のビジュアライザ“Neon”も彼らの手によるものだ。ジェフ・ミンター氏とイヴァン・ゾルジン氏のふたりにより開発された『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』にはどのような思いが込められているのか、メールにて行ったインタビューを以下に紹介しよう。

▲ビジュアライザとシューティングが融合した『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』。「ゲームの環境自身がビジュアライゼーションのエフェクトなので、再生する音楽はエフェクトに影響を与えます。ただ、純粋に音楽ビジュアライザとして使う時に比べてエフェクトは基本的におとなしいものになっています。音楽が騒々しいものだと遊べないほど激しくなってしまうことを避けたかったからです。基本的に、再生する音楽が騒々しいと、背景はより眩しいものになります」(ジェフ)とのこと。



――Xbox 360のビジュアライザ“Neon”を手掛けることになった経緯を教えてください。
ジェフ・ミンター(以下ジェフ)
 もともと私たちのところでビジュアライザ技術を手掛けていたのですが、それを見た私たちの友人が、「これは見込みがある」と考えたようで、マイクロソフトの関係者を紹介してくれたんです。そこでマイクロソフトの関係者が、私たちの技術を気に入ってくれて、(当時Xbox 360の開発をしていた)Jアラードに推薦してくれたんです。そこでJアラードが、じつはLlamasoftの長年のファンであったことが判明しまして、「ぜひLlamasoftにXbox 360のビジュアライザを作ってほしい」と熱望されたんです。ただ、私たちのことを知らなかったマイクロソフトの関係者を説得するには少し骨が折れました。実際に契約を交わすまえに、ほぼすべてを作り上げてプレゼンする必要があったんですよ。

――『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』を開発することにしたきっかけは?
ジェフ
 Xbox 360のビジュアライザが完成してから、私は“Neon”エンジンと融合したシューティングゲームを作りたいと思っていました。ゲームとライトシンセという、自分の作品のふたつの面を融合した作品を作ることに長年興味を持っていたんです。ふたつの面を融合した作品として、以前にアタリ社のジャガー向けソフトとして『Tempest2000』を開発したことがあるのですが、『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』はそれをさらに発展させたものです。

――『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』でとくにこだわった点はどんなところですか?
ジェフ
 “Neonエンジン”の中にうまくゲームを収めることができて、とても満足しています。また、楽しく挑戦的なのに、フラストレーションを感じさせないゲームプレイに非常に喜んでいます。遊ぶといつでも楽しめ、ゲームの終わりには行き詰ったイライラ感ではなく、遊んだことを幸せに思えるはずです。「ゲームはつねに遊んで楽しいものであるべき」、ということが私にとって重要で、『Space Giraffe』はそれをよく体現しているソフトだと思います。

――制作期間はどれくらいですか?
ジェフ
 1年と少しです。これには、ゲーム発売に関係するいわゆる“お役所的な仕事”である、ゲームのレーティングや発売まえの審査などをパスするのに必要な時間は含まれていません。メインの開発者はふたりで、私とイヴァンです。追加として3人が音楽を提供してくれて、数人がオーディオサンプルを提供してくれています。

――クリエーターにとって、Xbox LIVE アーケードはどのような意義がありますか?
ジェフ
 Xbox LIVE アーケードは、小さい開発チームにとってゲーム制作や販売の理想的な媒体であるように思います。本来はクリエイティブな個人の集まりであったゲームビジネスが、大企業しかゲームを出す資金がないといった状態になった理由のひとつは、ゲームを物理的流通にのせる必要と、それに付随する膨大なコストとリスクにあると思います。リスクがあまりにも高いため、ゲームデザインにおいて新しいことに挑戦することを避け、すでに定評はあってもおもしろみがない道をゲーム会社は選ぶようになってきています。
 物理的流通の必要性を取り除き、セキュア(安全)で効率的なオンライン流通手段を提供するXbox LIVE アーケードによって、我々のような小さなチームであってもゲームビジネスの仕事が可能になります。これはいままでは不可能でした。我々の開発経費は低く、完成したゲームを流通させるコストもいままで慣習的な物理的流通コストに比べると、遥かに小さいものです。つまり、我々はゲームの値段をとても低くすることが可能であり、おもしろく、興味深く、クリエイティブなゲームを非常にお買い得な価格でプレイヤーに提供できるということになります。このことは私にとって理想的です。『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』はこの理想が可能であることを検証するためのプロジェクトです。もしこれがうまくいけば、これからこうした形式で長年ゲームを作っていければ……と思っています。

――最後に、日本のXbox360ユーザへのメッセージを。
ジェフ
 日本の皆さんが、我々のゲームを楽しんでくれることを願います! 自分自身長いあいだ日本から来た多くのゲームを楽しんできたので、もし日本の皆さんが私のゲームを楽しんでくれれば、とても幸せに思います。

 Xbox LIVE アーケードだからこそ可能だった『Space Giraffe(スペース・ジラフ)』。ぜひともそのこだわりぶりを堪能してほしい。価格は400マイクロソフトポイントとなっている。
 

▲自宅の庭で、飼っている羊たちと戯れるジェフ・ミンター氏とイヴァン・ゾルジン氏。Llamasoftはイギリス、ウェールズにあり、のどかな環境はまさにゲーム開発に最適。この地でジェフ・ミンター氏はパートナーのイヴァン・ゾルジン氏と2頭のラマ、6頭の羊、1頭のヤギ、そして愛犬とともにゲーム開発に取り組んでいる。羊たち動物はミンター氏の家族のようなものだとか。ちなみに、Llamasoftのゲーム開発の原動力は、「羊動物と紅茶とカレー」(イヴァン)にあるとか。

 

▲ジェフ・ミンター氏の仕事場。日本のゲームが大好きというミンター氏。ここ数年でいちばんのお気に入りはニンテンドーDS用ソフト『おいでよ どうぶつの森』で、1年以上毎日遊んでいるとか。また、『塊魂』はミンター氏のいちばん好きなゲームのひとつで、Xbox 360用ソフト『ビューティフル塊魂』には大いに楽しみにしているらしい。


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Photograph:Alexander Gorski 

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