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ニンテンドーDSの20歳以上限定ソフト!? EAが"お酒選びの新ツール"3部作を発表

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●ニンテンドーDSがワインや日本酒、カクテルを選ぶためのツールに

▲新作発表会の会場に設置されたパネル。ゲームというより、しっとり大人向けのグルメ情報誌みたいな印象だ。


 2007年4月26日に都内で、エレクトロニック・アーツの新作発表会が開催。ニンテンドーDSで発売予定の"お酒選びの新ツール"3部作、『ソムリエDS』(2007年7月発売予定)と、『酒匠DS(仮題)』(2007年夏発売予定)、『バーテンダーDS』(2007年秋発売予定)がお披露目された。


▲ヘンリー社長は、ぺらぺらの日本語で来場者に挨拶を行った。 
 

 発表会は、エレクトロニック・アーツの代表取締役社長、デラトロベ・ヘンリー氏の「これはゲームソフトではありません」との言葉で幕を開けた。「我々は、お酒選びツールと呼んでいます。昨年半ばにプロデューサーからアイデアを聞き、当初は純粋なゲームではないからと悩みました。でも、私もお酒は好きですし、何よりおもしろそうなのでやってみることにしました」と、開発に至った経緯を説明。『ソムリエDS』では、田崎真也ワインサロンの支配人にしてシニアソムリエの濱田知佐氏、『酒匠DS(仮題)』では横浜君嶋屋の君嶋哲至氏、『バーテンダーDS』では洋酒研究家でサントリースクール校長を務める花崎一夫氏と、業界の著名人が監修を務め、ワインや日本酒、カクテル選びのツールとしてすばらしいものが仕上がったと語った。


 具体的なソフトの説明は、『シムシティDS』などを手掛けてきた村上貴宏プロデューサーから行われた。このシリーズは、村上氏の実体験をヒントに生まれたのだという。『シムシティーDS』の開発期間中、休みの日に次回作について思いをめぐらせながら街をぷらぷらしていたときのこと。ワインを買ってみようと酒屋に入ったものの、どれを買っていいのかわからず困ってしまった。「おいしいものを飲みたいけれど、どれを飲んでいいかわからないと思っている人は、意外に多いんじゃないでしょうか。今日からワインを始める人たちに向けて、このソフト1本でワインのすべてがわかるというものがあれば」(村上)と思い、プロジェクトが始まったのだそうだ。


▲「ワイン1本を買うより安い2980円[税込]で、失敗するまえにこのソフトを買ってほしい」と村上氏。
 

 『ソムリエDS』には、濱田氏監修のもと厳選された1000本のワインが収録されている。ソフトのおもな機能は、"調べる"、"眺める"、"学ぶ"の3つ。"調べる"では、1000本のワインをさまざまな角度から検索することができる。たとえワインの名前を知らなくても、ラベルを見ながらアルファベットを打ち込んで検索したり、色や生産国、価格から調べることも可能。贈り物を選ぶ際に役立つイメージ検索機能もついている。たとえば、結婚式というイメージで検索をしてみると、ダイヤモンドを意味する名前のワインが導き出されるのだとか。村上氏によれば、イメージ検索のキーワードは400種類以上で、「アンニュイ」や「グラマー」、「男性的」、「ネコ」などの言葉で検索ができるそうだ。


 "眺める"は、ワインの詳細な説明を閲覧する機能。ボトル写真や生産地のほか、名前の由来、そのワインに合う料理やチーズなどが読める。"学ぶ"では、ワインの歴史から、開栓してしまってからの保存方法まで、30項目にわたる基礎知識を紹介。さらに、著名人のインタビューも掲載される。ワインを愛する人たちの声として、川島なお美や、辰巳琢郎などがワインについて語っているとのこと。この3機能以外には、ぶどうの生産地による当たり年がわかる"ヴィンテージチャート"と、15本までワインにメモを残して登録できる"マイワインセラー"が紹介された。マイワインセラーはすれ違い通信に対応しており、ふたり分のワインセラー情報を登録することも。友だちの好みをわかっていれば、プレゼントをするときにも迷わずに済むというわけだ。


▲ソフトを起動すると、ニンテンドーDSのスケジュール機能を利用して、毎日1本のワインを紹介してくれる"今日の1本"が表示される。自身の誕生日にぴったりの1本や、季節に合ったものなどをオススメしてくれるのだ。


 村上プロデューサーによるソフト紹介を受けて、監修を務めた濱田氏は以下のように制作秘話を語った。


▲"世界名酒事典"から、苦労して1000種類のワインを選び出したという濱田氏。

 「初めてニンテンドーDSでワインのソフトを作りたいと村上さんに聞いたとき、私自身ゲームが身近ではなかったものでイメージが湧かなかったんです。でも、企画を聞いてみたら、1000種類のワインを世界中から集めたワインカタログのようなものということで、これからワインを飲みたいという人にも役立つのではないかと、お引き受けすることにしました。監修にあたっては、ワインを1000種類に絞りこむのに苦労しました。味はもちろん、値段も手ごろなもの。しかも、日本で流通していて、手に入りやすいものと考えて選びました。料理合わせも難しかったですね。ワインに合う料理って、ふつうはフォアグラやカモ、ハト、キジなどを紹介するんですが、今回は家庭料理の中から、ということでしたので。いま発売中の料理ソフトを参考にしながら、家庭でも簡単に合わせられるものを考えました」(濱田)


 結果的には、濱田氏もかなりの手応えを感じる出来上がりになっている様子。「お店で注文するにも、自宅で楽しむにも使える手軽なソフトになったと思います。どんな料理が合うのか、どこにいても調べられますし、コミュニケーションツールにもなります。皆さんの生活の中で、ワインがより楽しめるようお役に立てればと思います」と、まとめた。


▲君嶋氏は、「DSは一家に1台に時代」と、ニンテンドーDSに興味を示した。
 

 『ソムリエDS』に続くシリーズ第2弾、『酒匠DS(仮題)』は、日本酒と焼酎、泡盛、梅酒といった日本のお酒全般を扱う。ワインと同じ1000種類のお酒が収録され、同様の機能が盛りこまれる予定だ。まさにいま、監修の真っ最中だという君嶋氏は、「日本酒は現在、海外では評価されていますが、国内ではあまり飲まれていない状況です。もっと身近に、日本の文化を伝えていけるものになればと思います。日本酒はワインに比べると、合う料理の幅も狭いんですが、洋食に合わせるなどの提案ができるよう監修をしているところです。期待していてください」とアピールした。

 

▲「カクテルの歴史はローマ時代に遡る。ビールにはちみつを入れて飲んでいたんです」と薀蓄を語った花崎氏。

 『バーテンダーDS』は、約850種類のカクテルと、約150種類の洋酒が収録される。村上氏によれば、このソフトにはゲーム的な遊べる要素も盛りこまれる予定とのこと。監修を務める花崎氏は、マティーニやマンハッタン、サイドカーなどの定番カクテルを500種類くらい、そのほか新しいカクテルも取り上げたいと抱負を語った。「ヨーロッパでは、フルーツジュースを使ったエキゾチックなもの、日本でも生フルーツを使ったものが出てきていますから、これを入れておきたい。カクテルブックは5年が寿命と言われているんです。そうならないように、新しいカクテルを入れて、長くつき合っていただけるものにしたいと思います」(花崎)


 発表会はここで終了したのだが、続いて『ソムリエDS』の試遊会と、ワインのテイスティングが実施。希望者には、白ワイン2種類、赤ワイン2種類のグラスが手渡され、濱田氏にテイスティングのテクニックを教わった。白ワインについては、「すっきりしたものと、樽で熟成されたこげくさいもの」、赤ワインについては、「渋みの強いものと、渋みのやさしいもの」を嗅ぎ分けることが、テイスティングの基本だとか。集まった報道陣はもちろん仕事中の身ながら、真剣にグラスを傾けて香りを嗅ぎ、味を確かめていたぞ。

▲濱田氏は、「ワインを飲みなれていない人で、匂いが取れないと言われる方もいらっしゃいますが、そのヒントさえ身につけてしまえば誰でもテイスティングができますよ」とアドバイス。さまざまなワインに関する豆知識を語った。


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