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栢氏、サンデーゲームスタジオの成果を率直に語る!
【AOGC 2007 Tokyo】

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●クリエーター育成のためのサンデーゲームスタジオの現状を報告

▲セガを経て、ソニー・コンピュータエンタテインメントへ、そしてシグナルトークを立ち上げた栢氏。「セガ時代の先輩が来ているので、話しずらいなあ〜」とのこと。


 AOGC 2007 Tokyoにて、シグナルトークの代表取締役、栢孝文氏による講演"Game2.0へ進化するゲーム開発手法〜サンデーゲームスタジオの挑戦〜"が行われた。ファミ通.comで長期にわたって不定期連載をしていることからご存じの方もいるかもしれないが、サンデーゲームスタジオとは、シグナルトークによる人材育成の新しい試み。

 「情熱のある学生や夢を諦めきれない社会人の中から公募によって参加者を選抜し、クリエーターデビューの場を提供しようという試みです。短期間で実際に製品化を前提としたゲームを制作するという、半分ゲーム会社で半分ゲームスクールのような位置づけのプロジェクトなんです」(栢)

 社会人でも参加できるように作業を日曜日にしたことから"サンデーゲームスタジオ"と名付けられたこのプロジェクトは、栢氏の日本のゲーム業界における開発体制に対する危機感から発しているという。

 「ゲームの開発費が高騰している昨今、多くのゲームメーカーはリスク低減のため続編主義に走っています。アイディア勝負で作品を出せる土壌が少なくなってきた。一方で、欧米はもとより中国、台湾、韓国といったアジアでは国が産業としてのゲームに力を入れており、莫大な額の予算がでている。いずれ近いうちに、そういうアジア勢に開発力で抜かれることは目に見えています。翻るに、日本のクリエーターの強みはアイディア。つまり、クリエーターの育成が急務になっているのです。もちろん、多くの企業がクリエーター育成の必要性を感じているのですが、なかなか動き出せずにいるというのが現状です。そんな流れにちょっとした提案をできれば……ということではじめたのが、サンデーゲームスタジオです」(栢)

 また、近年ではユーザーが作り手側に回る、いわゆるWeb2.0が注目されているが、「ユーザーの創ったモノがおもしろいいま、クリエーターはどうすればいいのか?」に対する答えが、このサンデーゲームスタジオには示されているという。栢氏の造語によるGame2.0だ。さて、そんな目標をもって始められたサンデーゲームスタジオだが、理想と現実とは違う。講演では、必ずしもゲーム制作がうまくいっていないという、サンデーゲームスタジオの進捗状況が率直に報告された。

 「当初は、プログラマー、プランナー、デザイナーの3名をひとつのセットに、3チームで始める予定でした。でも、最初なので即戦力を絞ったほうがいいということになり、4名の2チームで始めることになったのです。そこでは、ゲーム開発者なら誰でも体験することだと思いますが、"スクラップ&ビルド(組み立てては壊す)"ことのくり返しです。その過程でわかったのは、プログラマーの大切さ。ふたつのプロジェクトのうち、ひとつのチームの作品は破綻気味で、もうひとつのチームの作品はしっかりと形になっているのですが、両者を分けている要因として、プログラマの違いがあります。アイディア勝負のゲームの場合、プランナーのデキが作品の80パーセントを占めると考えている人が多いかもしれませんが、実際はそんなことはなくて、プログラマのデキが80パーセントだと思っています」(栢) 

 もちろん、初めての試みだけに試行錯誤はつきもの。今後もサンデーゲームスタジオの取り組みを興味深く見守っていきたいと思う。

▲ユーザーがモノ作りに参加するようになったいま、ゲームの制作手法もかわる?

▲最後に、栢氏からゲーム関係者に向けられたメッセージを掲載。誤解されることを恐れずに発された刺激的なメッセージは、逆に言えば日本のゲーム業界の現状に対する危機感の表れ。

 

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