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『メテオスオンライン』のキーマンたちにインタビュー!

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●『メテオスオンライン』、そして今後の展開をキーマンたちが語る!

  キューエンタテインメントが、東京ゲームショウ2006直前にオンラインゲーム事業に参入することを発表した。第1弾となるタイトルは、ニンテンドーDS用ソフト『メテオス』のPCオンライン版、『メテオスオンライン』。開発はもちろん、運営までも手がけるという純国産オンラインタイトルだ。またそれだけではなく、台湾企業からのライセンスによりMMORPG『AngelLoveOnline』をリリースすることも明らかにされた。そこで、オンラインゲーム事業参入に至った経緯や今後の展開について、代表取締役CEOの内海州人氏、『メテオスオンライン』ではディレクターを務めるCTOの平井武史氏、そしてゲームの運営を担当する森健志氏にインタビューを敢行。週刊ファミ通10月13日発売号の記事(17ページ)で掲載しきれなかった分まで含めて、ここにインタビューの全文を公開するぞ。

▲『メテオスオンライン』、そしてオンラインゲーム事業のキーマンたち。左からキューエンタテインメント代表取締役の内海氏、ディレクターの平井氏、運営に携わる森氏。<>


●オンラインゲーム事業の第1弾となる『メテオスオンライン』

――まず、『メテオスオンライン』の企画を立ち上げたところからお話をうかがえますか?

 

内海 きっかけとなったのは、ニンテンドーDSの『メテオス』が発売された2005年3月ごろ。社内で上海に視察旅行に行ったんです。僕自身が前職でアジアをぐるぐる回ってオンラインゲームの熱を感じていて、向こうの会社は技術力もあるしユーザーの盛り上がりもある。それをみんなにも感じてほしいと、オンラインゲームの会社やPCカフェを見て回りました。半ば強引にみんなをその気にさせようというか、どう反応するのか見てみたいなと思ったんです。
 
平井 じつは、かなりその気にさせられました(笑)。まず、オンラインゲームを遊んでいる人数が日本と比較にならない。そういうのを目の当たりにして、日本でもインターネット人口が約8000万人いる、絶対にそこで勝負しよう、と思いました。それからもうひとつ。DS版『メテオス』は、発売当時Wi-Fiコネクションのサービスが始まっていなかったので、ワイヤレス通信モードのみでしか対戦できなかったんです。でも、イベントを開くとたくさんの人が集まってくれて、とにかく対戦が盛り上がった。みんなにもっとたくさん対戦をさせてあげたいと思って、もうそれにはオンラインしかない、と。
 

――開発に取りかかられたのはいつごろ?


平井 DS版『メテオス』のローカライズ作業が終わって、2005年9月に企画を書きましたから1年まえですね。PCオンラインゲームの経験がなかったので、もうすべてが初めてのことでした。DS版『メテオス』に関わっていたメンバー、6人くらいで、さあ何から手をつけようかって(笑)。

内海 DS版を遊ばれた方の中には気になっている方もいらっしゃるかもしれないので、最初にお話しておきます。今回の『メテオスオンライン』は、桜井政博さんにゲームデザインを手がけたていただいたDS版『メテオス』を原案にしていますが、DS版でも現場で実際にディレクターを務めていた平井を中心に、キューエンタテインメント社内で仕上げています。桜井さんも新しいプロジェクトで忙しいですしね。最初に桜井さんにPCでやるという話をもっていったときは、えーってびっくりした顔をされてましたよ。


――なるほど。実際にどのように開発を進められていったのでしょうか?

▲「『メテオス』をオンライン化させるにあたって、何を進化させようかすごく考えました」と語った平井氏。

平井 このゲームはパズルゲームなんですが、落ちてきたブロックを動かせるので、ゲームの裏側ではリアルタイムでデータが変わっているような状態なんです。つまり、リアルタイムにデータを相手と送受信できなくちゃいけない。そのために、圧縮や暗号化、ネットワークまわりには力を入れました。あとは、『メテオス』をオンラインゲームに変更するにあたって、どう進化させるのがよいかということを模索しました。DS版でも重点を置いていたのですが、さらにユーザーどうしがつながっている感覚を出したかったんですね。なので、プレイヤーの状況がきちんと把握できるライブ画面にはこだわりました。遠隔地にいる人と遊ぶには相手の状況が瞬時にわからないといけないし、自分のアイデンティティも見せられるようにしないといけない。プレイキャラクターもそういった部分を考慮しこだわりぬいた結果、アニメーション変化をどうしても出したくて3Dにまでしてしまいました。


▲3Dのプレイキャラクターが登場。装飾は10部位の変更が可能とかなり細かくカスタマイズでき、ビジュアルの変化にともなってアニメーションやボイスまで変わるという凝りようだ。


――いちばん苦労した点は?


平井 ニンテンドーDSからPCオンラインゲームへ変更する上でいちばん難しかったのは操作性でした。遊ぶプラットフォームが変更になることで、タッチペンからマウスとキーボードに替わるという点。1ヵ月近く、毎日毎日夢でうなされるほど悩みました。寝ても起きてもマウスをこう持っている感じで(笑)。タッチペンは直感的で思ったところにすぐに動かせるのに対して、マウスとキーボードでは最初はどうしてもそのスピード感が出せなかった。いろいろ模索してできたのがいまの操作性です。皆さん、マウスとキーボードでは遊びにくいとか難しいとか思われるかもしれませんが、実際に操作して慣れればこちらのほうが速くプレイできるようになるはずです。
 

――ほかにも、PCならではの機能は追加されているんですか?


平井 今回は、最大6人までの個人戦、チーム戦による対戦が可能になったんですが、その辺りの機能は充実させました。DS版『メテオス』では、自分の惑星に重力が強いとか緩いとか個性はあっても、対戦相手に対してその個性を十分に出すところまではできなかったんです。今回は、チーム戦では'フレンドメテオ'という味方とのコンボ技を使うことで、味方から送られてきたメテオ(ブロック)を自分の惑星でいったん圧縮することができます。それを打ち上げて敵に送ることができれば、たとえば1個の塊でじつはメテオ100個分になるわけです。それを効果的に使うためには味方どうしの惑星の組み合わせが重要になってくる。たとえば、大きな塊を作りやすい、つまり無重力に近い惑星でプレイしている人が味方にトスを上げ、重力が緩く早く打ち上がる惑星でプレイしている人がアタック役として敵の惑星に打ち上げる、というような役割分担もできるようになりました。


▲最大6人での対戦が可能となった『メテオスオンライン』。ブロックの横移動や攻撃パターンに加え、アイテムも豊富に用意されて、対戦の戦略性が飛躍的に向上した。


――チーム内での惑星選びの戦略性が盛り込まれたわけですね。DS版とは違った楽しみかたができそうですよね。


平井 攻撃方向も、今回は4種類のバリエーションがあります。前回と同様にメテオを打ち上げて敵に落とす通常の'ノーマル落とし'に加えて、縦にメテオを並べて1本の柱にして落とす'列柱落とし'。それから、時間をかけて継続的にバラバラとメテオを降らせる'燃えカス流星群'、さきほどの'フレンドメテオ'とも似ていますがメテオを固めて1個の塊にして落とす'ダークマター'。このダークマターは、いちど落とされると動かすことも打ち上げることもできませんが、それを消すようなアイテムも用意しています。


内海 ゲームの内容はもちろん、ほかにもいろいろと新しいことにチャレンジしています。森のようなオンラインゲームの運営に豊富な経験を持つスタッフを入れて、開発だけでなく運営まで含めて自社サービスとしてやっていくことにしましたしね。


――森さんのプロジェクト内での役割は?
 

 『メテオスオンライン』の運営、サービスの部分を担当します。私はこれまで6年間オンラインゲームの運営に携わってきました。私からするとオンラインゲームってゲーム業界じゃなくてサービス業なんです。たとえば、メールなどでお客様から問い合わせをいただいた際の返答次第で、印象が悪くなられる方もいらっしゃれば、「ありがとうございました」と言ってくださる方もいる。ここを直してほしいなどのアイデアもいただきます。もちろん、それを全部導入しようというのは無理ですが、逆にユーザーの意向を無視してこういうものを提供したいと突っ走ってしまってもだめで。お客様の望んでいる方向も取り入れつつ、開発側とも調整しながら運営していく。それがオンラインゲーム事業の難しさであり、おもしろさでもあると思っています。要するに開発の平井とは、私から言わせれば喧嘩している状態ですね(笑)。


平井 僕からするとヘルシーディスカッションなんですけどね。


内海 森はお客様へのサービスを配慮して運営していくし、平井にしてみればゲームの世界観やユーザーにとってのプレイアビリティを大切にすることに軸足を置いて開発を進める。そこで、いわゆるヘルシーディスカッションが起こるというのは、これは健全なことだと思っているんです。それはまさに僕らが大切にしたかったことでもあるんです。じつは、運営は他社さんと提携しようということを検討したこともありました。もともといろいろな会社とパートナーを組みながら仕事をしていくというスタンスを大切にしていますからね。でも、社内でのこういったディスカッションこそがじつは大切なノウハウで、今後の自分たちの力になっていくんじゃないかと思ったんです。いろいろな会社があって、それぞれのやりかたがあると思うんですが、オンラインゲームは今後絶対に大きく成長していく領域ですから、ここは自社でやっておこう、と。


――社内だからこそ、開発サイドと運営サイドが密にやり取りできるわけですね?


 そうですね、それは大きな強みだと思っています。変な言いかたですが、殴ろうと思えば殴れる距離なんですね。たとえば、他国のライセンスを受けて展開するという形だと、密に連携を取るのはなかなか難しいことが多い。直接会って話すためには、まずは飛行機に乗るところから始まりますからね。タイムラグがどうしても生じてしまう。それが、ひとつのビルの中にいるので、もう殴ろうと思った瞬間に胸倉を掴みにいける(笑)。それってじつは重要なことだと思うんです。


平井 やっぱり、近くで顔を突き合わせながら話をしないとわからないことも多い。こんなに近いところで話ができるというのは、開発にしてみても非常にありがたいことです。


――なるほど。具体的に、課金形態や今後のスケジュールについても教えていただけますか?


平井 基本ゲームプレイは無料、プレイキャラクターの装飾品を購入することができるのですが、これをアイテム課金という形で展開していくことを考えています。アイテム課金という形にしたのは、基本ゲームプレイを無料にすることで、とにかくたくさんの人に遊んでもらいたかったからです。パズルゲームって、ルール説明だったりおもしろさを言葉で説明するのがなかなか難しい。そういう意味で、最初の取っ掛かりや敷居を少しでも下げたかった。ゲームも遊ぶ過程についてもそういう部分に気をつけた作りかたをしています。ふつうのオンラインゲームでは最初にID登録が必要な場合が多いと思うんですが、『メテオスオンライン』ではゲストとして遊んでからあとでユーザー登録ができるようにもしています。登録はあとでもできるので、まずは遊んでほしいですね。今後のスケジュールとしては、2006年10月16日からクローズドβテストを行う予定です。人数としては、10000人くらいのテスターを募りたい(※)と思っています。そして、順調にいけば、クローズドβテストが終わってからそう遠くない将来に正式サービスに移行したいですね。


 今回のクローズドβテストはあくまでも本当のテストの意味合いが強いので、そこでじゅうぶんにいろいろな情報を集めながらテスト検証して、あとに控えるオープンβを迎えたいと思っています。また正式サービス時には、オンライン、オフラインを含めて大会などのイベントも積極的にやっていきたいですね。対戦がメインのゲームなので、イベントもやりやすいと思っています。


平井 DS版を未経験だった人はもちろんなのですが、もともと『メテオス』をやっていた人にはぜひ遊んで、進化を体感してほしいですよね。


内海 そうだね。DS版を遊んでいた人にはぜひいろいろなご意見をいただきたいところですね。

 

●『AngelLoveOnline』と今後の展開について
 

――『メテオスオンライン』と同時に発表された、『AngelLoveOnline』というタイトルについても、教えていただけますか?


内海 これは、開発元である台湾のUserJoy Technologyという会社とライセンス契約を結んで日本での展開を行います。もともとオンラインゲーム事業を始めるにあたってRPGもやっていきたいという思いがあったんですが、前職でいろいろなオンラインゲームの作品を見たり、実際に運営してきた森が『AngelLoveOnline』を見つけ出してきまして。すぐに社内でこれはすごいぞ、という話になって、さっそく森が台湾に飛んで話をまとめたというわけです。


▲ひと言ひと言、丁寧に語っているのが印象的だった森氏。

 私自身これまでオンラインゲームに関わってきた中で感じていたことがあったんです。3Dのグラフィックなどスペックは上がってきているんですが、手軽さが失われていっている気がしていたんです。また、見た目はすごくいいんですが、中身や内容が浅いものが多くなってきたなとも思っていました。その点、『AngelLoveOnline』は、誰でもできて、でも信じられないくらい内容が深い。サービスが始まったばかりのMMORPGって、マップやスキルの数がある程度しかそろっていないものが多いんですが、このタイトルはスキルも大量に、そしてマップもすべてを把握するのが難しいくらいある。そういう意味で、MMORPGをこれまでやっていた方にも、初めてやろうという方にも適したタイトルだと思っています。


内海
 台湾ではすでにサービスが開始しているんですが、現在オープンβサービスが開始して1ヵ月くらいで50000人以上が同時接続している。女性比率も非常に高いようです。そこまで広がるとは知らずに、台湾でサービスが開始されるまえから話を進めてきたわけですが、結果的に非常によかったと思っています。見つけてきた森を疑っていたわけではもちろんないんですが、水口(キューエンタテインメント代表取締役CCOの水口哲也氏)も開発元である台湾のUserJoy Technologyを訪問して、非常に真面目で技術力もあるということをきちんと確認しました。実際にやってみると、かわいいキャラクターもたくさん出てきますし、さまざまなドラマもある、本当に奥行きの深い作品です。


 今回、このタイトルを発表して、キューエンタテインメントがどうしてこれなのって不思議に思っていらっしゃる方も多いんじゃないかと思います。じつは社内でもその声はあったんですよ。ただ、私がわがままをとおしたというか、やらせてくれと言って事業計画を立てて、社内で関係各所との折衝をした結果、展開できることになりました。『メテオスオンライン』よりは少しあとになると思いますが、近いうちには何らかの形でお見せできるかと思っています。


――タイトル名は『AngelLoveOnline』で決定ですか?


内海 この部分は非常に悩んだんですが、コンテンツやタイトル名を作られた方に対するリスペクトをするべきだろうという考えから、このままいくつもりです。サブタイトルをつけたりはするかもしれませんが。


――なるほど。この2タイトル以外にも考えていらっしゃることはあるんでしょうね?


▲内海氏は、「家庭用ゲーム機メーカーのPCオンラインゲーム市場参入の発表が続いていますが、うちはもうすぐサービス開始できますから」と笑顔でアピール。

内海 今後も、PCオンラインゲームも含めてフォーマットの枠に捉われずに、いろいろな会社やクリエーターの方々とコラボレーションしながらやっていきたいと思っています。海外のメーカーと組むことがあってもいいですしね。これからいろいろな新しいプラットフォームが出てくる中で、ユーザーの楽しみかたもさらに多様になっていくと思いますし、ひとつにこだわっていると違う方向に行ってしまうような気がしているんです。映画のように予算や規模が大きいものもあれば、女性向けにはゲームというよりアクセサリー的なものがあってもいいかもしれない。これまでのゲームという概念とは違うものにもチャレンジしていかなくてはいけない時代だと思っています。そういった変化に対応できる会社こそが生き残っていけると思うんです。


平井
 僕も特定のプラットフォームにこだわってはいないですね。すべてのプラットフォームに展開していくという心構えですし、そういうふうに対応しないといけない時代。ハードの性能差はゲーム性だと捉えて、そこにどうゲームを乗せていくかが非常におもしろい部分だと考えています。


内海 興味の範囲は尽きないんですが、最近いろいろと広げすぎた部分もあるので、しばらくはおとなしくしておこうかな(笑)。とくにPCオンラインゲームに関しては、しっかりとサービスを継続して展開していくことが大切ですし、オンライン事業の諸先輩方に聞くと必ずいちどはトラブルが起きてしまうものらしいとの話も聞きますから、つねに迅速に動いて解決できる形を取りたいと思っています。


平井 僕は再来月あたりに、つぎのタイトルを発表したいんですけどね。


内海 まずは『メテオスオンライン』を立ち上げてからにしようね(笑)。


――『メテオスオンライン』をはじめ、いろいろと楽しみにしています。ありがとうございました。
 

※クローズドβテストのテスター募集は終了しました。 
 

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