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【CEDEC 2005】『バイオハザード4』のリアルタイムムービーの秘密に迫る!

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●クリエーターのこだわりが驚愕のグラフィックを!

 

▲『バイオハザード4』のリアルタイムムービーを統括していた平林良章氏。「みなさんが知ってる当たり前の作業や手法ですが、各スタッフがこだわりを持って開発に臨んだ」と語っていたぞ。
 

 CEDEC 2005を締めくくる最後の講演となったのが、カプコンから発売されているニンテンドーゲームキューブ用ソフト『バイオハザード4』のリアルタイムムービーについての講演。これまでの『バイオハザード』シリーズでは、イベントシーンなどでプリレンダームービーが使われてきた。プリレンダームービーとは専用のグラフィックツールで作成された映像のことで、ゲーム機でリアルタイムに処理するムービーよりも美麗なムービーができあがるのが特徴。『バイオハザード4』は、このプリレンダームービーを使わず、リアルタイム処理でムービーを生成していることでも注目を集めているタイトルなのだ。

 

 この講演には、同ソフトのリアルタイムムービーを統括した平林良章氏が登場し、ムービーを交えながら説明。なお、この講演ではかなり専門的な解説も多く含まれていたので、ここでは、リアルタイムムービーを採用した理由や開発秘話などを中心に紹介する。

 

 まず、平林氏はリアルタイムムービーを採用したことについて、「プリレンダームービーだとイベントシーンでディスクを読み込み、テンポが悪くなったり、ムービー自体がユーザーにとって小休止的なものになってしまう。トータルでゲームを楽しんでもらうことを考えたとき、リアルタイムムービーのほうがいいのではないかと考えました」と発言。また、『バイオハザード4』のムービーシーン中にアクションボタンを組み込むことで、「ユーザーに、クリエーターが意図する物語、ゲーム全体の緩急を与え、ストーリーに入り込みやすくすることができた」という。この手法については、発売後にユーザーから賛否両論あったが、反響が大きかったことから「成功したと感じている」ということだ。

 

 そしてリアルタイムムービーをいかにリアルに見せるかについて平林氏は、「当然容量の都合で、削らなくてはならないところもあります。しかし、ユーザーの視点で見てどこを作り込み、どこを削るのかを判断しました。リアルを追求するのではなく、ユーザーが"リアルだと思うモノ"に見えることを優先しました」と語っていたのだ。さらに、『バイオハザード4』の三上真司ディレクターが提唱する"キャラの豊かな表情と動き"にこだわり、細かい演出を積み重ねることで、ほかのゲームとの差別化ができたのではないか、と分析していたぞ。

 

 そのほかにも、実際の制作ではウェブサーバーを活用した新たな管理システムを導入し、作業の大幅な効率化を図っていることも明かされた。

 

 「通常、ムービーを作成する場合は、映像の微調整などに時間がかかるため、プログラマーに依存する部分が多い。それが、ウェブサーバーを活用した管理システムを導入したことで、プログラマーを介すことなく、デザイナーが直接微調整を行なえるようになり、作業時間が大幅に短縮されました。そして結果的に、微調整にかけられる時間や労力が大幅に増え、これまでは作業量が膨大すぎてできなかったことが可能になり、クオリティーを高めることができました」(平林)

 

 リアルタイムムービーやワークフローだけでなく、テクスチャーやライティング、エフェクトなど、一線で活躍しているデザイナーの講演ということで、大盛況のうちに幕を閉じたのだ。

 

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