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【AOGC 2005】エンターブレインの浜村弘一がオンラインゲーム産業を展望

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●オンラインゲームを含めたゲーム市場規模の実像とは?


▲「オンラインゲームのノウハウにすぐれたアジアの国と連携すれば、日本でも世界に通用するオンラインゲームが作れるのでは」との提案も。
 

  アジアのオンラインゲームをテーマにした会議"アジア オンラインゲーム カンファレンス 2005(AOGC 2005)"。3月1日にはエンターブレイン代表取締役社長の浜村弘一が登壇し、"オンラインゲーム産業の現状と展望"というテーマで基調講演を行った。その内容をお伝えしよう(「」内はすべて浜村弘一の発言)。


 講演ではまず、CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)の調査にもとづいたゲームの国内市場規模の推移が示された。これによると、ハードとソフトを合わせた市場規模は年々縮小しているように見える。しかし、「この数字が本当にいまのゲーム市場を表しているのか僕は疑問に思っています。何よりこの中には、いまもっとも注目されているオンラインゲームが入っていない」という。

 

▲国内のオンラインゲームコンテンツ市場規模の推移と予測。携帯電話がオンラインゲーム市場の拡大に大きな役割を果たすことが予想されている。


 つぎに、プレイステーション2を代表するオンラインゲーム『ファイナルファンタジーXI』(2002年5月16日発売)の利用状況に関するデータが示された。同ゲームはPCでの利用者も含め、現在、20万人のアクティブユーザーがいると言われている。スクウェア・エニックスのオンラインゲーム事業の収益は『FFXI』の実績が大部分を占めるが、同社の決算報告から営業利益を見ると、2002年で4億円、2003年で35億円、2004年では66億円となっている。同ゲームは発売当初、周囲の予想よりも販売本数が伸びず一部では赤字も囁かれたが、収益の推移を見ると3年目に利益を出すソフトへと成長していたのがわかる。さらに、『FFXI』はシナリオやフィールドなどを広げる追加ディスクの展開によって、現在も順調に会員数を伸ばしている。こうした例から、「パッケージの売上のみでオンラインゲームの利用料が入っていないところに、古い集計方法の落とし穴がある」と問題点を明らかにした。

 

▲会場にはゲーム開発者やゲームに関心のある学生たちがつめかけた。
 

 さらに、話題は昨年末に発売されたふたつの携帯ゲーム機へと移った。PSPの国内累計販売台数が年内に約270万台、ニンテンドーDSの国内販売台数は年内に約450万台に到達するとの予想が提示。「うまく行けば、1000万台のネットワーク機能つき携帯ゲーム機が年末の段階で出回る可能性がある」とのことだ。さらに、次世代の据え置きゲーム機について、その特徴や発売時期の大胆な予測も披露された。次世代Xboxのコードネーム"XENON"は「この年末にはおそらく発売されることになると思います」とのこと。次世代プレイステーションの発売時期については「北米でのPSPの発売が3月ですので、同じ年に次世代プレイステーションを投入することは考えづらい。とは言え、次世代Xboxに遅れるわけにもいかないでしょうから、おそらく来春くらいになると思います」とのことだ。次世代ゲームキューブのコードネーム"レボリューション"については、「任天堂がいまのゲームの枠組みから出ようとし、コミュニケーションに注目しているように見られることから、ネットワークのほうに向かっていく可能性が高い」とコメント。ネットワーク機能の搭載が前提とされている次世代Xboxと次世代プレイステーション2に並び、次世代の据え置きゲーム機3機種すべてがネットワークに注力したマシンになるのではないかとの見解を示した。「携帯ゲーム機も据え置きゲーム機もすべてネットワークのほうに向かっていて、それが今度のE3で見られるという状況である」というのだ。


▲ネットワーク機能を搭載した次世代ゲーム機がつぎつぎと登場することで、オンラインゲーム市場がさらに活性化することが予想される。


 つぎに、国内外のデータとともにオンラインゲームの現状と展望が語られた。オンラインゲームの人気ジャンルは、欧米はスポーツやFPSといったジャンルの対戦ゲーム、アジアでは海賊版を含めMMORPGであるという。日本のオンラインゲームはインフラが不整備で海外の後塵を拝することになったが、スポーツゲームやRPGで出来のいい作品があり、これらがオンラインゲームとして流行する素地は十分にあるとのこと。そして、日本における今後のオンラインゲームは、"大型MMORPG"、"対戦型スポーツ"、"コミュニケーション型"、"データダウンロード型"、"認証型サービス"の各タイプを複合したものが大きくなっていくのではないかとの見かたが示された。オンラインゲームの普及の展望については、「ネットワークに接続する手間を解消しないとゲームプレイヤーはなかなか手を出さない」と指摘。無線LANなどの技術によって「"知らないあいだに接続している"という状態になれば、爆発的に普及するのではないか」と述べた。


 このように、さまざまな視点からゲーム市場におけるオンラインゲームの位置づけが説明されたあと、その収益を国内のゲーム市場規模の推移に追加したグラフがスクリーンに映し出された。こちらのデータでは、ゲーム市場の縮小傾向が見られなくなる。オンラインゲームだけでなく、携帯電話ゲームコンテンツの市場の状況や家庭用ゲーム機と連動した発展性も考慮すると、もはや「ゲーム市場はソフトとハードの売上だけで判断することはできない」とのこと。多様化したゲームの市場統計に、改めて疑問を投げかける形となった。

▲左はこれまで発表されてきた形式の国内ゲーム市場規模の推移と予測。これにオンラインゲームの収益(黄色い部分)を追加したのが右の表。

 

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