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日本科学未来館で『PlayStationと科学』展がスタート

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●プレイステーションに使われている科学技術をわかりやすく展示

 

 本日(4月29日)から、東京都江東区の日本科学未来館で『PlayStationと科学』展がスタートした。プレイステーションやプレイステーション2に込められた科学技術をわかりやすく展示するという趣旨の展示会で、一般に向けて両ハードの秘密が明かされる機会は、世界でも初の試み。展示会は5月31日まで開催されているが、さっそく初日の模様をお伝えしよう。


 開会時間に合わせて行われたテープカットセレモニーには、日本科学未来館館長の毛利衛氏と、ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長兼グループCEOの久夛良木健氏が登場。

 まず、スペースシャトル計画で日本人初の宇宙飛行士になった毛利氏が壇上に立ち、「情報科学の分野ですばらしい成果をあげたプレイステーションの展示を行えることを光栄に思います。プレイステーションは過去10年で進歩し続け、これからもどれだけ進歩していくかわかりません。そして将来も、多くの人に多大な影響を与え続けるでしょう。」とコメント。

 続いて久夛良木氏が、「いまから30年まえ、3Dゲームは巨大なパワーステーションでしか作れないものでした。20年まえに家庭とオフィスに入ってきたマイクロプロセッサーが、たいへんなパワーで我々の力になってくれて、高度なコンピュータテクノロジーを結集させたエンタテインメントが生まれました。プレイステーションが誕生してから10年が経ち、プレイステーション、プレイステーション2あわせて、全世界で1億7000万台が出荷されています。この展示会で、科学が牽引する未来のエンターテインメントを夢見ていただければ幸いです」と語り、両者の手で記念すべき展示会の開会を告げるテープが切られたのだ。

▲久夛良木氏(左)と毛利氏(右)がそろってテープをカット。

▲ゴールデンウィークの初日とあって、会場には多くの人が詰めかけた。

 

 展示フロアーは、"3Dゲームの理念"や"ゲーム作りの科学"といったテーマ別に、下の表に掲載した10のブロックにわかれている。 以下、おもな展示内容を紹介していくぞ。

 

◆『PlayStationと科学』展の展示内容

1

"プレイステーション"の理念

2

"プレイステーション"の歴史

3

3Dゲームの原理

4

"プレイステーション"誕生

5

"プレイステーション"の進化論

6

"プレイステーション"のハードウェア

7

"プレイステーション2"の中の科学

8

ゲーム作りの科学

9

"プレイステーション"のこれから

10

"プレイステーション"ワークショップ


1 "プレイステーション"の理念
 ここでは、「仕事用のコンピュータとして使われていた高価なワークステーションに匹敵する高性能なコンピュータを、遊びに活用できないか。そんな思いが、最先端のコンピュータテクノロジーと結びついて生まれたのが"PlayStation"です。」という文面とともに、めったに見られない貴重な写真が展示されている。なんとそれは、ソニーに入社した当時の久夛良木健氏の写真なのだ!! 

▲これが入社当時の久夛良木氏の写真。このころすでに、プレイステーションへの夢を胸に抱いていたのであろうか?

 

2 "プレイステーション"の歴史

 '94年12月3日にプレイステーションが発売されてから現在に至るまでのおもな出来事を、当時のテレビCMを交えて紹介している。 


3 3Dゲームの原理

▲選択したカメラの画像が、右上のモニターに映る仕組み。

 小さなドットの集合で描かれる2Dゲームの概念モデルとともに、『みんなのGOLF』シリーズを題材にした、3Dゲームの概念モデルを展示。そこにあるのは、ジオラマのようなゴルフコースとモニターだ。ゴルフコースは小さな三角形の集合(ポリゴン)で作られていることが表現されていて、小さなカメラが3台と光源が設置されている。つまり、カメラを切り換えて視点を変えることで、さまざまな角度から3Dの世界を切り取れるというわけ。ゲーム中の3D世界がどのように成り立っているかを、非常にわかりやすくした概念モデルだ。

 

4 "プレイステーション"誕生

 プレイステーションが誕生する以前のワークステーションとプレイステーションの大きさの比較。


5 "プレイステーション"の進化論
 プレイステーション2に使われているエモーションエンジンとグラフィックス・シンセサイザーの働きや、光ピックアップの仕組み、記録メディアの進化など、ハードの内部に関わるさまざまな秘密が解き明かされている。とくに注目なのが、開発中のコントローラーだ。これは、プレイステーションと同時に開発されたデュアルショックのプロトタイプの展示で、○、×、△、□のほか、+ボタンと−ボタンが付いたタイプや、グリップ部分がついていないタイプのものもあり、試行錯誤の跡がうかがえる。

▲右下のコントローラーには、右手で操作するアナログスティックが付いている。


6 "プレイステーション"のハードウェア

▲プレイステーション2内部が見られる展示物。各部のメカニズムを知るのには不可欠だ。

 ここに展示されているのは、半導体チップができるまでの手順と、プレイステーション2に使われている熱対策、電磁波対策用の部品。注目なのは、めったにお目にかかれないプレイステーション2の内部部品が見られること。プレイステーション2の冷却ファンが、通常のPC用冷却ファンとは逆に回転するといった秘密や、半導体に密着させて熱を空気中に逃がすヒートシンクの進化など、ベールに包まれていたハード内部の機構が明らかにされているのだ。

 

7 "プレイステーション2"の中の科学

 放物運動、摩擦、光の屈折といった物理学の基礎知識を、わかりやすく教えてくれるコーナー。

 

8 ゲーム作りの科学

 『グランツーリスモ』シリーズを題材にして、プレイステーション2用のゲームがどのような過程で作られるのかを解説している。ここでは、"取材"→"ビジュアライゼーション"→"シミュレーション"→"完成"という流れで説明。


9 "プレイステーション"のこれから
 "EyeToy"カメラ対応ソフトに使われている"リアルタイム画像入力"と"リアルタイム画像処理"についてわかりやすく説明されている。現在表示されているフレームとひとつまえのフレームの差を読み取ることで、動いている物体だけを見られる"動き抽出(画像間差分)"、ノイズの除去を行うためのピラミッドフィルタ、基準となる画像に似ている画像を捜すことでプレイヤーの動きを追うようにキャラクターを動かせる"パターンマッチング"など、さまざまな技術が使われているのだ。

▲カメラから入力した情報を扱うことで、プレイステーション2の可能性はますます広がっていくのだ。


10 プレイステーション ワークショップ
 プレイステーション2の解体をしながら、各部の機能を説明してくれる実演ショー。ネジをはずしてから、電磁シールド、メインの基板を取り、冷却ファン、電源ユニットと部品が外されていくプレイステーション2を見られるのは、めったにないチャンス。解体終了後には、最新型プレイステーション2(SCPH-50000)のスケルトンタイプ(試作品)も見せてくれるのだ。

▲プレイステーション2についているすべてのネジは一定方向から取り外しが可能。これは、組み立ての時間を少しでも短くするためだ。



 なお、この展示会の開催時間は午前10時から午後5時。ただし入館は、閉館時間の30分まえまでだ。入館料は、大人500円[税込]、18歳以下200円[税込]。1ヵ月以上開催されている展示会なので、興味のある人はぜひ見に行ってほしい。



※ソニー・コンピュータエンタテインメントの公式サイトはこちら
※日本科学未来館の公式ページはこちら

 

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