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【NEWS】中古ソフト訴訟、最高裁判決を受けてACCSが会見

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●「たいへん残念」と久保田専務理事

 

 中古ソフト裁判の最高裁判決を受けて、原告となったメーカー側をとりまとめてきた団体、ACCS(コンピュータソフトウェア著作権協会)が記者会見を実施。同協会の専務理事、久保田裕氏が、以下の声明文を読み上げた(抜粋)。

 

 「本日、最高裁第一小法廷において、いわゆる"中古ゲームソフト訴訟"の判決言い渡しが行われました。結果として、私どもゲームソフト制作会社の主張が退けられる結果となったのはたいへん残念です。ゲームソフトという新しいデジタル著作物については、ゲームソフトの映像が映画の著作物に該当するとの判決の蓄積があり、一般的には、著作権法の文理どおり映画の著作物には消尽しない頒布権が認められると認識されていました。このような状況の中で、私どもは、ゲームソフトの適切な流通のあり方についての問題提起として、訴訟を提起し、中古流通においてもゲームソフト制作者の権利が及ぶという主張をするために、ゲームソフトに関して、消尽しない頒布権が認められると主張してきました。しかしながら裁判所は、頒布権のうち譲渡についての権利は消尽すると判断したものと理解しています。(中略)今回の判決により、デジタルコンテンツの中核ともいえるゲームソフトの著作権保護について現行法が対応できていないことが明らかになったといえます。そこでデジタルネットワーク時代に合った新たなルールづくりをゲームソフト産業界が率先して行い、それを元に法制度を早急に整える必要があるものと考えます」

 

 声明文中にある"新たなルールづくり"については、今後判決文をよく読んで決めていきたい、とのことだ。

 

 また、今回の判決について、日本映像ソフト協会がコメントを発した。

 

  「今回の判決はゲームソフトのものであり、ビデオソフトに関するものではありませんが、映画の著作物であるという前提のもとで頒布権の主張が退けられたことは、映像ソフト、映画製作者としても遺憾です。(中略)今回の判決は、市販される複製物についての頒布権の行使が認められないとしたものであり、複製物の貸与や上映に関する著作権者の権利を制限するものではありません。したがって、映像ソフトのレンタル業務や不特定の人に視聴させる上映を行うには、著作権者の許諾が必要であることに何ら変わりはありません」

 

 最高裁の判決が出たことにより、ひとつの区切りがついた中古ソフト問題。ただ一部の販売店ではすでに、メーカー側に中古販売の利益の一部を還元する、という動きも出ている。今後も目が離せないことに変わりはなさそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

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