HOME> ゲーム> “ファイアファイト”や“フォージ”など、プレイの幅がさらに広がる『Halo(ヘイロー): Reach』
●より遊び勝手がよくなった“ファイアファイト”
【『Halo(ヘイロー): Reach』スタジオツアー】(全4回) |
第1回:『Halo(ヘイロー): Reach』はシリーズ最大の野心作! スタジオツアーでその全貌が判明 第2回:“ファイアファイト”や“フォージ”など、プレイの幅がさらに広がる『Halo(ヘイロー): Reach』 第3回:キーパーソンインタビュー、『Halo(ヘイロー):
Reach』は10年来のファンへの贈り物 |
2010年7月中旬に、全世界の取材陣を対象に行われた『Halo(ヘイロー):
Reach』のスタジオツアー。ゲームをじっくりと遊べたこのスタジオツアーでは、オンラインモードである“ファイアファイト”や“フォージ”の詳細なども明らかになった。
“ファイアファイト”は、迫り来るコヴナントの大群に立ち向かうという、いわばサバイバルモード。前作『Halo
3(ヘイロー 3):ODST』で初めて実装され好評を博したモードで、最大4人での参加が可能となる。『Halo(ヘイロー):
Reach』で“ファイアファイト”が進化したポイントは、ひと言でいうとカスタマイズ性が充実したこと。ゲームタイプや対戦時間、使用武器、敵のウェーブタイプ、プレイヤーの特徴などさまざまな要素を変更することができる。カスタマイズした“ファイアファイト”のルールは、もちろんユーザーどうしでシェアすることが可能で、『Halo(ヘイロー):
Reach』のコミュニティー要素を盛り上げることになる。
『Halo(ヘイロー):
Reach』では、“ファイアファイト”に新たなゲームタイプが多数追加される。スタジオツアーで体験できたのが“VSモード”。こちらは、スパルタンとエリートが2対2にわかれてラウンド制で対戦するというもの。エリート側はAI制御のコヴナント軍による支援を受け、スパルタン側は攻撃側となって制限時間内にできるだけ多くのポイントを獲得していく。スパルタン側とエリート側はラウンドごとに攻守を入れ替えることになる。エリートのときはスコアが入らず、スパルタンのときのスコアで勝敗を競うことになる。エリートになってスパルタンに相対するというゲームプレイは、従来とはまたひと味違う楽しさがある。
そのほかでは、攻撃してくるコヴナント軍のウェーブからジェネレーター(発電機)を守るという“ジェネレーターディフェンス”や、ロケットランチャーを駆使して敵に立ち向かう“ロケットファイト”、グラントを相手に戦う“グラントポカリプス”などのルールで楽しむことができる。“グラントポカリプス”では、グラントにヘッドショットを決めると紙吹雪が舞うという趣向が凝らされている。『Halo(ヘイロー):
Reach』における“ファイアファイト”は、大きくゲームプレイの幅が広がったようだ。
“ファイアファイト”で使用されるマップは、『Halo(ヘイロー):
Reach』のキャンペーン用のマップをベースにアレンジされている。“Beachhead(ビーチヘッド)”と“Waterfront(ウォーターフロント)”のふたつはE3で発表されたが、今回明らかにされたのが“Courtyard(コートヤード)”と“Overlook(オーバールック)”の2種類。“Courtyard(コートヤード)”は、海軍情報局(ONI)施設の中庭のステージで、“Overlook(オーバールック)”は険しい荒野におかれた入植者向け施設となる。以下、現在までに判明している4つの“ファイアファイト”のマップを紹介しよう。
■“Courtyard(コートヤード)”
海軍情報局(ONI)施設の中庭。歩道や続き部屋のほか、身を隠す場所が豊富。新たなる乗り物としてフォークリフトなども用意されている。
■“Overlook(オーバールック)”
険しい荒野に置かれた入植者向け施設。砲台を拠点としながら、コヴナント軍が川を横切るのを阻止する。
■“Beachhead(ビーチヘッド)”
ニューアレクサンドリアの都市を見渡す草地の丘にある大きな公園での戦い。ワートホグとマングースを使える。
■“Waterfront(ウォーターフロント)”
惑星リーチの山奥にある水処理施設。夜間での戦いとなる。
●使い勝手が格段によくなる、マップ編集機能の“フォージ”
▲“フォージ”担当のチャッド・アームストロング氏。 |
さらに、スタジオツアーで明らかにされたのは“フォージ”の搭載。“フォージ”はマルチプレイヤーマップの編集機能で、『Halo
3(ヘイロー 3)』についでの採用となる。MOD(ゲームソフトの簡易拡張パック)の盛んな北米では、マップの編集機能はよほどうれしいものらしく、後日一般のゲームファンに“フォージ”の情報がお披露目されたときは、会場から大きな歓声が上がっていたほどだ(Comic-Con
International 2010にて)。家庭用ゲーム機では類をみない機能の“フォージ”だが、『Halo(ヘイロー):
Reach』では“フォージ2.0”として、さらに進化。武器やオブジェクト、主要構成要素のレイアウトの変更、移動、追加、削除、配置などをさらに快適に行うことができるようになる。“フォージ2.0”では、“高度で直感的なカメラコントール”、“オブジェクトを浮かせ、所定の位置に固定する”、“オブジェクトを環境やほかのオブジェクトに貫通させる”、“回転角度を5度〜90度まで5段階で設定できる、といった新機能を実装している。“フォージ”担当のチャッド・アームストロング氏はこう語る。
「『Halo
3(ヘイロー 3)』で初めて“フォージ”を導入したのですが、コミュニティーの方の話を聞くと、アイテムを設置してマップを設定する以上のことを要求していることがわかりました。ただ、前作の“フォージ”で問題になったのは、設定をする作業がトランプカードで組み上げたように不安定なために、まともなマップを作るのに時間がかかったこと。たとえば、ふたつの箱をちゃんと並べるといった単純なことをするのにも時間がかかりました。そこで『Halo(ヘイロー):
Reach』の“フォージ”では、プロセスをできるかぎりスムーズにして、無駄なことは省いてマップをできる限り簡単に作れるように心掛けたんです」(アームストロング)
その“フォージ”をより自由に使いこなすための空間が“フォージワールド”だ。『Halo(ヘイロー):
Reach』のすべての対戦マルチプレイヤーマップは、ある程度“フォージ”に対応しているが、もっとも“フォージ”を有効に使えるのは“フォージワールド”。「“フォージワールド”は、“フォージ”のために用意された巨大なキャンパスのようなものです」(アームストロング)という。“フォージワールド”は『Halo(ヘイロー)』シリーズのマルチプレイヤー空間としては過去最大の広がりを持ち、いくつかの特徴のある“ゾーン”を持っている。また、カスタマイズのためのライブラリも豊富で、用意されたオブジェクトは150を超える。その内容は、小型のブロックやスロープ、階段の踊り場まで多岐にわたる。
今回のスタジオツアーでは、“フォージワールド”に収録されている3つのマップが紹介された。“Hemorrhage”と“Pinnacle”、そして“The
Cage”だ。
■“Hemorrhage(ヘモリッジ)”
1作目の『Halo(ヘイロー)』で大人気を博した“Blood
Gulch”のリメイクマップ。地形などは『Halo 2(ヘイロー 2)』の“Coagulation”を彷彿させる部分もあり、両方のマップのハイブリッドとのこと。“Blood
Gulch(血の渓谷)”、“Coagulation(凝血)”、“Hemorrhage(流血)”と意味も通じているらしい。『Halo(ヘイロー):
Reach』に新しく登場する武器や乗り物、アーマーアビリティーなどもすべて追加されている。
■“Pinnacle(ピナクル)”
大きな岩石が特徴の“Pinnacle”は、『Halo
2(ヘイロー 2)』の“Ascension”のリメイクマップ。
■“The Cage(ザ・ケージ)”
本作のためのオリジナルマップ。“フォージワールド”ので使用可能なオブジェクトのみで作り上げているのが特徴。スレイヤーで遊ぶのに最適と言える。
さらに、“フォージワールド”のマップとして、スタジオツアーでは“Grand
Tour“がプレイ可能だった。こちらはレース用のマップで、チェックポイントを通過するたびに得点が加算されていくというもの。“フォージ”のゲームプレイの幅広さを示すマップと言える。プレイヤーが“フォージ”で作ったマップは最大8人までが参加してのマルチプレイが可能。“フォージ”によりどのようなコミュニティーが作り上げられていくのか、興味深い。
ここでは、Comic-Con International 2010でお披露目された“フォージワールド”のオリジナルプロモーション映像を紹介しよう(英語で字幕なし)。“フォージ”の魅力の一端に触れてほしい。なお、字幕がついた日本語対応のバージョンは近日中にマイクロソフトのサイトなどで公開予定だ。
●マルチプレイヤー用の3つのマップが新たにお披露目
新情報はこれだけに留まらない。スタジオツアーでは新しいマルチプレイ用のマップとして、“Zealot(ゼロット)”、“Reflection(リフレクション)”、“Spire(スパイア)”の3つが初お披露目された。以下、その概要を紹介する。
■“Zealot(ゼロット)”
『Halo
2(ヘイロー 2)』の“Midship”を思わせるシンメトリーが特徴のマップ。4対4のアクションが基本で、5つのマンキャノン(スパルタンなどを射出する装置)が用意されている。“Zealot”では、ふたつの層で戦いが展開されるが、マンキャノンを駆使することで3つめの層まで運んでくれる。3つめの層は宇宙空間となるので重力が低い。ちなみに、マルチプレイヤー・デザインリードのクリス・カーニー氏によると、「マンキャノンがとても気に入っているので、すべてのマップにできるだけ多くのマンキャノンを入れるようにしている」のだとか。
■“Reflection(リフレクション)”
『Halo
2(ヘイロー 2)』で人気を集めた“Ivory Tower”のリメイク。「私たちは“Ivory
Tower”をとても気に入っていて、プレイしやすいように変更を加えました。さらに、イメージも刷新して環境アーティストが“禅ガーデン”のような感じに作り変えているんですよ」(カーニー)とのこと。“Reflection”にも3つのマンキャノンがある。「マンキャノンは“リフトデバイス”であり、マップの中に横だけでなく、縦の動きを作ることを目的としています。マルチプレイではお互いの周りを回りながら水平移動をしてプレイすることが多いので、垂直方向に動けるリフトデバイスを作る努力をしているんです」(カーニー)とのことらしい。
■“Spire(スパイア)”
マルチプレイヤーβテストで初お披露目されたゲームタイプ“Invasion(インベーション)”(※)に適したマップ。このマップでは、スパルタンが攻撃側に立って、エリートが防御するビーチヘッドを制圧していくことになる。
※“Invasion(インベーション)”:スパルタンとエリートの6対6に分かれてデータコア争奪戦を展開する『Halo(ヘイロー):
Reach』から採用されたマルチプレイ用のゲームタイプ
●新たなアーマーアビリティーの“ホログラム”も判明
『Halo(ヘイロー):
Reach』のマルチプレイヤーβテストの参加者ならば、新要素としてアーマーアビリティーが追加されたことはご存じのとおり。エネルギーを再チャージすることで何度でも使用できる特殊アクションのアーマーアビリティーだが、新たなアーマーアビリティーとして“ホログラム”が明らかに。“ホログラム”では、自分の分身を作り出して、囮などになってくれる便利なアーマーアビリティーだ。
こうして、スタジオツアーで明らかになったマルチプレイ用の新要素を見るだけでも、いかに『Halo(ヘイロー):
Reach』が、既存のファンを大切にしつつも、さらにゲームプレイの間口を広げるべく注力しているかがわかる。マルチプレイの楽しさでは定評のある『Halo(ヘイロー)』シリーズだが、さらなる高みを目指そうとする、開発陣の気概が感じられる。
※『Halo(ヘイロー):
Reach』の詳細はこちら
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