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開発ツールのカンファレンス“Game Tools & Middleware Forum 2010”でKinectが本邦初お披露目

2010/7/1

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●ゲーム開発者がKinectを実際に体験

 2010年7月1日、都内にて“Game Tools & Middleware Forum 2010(GTMF 2010)”が開催された。ゲーム開発者を対象としたカンファレンスは、国内でもCEDECを始めいくつか開催されているが、こちらはゲーム開発者向けツールやミドルウェアに特化したセミナー。オートデスクやウェブテクノロジ、シリコンスタジオなどのミドルウェアメーカー主催により実施され、今年で8年目を数える。この手のカンファレンスには珍しく、全国3ヵ所で開催されるのも特徴で、東京会場での開催は、2010年2月15日の福岡会場、2010年6月15日の大阪会場についでのものとなる。GTMF自体はあくまでゲーム開発者を対象としたイベントであり、ゲームユーザーに直接の関係はないが、最新テクノロジーの動向を知ることはゲームを遊ぶ楽しみをより豊かにする。というわけで、ここではGTMF 2010の模様を取りまとめてお届けすることにしよう。


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▲マイクロソフト ホーム&エンターテイメント事業本部 ゲームコンテンツ推進部 デベロッパーアカウントマネージャー 緒方貴宏氏。

 当日、来場者の注目をもっとも集めたセミナーのひとつが、マイクロソフト ホーム&エンターテイメント事業本部 ゲームコンテンツ推進部 デベロッパーアカウントマネージャー 緒方貴宏氏による“Kinect最新テクノロジー紹介”。先日E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)で発表されたばかりのKinect(キネクト)の詳細が、国内で初めて公開されるということで、ゲーム開発者の関心は極めて高かった。

 セミナーは、緒方氏によるKinectの技術紹介からスタート。開発機によるデモプレイにより、まずはKinectの“スケルトラルトラッキング(骨格追跡)”機能が紹介された。カメラの前に立つだけで、ユーザーの骨格を認識し動きをトレースしてくれる“スケルトラルトラッキング”。モーションキャプチャーをするときは、体に“マーカー”をつける必要があるのはご存じのとおりだが、「初めてKinectを見たときは、マーカーを付けずにモーションキャプチャーができるのかとびっくりしました」と緒方氏。さらに、今回のセミナーでは少しでも多くの来場者にKinectに触ってもらうことを目的としていたようだが、「ネットでは、レイテンシー(遅延)がきびしいのでは?という情報もありますが、即時性を体験してほしいです」(緒方)とコメント。また、“深度情報”のデモも披露。人の体温により立ち位置の遠近を検知してくれる“深度情報”だが、「ゲームの新たな可能性が広がりそうですね」(緒方)とのことだ。

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 と、ここまでがほぼ前置きで、セミナーのメインとなったのはKinectの体験プレイ。Kinectの楽しさは遊んでみないとわからないというのは記者も実感するところだが、セミナーはさながらゲーム開発者によるKinect体験会といった趣きに。日本国内で、Kinectのゲームがオフィシャルに公開されるのはほぼ初めてということもあり、極めて貴重な機会となった。当日遊べたのは、E3会場でも出展されていた『Kinect Adventures(キネクト アドベンチャー)』。複数のミニゲームが楽しめる『Kinect Adventures(キネクト アドベンチャー)』だが、会場では壁にあたったボールを跳ね返す“リコシェ”と、ゴムボートで川下りを楽しむ“リバーラッシュ”、そして板の上に乗って障害物競走をする“オブスタクルコース”の3種類が遊べた。以下に、Kinectを体験したゲーム開発者の皆さんのコメントを紹介するので、ここはそのコメントからKinectの楽しさを推測していただくしかないが、試遊している皆さんがとても楽しそうだったということだけはお伝えしておこう。

・「思ったより反応がよくて、実際に動かしている感じがした」
・「動きが早いのでびっくりした。家族で遊ぶと楽しそう」
・「難しかったけど、体感モノとしては楽しかった」
・「すごく気持よくプレイできました。いくらでも動きたくなりますね」
・「新しいプレイ感覚でおもしろかった。この世界に入っているという“没入感”があった」
・「思ったより反応がよかったです。少し疲れるけど(笑)」
・「ダイレクト感が強いですね。動いていておもしろいです。疲れるけど(笑)」

 最後に「今回E3でお披露目されたタイトルは、Kinectの機能のさわり部分の技術でしかないです。Kinectにはそのほかにも音声認識やフェイシャル認識など、さまざまな機能が入っています。新しいエンターテインメントのKinectを活用して、ゲーム開発者の皆さんには新しいタイトルを作っていただきたいですね」とまとめた緒方氏。大きな可能性を持つKinectは、来場者に大きなインパクトを残したようだ。

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▲左が『Kinect Adventures(キネクト アドベンチャー)』のメニュー画面。もちろんKinectで操作してキャラクターを選択。右はプレイ中に撮影されるプレイヤーの写真。こういった趣向もゲームを遊ぶ楽しみを盛り上げる。

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▲楽しそうにプレイするゲーム開発者の皆さん。



●『ロストプラネット 2』に見る最新開発事例、技術+アナログのアイデアが『ロスト プラネット 2』


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▲カプコン CS 制作部 CS第一制作室 加治勇人氏。

 “スペシャルセッション”として、GTMF 2010の幕を飾る講演として行われたのが、カプコン CS 制作部 CS第一制作室 加治勇人氏による“ロストプラネット2における新しい映像表現”。こちらは、先日行われたオートデスクのコーポレートイベント“Autodesk Design Innovation Forum 2010”での講演をさらに発展させたもの。プレイステーション3、Xbox 360用ソフト『ロスト プラネット 2』の開発事例をもとに、おもにグラフィック面での取り組みが紹介された。オートデスクのグラフィックツール“ソフトイマージ”で素材制作やモデリングなどを行ない、それをカプコンの自社開発エンジン“MTフレームワーク”にコンバートして、さまざまな調整を行ったという『ロスト プラネット 2』。「見た目とゲーム性の両方からアプローチしているのが『ロスト プラネット 2』の特徴です」という加治氏だが、講演では巨大AK(エイクリッド)“ゴディアント”での、前作では叶えられなかった背中に乗っての戦闘を実現した事例や無駄を省くために最初に仮マップを作成してからテストを重ねていくといった事例が紹介された。また、列車が疾走してのスピード感が印象的なエピソード3での“列車砲”によるバトルでは、実際は列車そのものは固定したままで、背景およびエフェクトを進行方向とは反対向きに逆走させて、列車が動いているように見せたという開発事例を種明かし。「アナログなアイデアも『2』では大事にしていた部分です。“こんなシチュエーションで遊んでみたい”というアイデアがあって、どうすればいいかのアイデアを出しあう」と加地氏。高い技術力が世界的に評価されているカプコンの開発陣だが、「技術だけではなくて、どういう遊びかたをすればいいかを話し合います」という加治氏の言葉からは、技術だけに留まらないカプコン開発陣の真髄を見た気がした。「最新技術+アナログのアイデアが『ロスト プラネット 2』です。チームの熱意を感じとっていただければ幸いです」と加地氏は講演を締めくくった。

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※“Game Tools & Middleware Forum 2010”の公式サイトはこちら

[関連記事]
※Xbox 360の新デバイスProject Natalの正式名称が“Kinect(キネクト)”に決定
※Kinectと同時に発売されるのは15タイトル、『Kinectimals』や『Dance Central』など体感型のゲームが目白押し
※操作することの気持ちよさが味わえる、Kinect対応7タイトルの最速プレイインプレッションをお届け
※オートデスク主催のセミナーで『ロスプラ2』、『アンチャーテッド』の開発手法が明らかに
 

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