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他作品とは一線を画するオリジナリティーが魅力『ジャストコーズ2』インプレッション
【プレイ・インプレッション】

2010/6/12

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●エージェントとしての“第二の任務”への不安

 冷酷な独裁者であるベイビー・パナイに支配されている島国パナウを舞台に、主人公のリコ・ロドリゲスが危険なミッションに挑むスクウェア・エニックスのプレイステーション3、Xbox 360用タイトル。およそ東京都の半分のサイズという広大なマップで、自由度の高いアクションが楽しめる本作の魅力を、ライターの戸塚伎一が語る。

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 フィールド上をとくに決まった道筋なしに移動できる、いわゆるオープンワールドタイプのアクションゲームで、東京都の約半分という広大なフィールド総面積がウリの『ジャストコーズ2』。 圧政が敷かれている南海の島国を舞台に、国際組織の凄腕エージェントが大活躍! という基本ゲーム内容は前作『ジャストコーズ』とほぼ同じながら、グラフィックの質感が格段にパワーアップし、「前作に登場した仲間が今回は……」みたいなメインストーリー上の見どころも多く、新たな戦場としての魅力は十分です。

 などといかにも中立なスタンスで書いてみましたが、じつは私、前作はもうひとつピンとこなかったんです。島に点在する集落や軍施設を攻撃して混乱度を高め、それによって新たなミッションが選択できるようになるというアグレッシブなシステム自体はおもしろかったのですが、主人公のアクションだったり、見られる景色が、かならずしも本作でないと体験できないタイプのものではなかったため、ストーリーが佳境に入る前にリタイアしてしまいました……。

 今回『2』をプレイするにあたって、同じ感想になっちゃうことも覚悟していましたが、プレイ開始から10分足らずでそれは杞憂に終りました。その一番の原因は、主人公の標準装備アイテム“グラップリングフック”。前作でも同名のアイテムを途中で入手できましたが、その特性や使い心地は、ほぼ別物といっていいほどの進化を遂げています。


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●すばらしき哉、グラップリングフック

 ワイヤーつきの鉤(かぎ)を射出できるこのアイテム。車両や地形物にヒットさせれば、ワイヤーを巻き取る形でその地点に移動できる……というのが基本的な使いかたです。

 フックをブッ刺すと、主人公の身体が一瞬ふわっと浮き上がって、つぎの瞬間、ワイヤーの巻き取り音とともに不自然な速度で“直線飛行”する一連のテンポが、すでに気持ちいい。移動距離が長いほど、周囲の地形状況がドラマチックなほど、テンションが上がります。「超高層ビルをロッククライミング風によじのぼっているときに、操作を誤って落下。とっさにパラシュート(これも使用回数無制限の標準装備)を開いて体勢を整えてから、再びビルにフックを打ち込んでリカバー」なんていうちょっとダメな流れでさえ、とてもカッコいいことをしているように思えてくるから、不思議です。

 各種車両にグラップリングフックを射出した場合は、その車両を乗っ取るアクションに、スムーズに移行できます。武装兵をすべて始末すれば、運転手への直接攻撃が可能に。簡単なボタン早押しアクションで、軍用トラックでも飛行中のヘリコプターでも、何でも自分のものにできます。なお、民間車両の場合は、運転手が無条件で逃げ出します。バイクに至っては、フック移動終了と同時に主人公がシートに跨り、ハンドルを握っているという傍若無人さです。“元・持ち主”の狼狽ぶりと精一杯の悪態に、ほんのちょっとの罪悪感とサディスティックな快感を味わえます……。

 グラップリングフックは、移動手段以外にもさまざまな使い道があります。ふたつのオブジェクトをワイヤーの両端のフックでつなぐ、なんていう特殊かつ応用の幅が広い使用法もあるので、実際にプレイしていろいろ試してみるのがいいでしょう。

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●オープンワールド・アクションとしての制約

 極端な話、『ジャストコーズ2』は、グラップリングフックをのびのび使える環境が用意されているというだけで、購入する価値があります。変化に富んだ地形の数々は“フック移動の背景バリエーション”として、敵兵の索敵能力が不自然なまでに高すぎる戦闘バランスは“フックをフル活用するアクションを促す演出”……と解釈することで、ゲーム内のあらゆる要素に、他作品とは一線を画するオリジナリティーを感じられるでしょう。

 以上をふまえた上で、本作を“何でもやりたい放題”のオープンワールド・アクションとして楽しみたい人に、忠告をひとつ。

 本作は、武器を持たない一般市民を直接攻撃することができません。プレイヤーによっては何とも不自然に感じる"仕様"かもしれませんが、これによって『ジャストコーズ2』本来の魅力が大きく損なわれているかといえば、そんなことはありません。攻撃する必然性がある相手に対しては、一切の良心の呵責なく振る舞えるし──たとえそれが、過去の大戦の終戦を知らず、いまだに前線基地を守り続けている旧日本兵だとしても──、キャッチコピーに掲げられている“フリーダム”さは存分に味わえるでしょう。……とはいえ、このあたりの最終的な判断は、各人の“正義”に委ねることにします。

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筆者紹介・戸塚伎一

ファミ通Xbox 360誌でクロスレビューを担当するフリーライター&漫画かき。本文では触れていませんが、ゲーム内キャラのセリフが、いちいちおもしろかったです。戦闘中の敵兵が「出血か! いい気味だっ!」と叫んでみたり、地元組織のボスが主人公の任務成功を讃えるときに「わしは直腸洗浄をした後のように爽快だ!」と言ったり……。ちょっとヘンな言い回しのファンは、要チェックです。オリジナル版同様の英語音声でもプレイできるので、こういうノリが苦手な人もご安心を。


『ジャストコーズ2』

■機種:プレイステーション3、Xbox 360
■発売元:スクウェア・エニックス
■発売日:2010年6月10日発売
■価格:各7980円[税込]
■テイスト:戦争
■ジャンル:アクション
■プレイ人数:1人
■通信機能:ダウンロードコンテンツ
■CERO:17歳以上対象



※『ジャストコーズ2』の詳細はこちら

[戸塚伎一の過去のレビュー記事]
※操作しているだけで幸せな気持ちになれる会心の1作、『BAYONETTA(ベヨネッタ)』インプレッション
※ローカライズされてこそ増した楽しみ、『ギアーズ オブ ウォー 2』インプレッション
※ゲーマーにとってのまさに“故郷” 『イースI&IIクロニクルズ』インプレッション
※演出、シナリオ……ゲームファンの心をくすぐる『銃声とダイヤモンド』インプレッション
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