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大銀河を駆け抜ける大冒険『ラチェット&クランク FUTURE(フューチャー)2』
【プレイ・インプレッション】

2009/11/19

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●ラチェット&クランクの冒険は新たなステージへ

 

 3D空間を駆け回り、敵を倒していく爽快感、さまざまな仕掛けを駆使した謎解きなど、ゲームならではの魅力満載のアクションゲーム『ラチェット&クランク』シリーズの最新作が、プレイステーション3でリリースされた。美しいグラフィックで描かれた世界で、ハチャメチャな大冒険をくり広げる同作を、フリーライターの本田やよいがいち早くプレイ! その印象を語ってもらった。

 

 

●手に汗握るスリルは今回も健在!

 

 『ラチェット&クランク』シリーズの魅力は、ふたりのキャラクターを操作してステージを進む軽快さだ。奥行きのある画面を縦横無尽に進む自由度の高さ、特定のアクションを駆使する際に得られるスピード感、狭い足場をジャンプするときのスリル。プレイステーション3というハードのスペックを十二分に活かした立体感のあるフィールドを、ふたりの主人公が爽快に駆け抜けてゆく。プレイしていて気持ちがいい、というのはまさにこういうことを言うのだろう。

 

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 最新作『FUTURE(フューチャー)2』でも、その特徴は健在だ。

 

 ひとりめの主人公・ラチェットは、冒険の途中でガラメカと呼ばれるアイテムを手に入れる。これにより、可能な行動が増え、行けなかった場所へ行けるようになるのだ。

 とくに今回は“ホバーブーツ”と“スイングショット”が大活躍する。

 ホバーブーツは装備するとエネルギーを噴射して、浮いたまま移動できる。さらにブーストを使うと驚くべき速さで移動できるというもの。通常のジャンプ移動では越えられない長距離を飛び越えたり、壁に仕掛けられたジャンプ台などを使って、壁から壁へと飛び移ったりすることもできる。こうして目的地へ到達したり、特殊なアイテムを手に入れたりするのだが、これがまさに、手に汗握るスリルなのだ。この仕掛け、序盤では比較的簡単にクリアーできるが、中盤以降はかなり難しくなっている。もちろん失敗すれば落下してしまい、また最初からやり直す必要があるが、何度も何度も挑戦しているうちに、もう少しでクリアーできそう! という手応えが感じられるようになる。そして見事クリアーしたときの達成感たるや、半端ではない。


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 そしてスイングショット。これも特定の仕掛けがある場所で使用する。エネルギーでできたロープをくり出し、ターザンのようにつぎからつぎへとロープで飛び移っていくというものだ。比較的古くからある正統派アクションだが、これを『ラチェット&クランク』の立体的なマップでやられたらたまらない。失敗しないようにドキドキしながら一気に進む。失敗したらまた何度も挑戦する。ホバーブーツ同様、たまらない緊張感が味わえる。

 

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 このように、ラチェットのアクションはスリル主体だ。若干の謎解き要素もあるが、どちらかというとほぼ“アイテム類を駆使して難しい足場を越える”のが彼の任務だ。敵の強さは難易度選択で調整が可能だが、みずからのアクションはそうはいかない。プレイヤーが何度も何度も挑戦し、体得していかなければならない。最先端の美麗な画面に、昔ながらのストイックさが漂っている。これこそが、ラチェットでプレイする際の最大の魅力であろう。

 

 

●プレイヤーを悩ませる“タイムパッド”の存在

 

 一方のクランクは、ラチェットほど派手なアクションを駆使して進む役割を担ってはいない。そのかわり、今回のテーマである“時間”に関係するアクションを使用する。たとえば、高速回転している輪っかの動きを“タイムボム”で遅くして、その上に飛び乗って移動する。これはクランクにしかできないアクションだ。

 

 だが、彼にはそれ以上にもっと大きな役割がある。

 

 それは“タイムパッド”と呼ばれる仕掛けをクリアーすることだ。

 

 このタイムパッド、本作の大きな目玉と言ってもいいだろう。要は思考型パズルの要領で謎を解き、用意された仕掛けをクリアーするというものだ。

 室内にはいくつかのスイッチやパネルがある。特定のスイッチを踏むと、パネルが上下移動して段差を上がれたり、部屋から脱出するための扉が開いたりする。この扉が開いた状態で、クランクを脱出させなければならない。

 だが、ひとりしかいないクランクに、スイッチを踏んだ状態で部屋から脱出しろというのは無理な話だ。ましてスイッチは複数あり、3つのスイッチを同時に踏まないと開かない扉もある。無理な話にもほどがある。

 そこで、前述した“タイムパッド”の出番なのだ。

 部屋には必ず、2〜4個のタイムパッドが存在する。まず、ひとつのタイムパッドの上にクランクが乗り、自分の行動を“録画”する。つぎに別のタイムパッドの上に乗り“録画+再生”を選択すると、さっきのタイムパッドに録画したクランクの行動を、“レコード”と呼ばれるゴーストのような物体が再現してくれる。その状態で、クランク自身は別の行動をとることができる。つまり、レコードにスイッチを踏ませ、クランクは開いた扉から脱出する、ということができるのだ。

 この謎解き、とにかく頭を使う。ひたすら使う。

 とくに終盤はスイッチが7個も出てくる場面がある。しかしタイムパッドは4個しかない。つまり4パターンの行動しか録画できないのだ。ここで重要なのは“タイムパッドは上書きが可能”ということ。最初にひとつの行動を取っただけのレコードに上書きして、さらに違う行動を取らせることができるのだ。最初に手前のスイッチを踏んだだけのレコードに、どう上書きしたら、別のスイッチも踏ませることができるか? その状態で複数のスイッチを一度に踏むにはどうしたらいいか? 考えれば考えるほど頭が煮詰まってくる。詰め将棋の手を考えているような気分になる。そして脱出方法が閃いたときの快感! これはアクション主体のラチェットでは味わえない、まったく別の種類の快感だ。

 もちろんこのゲームは親切設計。何度か挑戦して失敗すると、“この謎解きをパスする”というコマンドが出現する。クリアーすれば莫大なボルト(お金のようなもの)が手に入るが、それを諦めればパスできるのだ。小さい子や謎解きが苦手な人も安心して遊べる。だが!! 私はぜひともこの仕掛けを全部解いて進むことをおすすめしたい。そのほうが、今回の大きなテーマである“時間”について、より深く味わうことができると思うからだ。

 
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●膨大なやり込み要素で、時間がいくらあっても足りない!

 

 ラチェットが使うガラメカには、ホバーブーツのように装備して使用するもののほか、武器ガラメカ、防具ガラメカというものも存在する。どちらも敵と戦う際に必要なもので、とくに武器ガラメカの一部はパーツを入手してカスタマイズすることができる。このカスタマイズが何気にハマるのだ。

 ザコ敵ならば、初期装備武器のオムレンチでぶん殴れば倒せるが、ある程度強い敵やボス格の敵はそうはいかない。そこで武器ガラメカの登場となる。14種類もある武器ガラメカのカスタマイズには、専用のパーツが必要で、それには特定の場所に隠されたパーツを見つけなければならない。

 さらに隠しアイテムとして“ゾニー”、“RYNOナンバーVの設計図”、“ゴールデンボルト”の3種類がある。ゾニーは船のパワーアップに欠かせないもので、特定の星のバリアーを破壊したり、突破したりするために必要なものだ。そして設計図は、すべて集めると強力な武器ガラメカを作ることができる。ゴールデンボルトは、ラチェットたちの見た目を変化させるのに必要なお楽しみアイテムだ。これらのアイテム、すべて集めなくてもクリアーは可能だが、そこはどうしても全部集めたくなってしまうのが人間というもの。まして好きなゲームを遊び尽くしたいとなればなおさらだ。
 

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 前述したアクションとタイムパッドで詰まりさえしなければ、このゲーム、難度はさほど高くない。難易度“かんたーん”であればほとんどの人がクリアーできるだろう。ちょっとした仕掛け程度であれば、画面上に“R2+□”など操作方法のヒントが出るし、ポーズをかければミッションも表示される親切設計なので、つぎに何をすべきかわからない、ということはほぼないはず。

 にもかかわらず、じっくり遊びたくなる要素が満載なので、気がつけば一度クリアーしたステージや惑星の探索に何時間も費やしてしまった、なんてこともしょっちゅうだ。ついつい“時間”を費やしたくなってしまう魅力が、このゲームにはある。

 

text by 本田やよい

 

著者紹介
本田やよい

おもにファミ通系列のゲーム雑誌にて活動するフリーライター。この秋から、週刊ファミ通のクロスレビューを担当することになり、年末の怒濤の発売ラッシュに早くもビビり中。


ラチェット&クランク FUTURE(フューチャー)2

機種:プレイステーション3

メーカー:ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン

発売日:発売中

価格:5980円[税込]

テイスト/ジャンル:冒険/アクション

備考:開発:Insomniac Games、モーションセンサー機能対応



※『ラチェット&クランク FUTURE(フューチャー)2』公式サイトはこちら

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