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“OGC 2009”で日本オンラインゲーム協会が2008年のオンラインゲーム市場動向を発表
【OGC 2009】

2009/2/5

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●運営企業は再び増加、タイトル数は史上最大の275タイトルという結果に

 

 ブロードバンド推進協議会は2009年2月5日、東京都千代田区のベルサール神田にて“オンラインゲーム&コミュニティサービス カンファレンス(OGC) 2009”を開催した。これはオンラインゲームとオンラインコミュニティサービスを扱ったさまざまな講演会が実施されるイベント。

 

 このOGCでは例年、有限責任中間法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)が公演を行い、協会会員企業への調査などをもとにしたオンラインゲーム市場の動向を発表し、注目を集めてきた。今回も、同協会理事の長沢潔氏が公演を行い、2008年のオンラインゲーム市場動向を発表している。なお、事前の発表ではJOGAの会長を務めるゲームポットの代表取締役社長、植田修平氏が公演を行う予定だったが、急遽、長沢氏に変更となった。なお、発表されたのはあくまでも速報値で、正式なデータは発表されなかった数字も含めて2009年6月ごろに改めて発表される。なお、発表された数字は、2008年1月1日〜12月31日までの統計となる。
 

▲長沢潔氏は、ジークレストで代表取締役社長兼CEOを務める。

 

  JOGAの正会員は、NHN Japanやエヌ・シージャパン、キューエンタテインメント、ゲームポット、ケイブ、テクモ、ネクソンジャパン(50音順)など22社(2009年2月1日現在)。PC用オンラインゲームの運営を手がけている企業が中心となっている。準会員にウェブマネー、サードウェーブ、ビットキャッシュなどのオンラインゲームに関わりのある企業18社が名を連ねている。
 

 まずはオンラインゲーム運営企業の推移から披露された。
 

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

68社

106社

128社

114社

121社

  

  2008年の121社は、2007年の114社から7社増加。2007年には2006年の128社から14社も落ち込んだが、再び増加している。踊り場にさしかかったと言われて久しいオンラインゲーム市場だが、運営企業が増えたという喜ばしい結果となった。長沢氏はこの現象を「これまでコンシューマゲームを扱ってきた会社の参入による」と分析。確かに、『侍道』シリーズや『天誅』シリーズの制作会社として知られるアクワイアが『ZIPANG(ジパング)』を発表して、PC用オンラインゲームに進出するなど、家庭用ゲーム機用ソフトマーカーのオンラインゲーム進出が目立っている。

 

 サービス中のタイトルは以下のとおり。
 

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

118タイトル

204タイトル

264タイトル

265タイトル

275タイトル

 

  国内オンラインゲーム史上最大の275タイトルを記録する結果になったが、長沢氏は「サービスタイトルは安定化」とやや慎重に分析。確かに史上最大のタイトル数とはいえ、2006年以降、264タイトル、265タイトル、275タイトルとほぼ横ばいとなっており、急激にタイトル数が伸びたわけではない。長沢氏は2006年までの急激な成長が落ち着きを見せ、安定期に入ったと見ているわけだ。

 

 さらにサービス中のタイトルを、継続タイトル、新規タイトルに分類に、これにサービス終了タイトルを加えると以下のようになる。
 

 

2005年

2006年

2007年

2008年

継続タイトル

117タイトル

175タイトル

196タイトル

190タイトル

新規タイトル

87タイトル

89タイトル

70タイトル

85タイトル

終了タイトル

26タイトル

35タイトル

72タイトル

68タイトル


 2007年の統計に比べ、新規タイトルは70から85タイトルと15タイトルの増加。逆に終了タイトルは72から68タイトルと4タイトル減少している。新規タイトルの増加が、サービス中の総タイトル数増加につながったことがわかる。ただし、終了タイトル数が、2005年、2006年に比べると多いことも浮き彫りになった。オンラインゲーム市場におけるタイトルの淘汰が激しいことは2007年と変わりないようだ。

 

 オンラインゲーム全タイトルをジャンル別に分類したデータも公開。それによると、RPGが約50パーセントを占めてトップ。中でもMMO(多人数参加型)のRPGが多数を占めており、相変わらず人気のジャンルにタイトルが集中している傾向があることが示された。長沢氏は「MMORPGの増加は、多くの人が集まって楽しむというスタイルがさらに一般的になったことを示している」と分析した。
 

▲長沢氏は2006年の42パーセントから2007年の33パーセントへ、いったんは急激に落ち込んだカジュアルゲームが再び37パーセントと増加したことにも注目。

 

  2008年のオンラインゲームの市場動向に関する総括として、長沢氏は以下の3点を提示した。
 

(1)既存のサービス企業が引き続きタイトルを追加

(2)アイテム課金がPC以外にも拡大傾向

(3)ゲームの開発国が多様化

 

 1点目について長沢氏は「完全な新規参入は減っている」とも指摘。すでにオンラインゲーム市場は安定期に入り、安易なタイトルで新規参入を果たすのは難しくなってきていることを意味し、統計に見られたサービスタイトルの増加は、家庭用ゲーム機用ソフトメーカーによる参入と、既存の運営企業のタイトル追加によるものだという見解だ。2点目は、家庭用ゲーム機のソフトメーカーがオンラインゲームに参入したことにより、PC用オンラインゲームで主流となっているアイテム課金が家庭用ゲーム機用ソフトにも拡大しつつあることを指摘したもの。さらに、長沢氏はオンラインゲームが増えつつある携帯電話用コンテンツにもアイテム課金が広まっているという。最後の“ゲーム開発国の多様化”については、詳細な内訳は示されなかったが、これまでオンラインゲームは韓国産が主流だったのに対し、2008年は日本、台湾、中国産のタイトルが増えてきたことを指摘したもの。ただし、依然として韓国産のオンラインゲームは全体の約60パーセントを占めていることもつけ加えられた。

 

※有限責任中間法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)の公式サイトはこちら
※“OGC 2009”の公式サイトはこちら
 

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