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皇太子殿下もご来場された第35回日本賞授賞式 栄えあるナンバーワン教育コンテンツは?
【第35回日本賞】

2008/10/28

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●世界から寄せられた教育コンテンツでもっとも優れた作品が決定

 

 43年の歴史を持つ、NHK主催の教育コンテンツの国際コンクール“日本賞”。2008年10月22日に開幕した今年の第35回日本賞は、近年のインターネットやデジタル放送の普及に合わせ、教育番組を対象にしたこれまでのコンクールから、教育ゲームやWebサイトといった映像と音を用いたコンテンツなど、審査対象の幅を広げて展開されることになった。

 

 2008年10月28日、東京にあるNHK内のスタジオで、第35回日本賞の授賞式が行われた。この授賞式では、2008年10月22日〜27日の期間中、世界13ヵ国から集結した教育に精通する17名の審査委員が、世界59の国と地域、173の機関から寄せられた293もの教育コンテンツを厳選に審査。そこで選ばれた各部門(コンテンツ部門、シリーズ番組部門、企画部門)の受賞作品が、この日の授賞式で発表された。

 

▲第35回日本賞の主催者を代表して、NHK会長の福地茂雄氏が「13ヵ国17名の審査委員が厳選した優秀な教育コンテンツをこれより発表いたします」と挨拶。

 

▲授賞式の司会進行を務めたのは、NHKの石澤典夫アナウンサーと元宝塚歌劇団宙組のトップスターでおなじみの姿月あさと。

 

 この授賞式に、皇太子殿下と皇太子妃殿下の雅子様がご出席。各部門の受賞作品の発表をまえに、ステージにご登壇された皇太子殿下から、来場者に向けてつぎのようなお言葉が述べられた。

 

皇太子殿下

 「第35回“日本賞”授賞式に、世界各国から参加された皆さんとともに出席できることをうれしく思います。

 教育は、過去の歴史や文化を受け継ぎ、現在の社会が抱えるさまざまな課題を克服して、だれもがともに幸福に暮らすために、何よりも大切な営みです。教育の果たす役割を考えるとき、世界各国のさまざまなメディアを通じて、優れた教育番組や情報技術を活用した教育プログラムがより多くの人々に届けられることは、とても重要であると思います。

 今年の“日本賞”では、これまでの43年の歴史の中で初めて、審査の対象が“教育番組”から“音と映像を用いた教育コンテンツ”に広げられました。同時に、世界59の国と地域の173機関から、史上最多となる293本もの作品と企画が参加し、新しい国からの応募もありました。“コンテンツ部門”には、異文化理解や環境問題などの今日的な教育課題に、斬新な手法で取り組もうとする作品も多く見られ、“シリーズ番組部門”には、放送を継続することによって教育効果を上げる意欲的な作品が見られたと伺いました。また、“企画部門”には、教育の恩恵を広く行き渡らせたいと願う真摯な提案が多かったと聞いています。

 私は、毎年の“日本賞”を通じて、現代の世界が向き合う教育課題と、その克服に取り組もうとする人々の姿を見てきました。その御努力と熱意に、心から敬意を表します。これからも、“日本賞”が世界各地のさまざまな環境のもとにある制作者の皆さんを力づけ励ますために貢献していくことを期待します。

 豊かな未来を築くために、教育メディアが果たす役割は大変重要です。世界から“日本賞”に集まった皆さんが、お互いの知識や経験を分かち合い、教育コンテンツの向上を目指して力を尽くされることは、誠に意義深いものであると思います。

 “日本賞”教育コンテンツ国際コンクールが、今後とも一層発展していくことを願い、私のあいさつといたします」(皇太子殿下)

 

▲ご登壇はされなかったが、皇太子妃殿下の雅子様も第35回日本賞の授賞式にご来場された。

 

 そして各部門の受賞作品発表のとき。日本賞でもっとも権威のあるグランプリ日本賞の発表をまえに、まずはシリーズ番組部門と企画部門の最優秀作品が発表された。シリーズ番組部門“前田賞”には、身の回りの起こる出来事を科学的に検証するオーストラリアの番組『スコープ』、企画部門では“放送文化基金賞”にスリランカの企画『そこに道はある』、“日本ユネスコ協会連盟賞”にネパールの企画『ほら見て、わたしの手』が選ばれた。

 

 いよいよグランプリ日本賞の発表。グランプリ日本賞は、コンテンツ部門の5つのカテゴリー(幼児向け、児童向け、青少年向け、生涯教育、福祉教育)それぞれの優秀作品の中から選ばれる。コンテンツ部門のカテゴリーべつの受賞作品は以下のとおり。

 

第35回日本賞 コンテンツ部門受賞作品

賞(カテゴリー)

コンテンツ名(国)

概要

総務大臣賞
(幼児向けカテゴリー)

『ツェハイ 愛を学ぶ』
(エチオピア)

キリンの子供が愛について、それがどのような感情で、どのような意味があるのかを知っていく人形劇。

文部科学大臣賞
(児童向けカテゴリー)

『アナッシュ・インタラクティブ』
(カナダ)

アニメ『アナッシュとサン・ロックの遺産』を題材にしたWebサイト。子供たちの創造性、コミュニケーション能力を養うコンテンツが満載。

外務大臣賞
(青少年向けカテゴリー)

『課外授業 ようこそ先輩
みんな生きていればいい』
(日本)

全盲ろうという重複障害者になった福島智さんが、自分の母校に通う子供たちと、“生きるとは何か”を考えるドキュメンタリー番組。

東京都知事賞
(生涯教育カテゴリー)

『NHKスペシャル
100年の難問はなぜ解けたのか? 天才数学者 失踪の謎』
(日本)

宇宙に果てはあるのか? 宇宙はどんな形をしているのか? 100年ものあいだ、誰にも解けなかった数学の難問“ポアンカレ予想”を解いた数学者や、この難問に挑み敗れ去った数学者たちの生き様を追う番組。

NHK会長賞
(福祉教育カテゴリー)

『ヨルダン川西岸 2つの学校』
(イギリス)

紛争が絶えないパレスチナのヨルダン川西岸地区にある男子校、女子校に密着し、さまざまな試練に立ち向かう生徒と教師を通じて平和と相互理解について考える番組。

 

 この5作品の中から、今年の教育コンテンツのナンバーワンとして、グランプリ日本賞に輝いたのは、『課外授業 ようこそ先輩 みんな生きていればいい』。このコンテンツが選ばれた理由については、「対象とする若い視聴者の考えと行動の両方に、永続的な変化を与え続けるだろうと期待できるからです。作品は、人が暮らす上で欠かせない活動-コミュニケーション-を考えていくために重要な示唆に富んでいます。それはお互いに働きかけ、理解するということです」(審査委員講評より)とのこと。

 

▲グランプリ日本賞に輝いたのは日本放送協会のテレビ番組『課外授業 ようこそ先輩
みんな生きていればいい』。写真下は、第35回日本賞の各部門の受賞作品の代表者による記念撮影の様子。

 

 映像と音を用いた教育コンテンツと、審査対象の幅が広がり、教育ゲームやWebサイトなどもエントリーできるようになった今年の第35回日本賞。残念ながら教育ゲームは受賞されなかったが、来年以降、ゲームが教育コンテンツの国際コンクールで輝く日が来ることを期待したい。

 

※第35回日本賞公式サイトはこちら

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