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”モンスターハンターフェスタ`08”名古屋大会リポート! Text by 大塚角満
モンスターハンターフェスタ`08リポート

2008/5/10

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▲俺が会場に到着した朝8時15分の段階で1200人、最終的には2500人が行列! 結果、名古屋大会も4000人参加の満員御礼に!



 人がまばらになったモンスターハンターフェスタ`08名古屋大会の会場で、何を見るともなしに静かにたたずむ。風になびくように流れてくるのは、歌姫の歌う『魂を宿す唄』。モンスターハンターフェスタを象徴する、美しくて切ない楽曲だ。今回の名古屋大会の会場は天井が高く、床も打ちっぱなしのアスファルトだったので、人で埋め尽くされていない状態だと虚無感を非常に強く感じる。『魂を宿す唄』の切なさの部分が、いつも以上に強調される格好のシチュエーションだ。でもまだ、会場の空気は熱を帯びたままだった。とんでもない記録が出た名古屋地区予選決勝ステージの余波と、4000人満員御礼となった『2nd G』ユーザーの情熱が、会場の空気からなかなか出て行こうとしないのだ。それがまた、俺の寂しさに拍車をかける。5月25日の全国決勝大会が残っているとはいえ、”全国各地のユーザーと想いを共有する”というモンハンフェスタ地区大会に込められた開催意義は、今回の名古屋大会でひと区切りついたから。「でも……」と俺は独りごちる。全国5会場を短期間で巡った36歳の肉体は情けなくも悲鳴をあげていたし、何よりも運営スタッフの疲労がピークに達しているのはわかっていたが、やっぱり本心は(フェスタ、終わってほしくないよぉ……)というもの。それほど終わってしまったことが名残惜しい、ステキなステキなイベントだった。

 

 「会社に帰ったら、『魂を宿す唄』を聴きながら大会リポートを書こう……」

 

 抜け殻のようになった会場の片隅で、そんなことを思った。

 

 朝。携帯電話のアラームが鳴るまえにパッチリと目を覚ます。もともと眠りが浅いうえに出張に出るとそれに拍車がかかるので、旅先で寝坊や遅刻をした経験がない。今回もそうだった。本来起きようと思っていた時間よりも1時間も早くベッドから抜け出し、窓にしつらえられた粗末なカーテンをサっと開ける。俺の目に、雨で濡れそぼった名古屋駅の姿が飛び込んできた。

 

 「また今年も、雨なんだ……」

 

 前回のモンハンフェスタ`07のときも、名古屋大会は雨にたたられた。今年もまったく同じ。寒空の下で会場に並ぶハンターたちの姿が脳裏に閃く。この雨が、来場者の出足にどう響くのだろう。そんなことを考えながら、俺はここ何年か愛用している5本指仕様の靴下を履き始めた。まず右足。この、足の指1本1本を締め付けてくれる窮屈感が5本指ソックスの真骨頂である。ものすごい安心感。これを履いていると、足の疲れが何割かは軽減されるに違いない。俺は雨で沈んだ気持ちをちょっとだけ浮き上がらせて、左足にソックスをかぶせようとした。そしてその瞬間、我が身に悲劇が襲いかかってきたことを知った。

 

 「……この靴下、両方とも右足用じゃねえかっ!!!!」

 

 ふつうの靴下だったら、右用左用なんて区別はないのでこんな悲劇は起こらない。ところが5本指ソックスは厳然と右、左が設定されているのでキチンと確認しないと同じ足に装着するものどうしをカップリングしてしまうことがあるのだ。俺はやり場のない怒りにプルプルと身体を震わせ、頭にきた勢いで左足に右足専用の靴下を無理矢理挿入しようと努力をした。が、本来小指を入れる場所にぶっ太い親指をねじ込もうとしたもんだから、靴下から容赦なく「メリメリ」という断末魔の音が。仕方なくあきらめて、昨日履き続けた薄汚れた靴下を泣きながら両足に装着。朝から波乱含みの展開となってしまった。「名古屋大会はきっと何かが起こるに違いない!」。36歳の中年ハンターは朝っぱらからヤケクソ気味に、ホテルの部屋で絶叫した。

 

 さあて、シリアスなのかアホなのかわからない前フリはこれくらいにして、モンハンフェスタ`08最後の地区大会となった名古屋大会の模様を詳しくリポートしちゃいましょー!
 

▲物販コーナーはもちろんのいちばん人気。お昼くらいの段階ですでに、品切れとなっている商品がたくさんあった。

▲公式大会が行われていたカードゲームのコーナー。少年を中心にこちらも大盛況でした。

▲『2nd G』に登場するすべてのモンスターが描かれている比較図。皆さん、どこに何が隠れているか、わかったかな? 俺は小嶋プランナーに教えてもらいました(苦笑)。

▲ペイントボール投げにも朝から行列が。景品としてもらえるタオルやピンズの出来がよくて、俺もついついやりたくなった……。

▲リアル集会所は名古屋でも大人気。俺が見に行ったときには140分待ちになっていました。

▲非常に興味深い設定原画のコーナー。モンハンイラストコンテストの優秀作品も掲示されていた。みんなメッチャうまいっす……。

▲シャーリーさんのこの笑顔も、5月25日までしばらくおあずけに。また会いに行きますからっ!(必死)

▲名古屋地区大会の予選の様子。人口が多い地域だけに、予選参加チームも多かった。


 まずはモンハン4人衆こと、辻本良三プロデューサー、藤岡要ディレクター、一瀬泰範ディレクター、小嶋慎太郎プランナーが勢ぞろいしての開催挨拶から。しかし今回のモンハンフェスタでは、あろうことか小嶋プランナーが全会場で遅刻をぶっこいてオープニングに間に合っていない。そしてなんと今回も、ステージには小嶋プランナーを除く3人しかいないではないか!! なんたることだ!! 俺は5大会連続でステージまえでカンカンとなり、頭から湯気を出しながらステージを見つめる。すると辻本プロデューサーがニヤニヤ笑いながらこんなことを言った。

 

 「さすがにすべての大会で遅刻っていうことはありえないでしょう」

 

 これにかぶせるように一瀬ディレクターが「どっかにおるんやないですかねぇ?」とのんびりとした口調で発言。そして藤岡ディレクターがトドメを刺すように「じゃあ呼んでみましょうか」と言い、3人揃って小嶋ディレクターに呼びかけた。

 

 「おーい! コジマー!!」

 

 するとステージの裏から「はーい!」という小嶋プランナーのいつもの声。それに合わせて入ってきたのは、リオレウス装備を身にまとった”ハンターさん”ではないか! ナンダナンダ! どういうことなんだ! とわざとらしくステージの下で思いながら眺めていると、辻本プロデューサーがハンターさんにマイクを渡す。ちょっとそこからのとぼけたやりとりを再現しよう。

 

ハンターさん どもー。小嶋でぇす!

藤岡 ええ? 何やってんの?(笑) おれへんなぁと思ったら。

ハンターさん改め小嶋プランナー まさかみんな、僕が本当に全会場で遅刻したと思っていたんですか! こういう大事なイベントで遅刻なんてしたら、社会人失格ですよ!!

一瀬 へぇ〜。ハンターさんって、小嶋ちゃんやったんや。知らへんかった(ニヤニヤ)。

MC宇佐美 (シレっと)重くないんですか?

小嶋 重いよ!!(苦笑) 毎回たいへんだったんだから……。

辻本 (しげしげとハンターさんを眺めて)ていうか、すげえヘンな気持ち(苦笑)。ホンマにいま、誰としゃべってるんやろ俺(笑)

 

 ハンターさんの正体が小嶋プランナーだったという衝撃の事実が判明したところで(空々しい)、ステージではすっかりおなじみのこのコーナー、”開発スタッフ装備紹介ステージ”が始まった。

 

▲このイベントの”裏メイン”と言えるモンハン4人衆による討伐クエスト。今回もおもしろかった!

 

 まずはハンターさん改め小嶋プランナー。名古屋大会でお披露目したのは……おお! あれはガンランス! しかももっとも俺が馴染みのあるデザインではないか!! 「ずっと作りたかったんですけどなかなか素材が集まらなくて……。でもやっとできました!」と小嶋プランナーが破顔するその武器は龍属性のガンランス”エンデ・デアヴェルト”!! 『2nd』でもっとも人気のあったガンランス、ガンチャリオットの最終形態だ。じつはちょっとまえに小嶋プランナーと話したとき、「エンデをお披露目したいんですけど、名古屋までに素材が出るかどうか……」と顔を曇らせていたのだが、集まってよかったね!(笑) ちなみに防具は、これまたリオレウス希少種から作るS・ソルZとシルバーソルの合わせ技。これによりガード性能+1と心眼、攻撃力アップ[中]という、攻守に優れたスキルが発動している。ガンランサーにはお手本のような装備だ。

 

 続いて、一瀬ディレクターの装備が会場スクリーンに大映しにされると来場者から「おおーっ!」とどよめきが。一瀬ディレクターのキャラが身にまとっていたのは、全身ナナ・テスカトリの素材で作る”エンプレスX”シリーズの真っ青で派手な防具! 「エンプレスシリーズのデザインが好きで、いつも作るんです」と一瀬ディレクター。ナナ・テスカトリはこれまで村オンリーのモンスターで、いわゆる”上位”が存在しなかった。そのため装備の性能にも限界があったが、『2nd G』では村にもネコートさんクエスト(村クエストの上位)が導入。”Xシリーズ”が作れるようになったので、デザイン、性能の面でも一瀬ディレクターは大満足ってところか。ちなみに担いでいた狩猟笛は”フロッグクラフト”。「ポッケ農場で採れる素材でできるし、見た目も大好き」と一瀬ディレクターは笑う。

 

 おつぎは”ランスの求道者”、藤岡ディレクター。今回公開したのはクシャルダオラの素材から作る”レグルス=ダオラ”で、氷属性の優秀なランス。そして防具は、こちらもクシャルダオラの素材からなる”クシャナX”シリーズだ。おお? よく見ると全身がクシャナXで揃ってる!! じつはモンハンフェスタ札幌大会の装備紹介ステージで藤岡ディレクターは、「クシャナXで全身を固めて公開したいんですけど、古龍の大宝ナントカが出てくれなくて……」とションボリしていたのだ。それがついに、物欲センサーの壁を乗り越えて素材をゲット! 鋼色がまぶしいクシャナXが揃ったってわけだ。さすが藤岡先生!! 本気でニコニコと喜んでいる笑顔がじつに印象的でした(笑)。

 

 そしてトリを飾るのはもちろんこの人、辻本良三プロデューサーだ。ここまでの4大会で、裸にガンランス(しかも砲モロコシ)やらアイルーフェイクにナルガクルガ防具やら(何気に優秀だったけど)、さまざまなネタ装備(?)を披露してくれた良三さん。なんと今回は……え?? 全身ナルガX装備?? じゃあ武器がネタ含みなんだろうな……と思って見たら、これまた優秀な”イヌキ”。俺と来場者の「???」を敏感に察知したのか、辻本プロデューサーは誰にともなく「ネタがなくなったわけじゃないですよっ!!」といきなり絶叫するではないか。さらに続けて「ネタがなくなったわけじゃありませんからねっ!!」と同じことをくり返しうわごとのように叫ぶ。わかったわかった(苦笑)。聞こえてるから(笑)。俺は良三さんの叫びをがっちりと受け止め、取材メモにしっかりと「良三さん、ネタ切れ」と赤ペンで記した。

 

 さあこの装備のまま、4人衆でクエストに出発だ。今回選ばれた討伐目標は……なんとアカムトルム!! 『2nd』では最後に控える”親分”的な存在。そのモンスターに4人で挑むっていうんだからタマラナイ。会場からも「おおおお」と地響きのようなどよめきが。大スクリーンにアカムトルムのデモ映像が映し出されると、クエストに出向く4人はもちろん、見守る我々にも緊張感がみなぎってくる。大丈夫なんだろうか!?

 

 クエストが始まるとすぐに、アカムトルムはハンターの誰かに狙いを定めて突進してくる。ここで一瀬ディレクター、虫の知らせがあったのか青い顔で「良三さん、ボクに近寄らないでください」と焦りを含んだ声を発する。そんなことは意に介さず辻本プロデューサーが一瀬ディレクターのキャラに接近すると、恐ろしいことにまんまとアカムトルムは辻本プロデューサーに突進(笑)。開幕早々、一瀬ディレクターは(−д−メ)こんな顔になってました(笑)。それでも一瀬ディレクターは気を取り直して「上のほうがエリアが広いので、みんな上にいきましょ」とすばらしい仕切り。藤岡、小嶋の両氏はすぐに「了解!」と上のエリアに歩を進める。しかし辻本プロデューサーは何をしているのかいつまでも下のエリアをウロウロ。すかさず藤岡ディレクターから「良三、どこいっとるんや! 上や言うてるやろ(苦笑)」と突っ込まれ、小嶋プランナーから「良三さん、ここで何やるか知ってますか!?」と怒られてました(笑)。

 

 それでも、他の4大会の同ステージよりも、確実に”4人でやってる感”が強かった今回のアカムトルム討伐。名古屋大会だけを見ている人は違和感がなかったかもしれないが、すべて見ている俺や、MCの宇佐美女史はビックリ仰天である。ちょっとそのやりとり。

 

宇佐美 初めて4人でクエストしてるーっ!!!

辻本 毎回やってたわい!!(怒)

宇佐美 皆さーん、他の会場だと辻本プロデューサーは、裸で来てたりしたんですよー。

辻本 ……まるでフェスタの会場に素っ裸で来てたみたいやんか!!(激怒)

宇佐美 (苦笑)。そこまではさすがの辻本さんでも……ねぇ(笑)。

辻本 ”さすがの”って何やねん!!!(赫怒)

 

 あーバカバカしい(でもおもろい)。

 

 それにしてもアカムトルム討伐は、エリアが1ヵ所に固定されているしほかに細かいモンスターも出てこないので、メインの狩りに集中せざるを得ない。自然と、そういう流れになるようになっているのだ。しかしこれにナットク(?)ができないのが辻本プロデューサーという男。落ち着きなくアカムトルムのまわりをウロチョロしたかと思ったら、やたらとけむり玉をボンボンボン。さらに地面のあちこちに毒生肉やらシビレ生肉を置きまくるという謎の行動。読者の皆さん、くれぐれも言っておきますがアカムトルムはこれらの肉は食わんから(苦笑)。宇佐美女史も不思議に思ってか「あちこちにある肉はいったい何?」とじつに素直な発言。辻本プロデューサーはここぞとばかりに、「あれはマーキング。道に迷わんし、あの肉のあいだから攻撃するのがベストポジション」とプロデューサーとは思えないテキトー極まる発言! さらにそれだけでは飽き足らず、今度は音爆弾をキンキンキンと耳障りに鳴らしまくる! さすがに辟易した藤岡ディレクターに「うるさい!!(苦笑) もう良三はじっとしてて(苦笑)」と呆れ声で怒られましたとさ。

 

 まあいくら辻本プロデューサーが狼藉の限りを尽くそうと、実力者3人が揃えばそれはそれは強い。5分すぎに尻尾の切断に成功し、アカムトルムを追い詰めていく。そして辻本プロデューサーはアカムトルムの攻撃をたびたび食らい勝手に追い詰められていく(笑)。そのたびに「やばい! ちょっと助けて(苦笑)」と仲間に生命の粉塵を使うことを暗に強要。一瀬ディレクターにしかめっ面で「良三さんに粉塵使うのいややわ……」と言われておりました。すると今度は、ランスでアカムトルムの顔面を狙っていた藤岡ディレクターが攻撃を食らい体力が激減。藤岡ディレクターの「やばい」というつぶやきを聞くやいなや、一瀬ディレクターと小嶋プランナーはすぐさま迷いなく生命の粉塵をゴクリ。3人のチームワークの良さばかりが際立つ討伐クエストとなった。

 

 けっきょく、アカムトルムは10分程度で見事討伐。お楽しみの剥ぎ取りタイムとなった。「まずは尻尾から」ということで尻尾に取り付く藤岡、一瀬、小嶋のお三方。すると辻本プロデューサーは何を思ったのか、巨大なアカムトルムの尻尾を目掛けて弓矢を一閃! なんと尻尾が大爆発を起こして3人のキャラが吹っ飛んだではないか!! そこで俺は思い出した。途中、辻本プロデューサーは切断された尻尾に隠れてなにやらゴソゴソと蠢いていたのである。……そんときに大タル爆弾を仕込んでいたな!!(笑) これに怒り狂った3人。「こいつ……」と藤岡ディレクターがランスの突進を見舞えば、「ツジモトーっ!!」と叫んだ小嶋プランナーが竜撃砲をボッカン。今日も剥ぎ取りができず、みんなに追い回される辻本プロデューサーだった。

 

 そしてステージでは来場者から参加者を募ってナルガクルガを2頭討伐するチャレンジクエスト、『モンスターハンター』イラストコンテストの優秀作品発表を挿んで、377組が参加した名古屋地区予選の結果が発表された。予選を通過した8チームは以下のとおりだ!

 

名古屋大会 予選上位8チーム

順位

チーム名

タイム

1位

狩魂T

1分55秒16

2位

Effort Cristal

1分55秒83

3位

MIEOFF`S

2分03秒70

4位

漆黒の狩人

2分05秒16

5位

ブラックツインズ

2分06秒70

6位

メカトロ

2分09秒43

7位

sos団

2分11秒33

8位

へたれアイルー

2分12秒26


 1分台が2チーム、8位のチームですら2分12秒台というハイレベルな大激戦! さすが地区大会の最後を飾る名古屋の地。ハンターたちの戦略も極限まで極まってきているようだ。

 

 緊迫した予選結果発表のあとは、モンハンフェスタ`08ですっかり市民権を得たこのコーナー、”教えて藤岡先生!”のコーナーだ。『モンハン』の世界観を監修する”ミスターモンハン”こと藤岡ディレクターが先生となり、知られざるモンスターの生態を解説してくれるこのコーナー。マニア人気絶大なだけにいつまでも続けてほしい! と願うハンターが多数いるのだが、今回のコーナータイトルは”さよなら! 教えて藤岡先生!”となっている。なんとこの名古屋大会が最終回のようだ……。なんて悲しい……。と思ったら、当の藤岡先生は肩の荷が下りたのかニッコニコ。思わず、もらい笑い(?)してしまいました。

 

 

▲教えて藤岡先生! 略してオシフジのこのコーナーも見納め。残念がる来場者を尻目に、藤岡先生は「肩の荷が下りた(笑)」とホッとした表情。


 この名古屋大会でのテーマは”雪山を中心に棲息するモンスター”だった。まずは”雪獅子”こと”ドドブランゴ”の生態から。ハンターさん改め小嶋プランナー改め小嶋教官と藤岡先生のやりとりからその生態に迫ろう。

 

小嶋 ”群れを成す”という特徴から、なんとなく”アニキー!”って感じのモンスターですね。

藤岡 そう。ブランゴというモンスターを引き連れて雪山で群れを成します。この群れのリーダーがドドブランゴ。言ってみれば、”親分と子分”の関係ですね。

小嶋 ドドブランゴが雄叫びを上げると、雪中からブランゴが飛び出しますね。

藤岡 これはこの群れの狩りの方法に関係した動きです。ドドブランゴは獲物と見据えた生き物が移動すると思われるところにブランゴを潜ませておきます。で、その方面に獲物を追い込んで、雄叫びをあげて雪の中からブランゴを呼び出し、襲い掛かるんです。1匹1匹ががんばる狩りではなく、つねに集団で狩りを行うわけです。

小嶋 ナワバリに入ってきたハンターに対しても同じ動きを?

藤岡 そうですね。しかもあの雄叫びには、ブランゴを興奮させる効果もあります。雪の中から呼び出すだけではなく、ブランゴのテンションを上げることもできるんです。

宇佐美 ハンターさながらですねー!

藤岡 戦略的なんです、じつに。

小嶋 そういえばドドブランゴといえば”牙”が特徴的ですけど、これにも何か意味が?

藤岡 まずは”リーダーの証”という意味。牙が発達することが長の証明なんですね。知っている方もいるかもしれませんが、じつはこの牙が折れると、雄叫びにブランゴが反応しなくなります。「この親分についていっていいの?」と急にブランゴが懐疑的になるんですかね(笑)。

 

 おつぎは古龍・クシャルダオラ。このコーナーで古龍が扱われるのは今回が初めてだ。

 

小嶋 クシャルダオラは”風翔龍”、”鋼龍”なんて呼ばれていますね。

藤岡 風を巧みに使う古龍ですね。空中を翔けるように移動することから”風翔龍”と呼ばれ、身体がハガネのように堅いことから”鋼龍”と呼ばれます。

小嶋 クシャルダオラが得意としている風のブレスですけど、フィールドが雪山だとハンターを凍らせる効果がありますよね。これは?

藤岡 クシャルダオラから凍結のブレスが出ているわけじゃないんです。あのブレスはものすごい空気圧で、渦巻くようにまわりのものを巻き込んでいる。それが舞台が雪山だと氷や雪がまわりにあるので、食らうと凍ってしまうわけですね。

小嶋 では、クシャルダオラには錆びたような色合いの個体もいますよね。あれは?

藤岡 錆びたクシャルダオラも、同じ個体です。クシャルダオラは皮膚が金属質で代謝が進むと酸化して錆びていくんです。街を襲撃するクシャルダオラは錆びていますけど、この錆びる時期になると気が立ってきて街を襲うんです。ふだんは自分から街を襲うような性格はしていないんですが、イライラが募ってこういう行動をとる。ここからさらに錆びが進行するとクシャルダオラは身体が重くなってきて、人里はなれたところに移動し、脱皮をする。この脱皮をした瞬間、クシャルダオラの身体は白銀色に染まります。でもこの瞬間から酸化が始まり、色が黒くなってくる。白銀のクシャルダオラは非常にレアなものです(デモムービーで見ることができるぞ)。

 

 そして最後は『2nd』の象徴と言われるモンスター、轟竜・ティガレックスだ。

 

小嶋 ティガレックスも飛竜種になっていますが、リオレウスなど翼の大きいモンスターとはちょっと違いますよね。

藤岡 リオレウスなどと違って、ティガレックスは原始的な進化の道をたどった、ということですね。飛ぶことを選んだリオレウスは前脚が翼になりましたけど、ティガレックスは飛ぶことは求めずに、攻撃のために前脚を発達させた。そのため、押さえ込む力が強大になったんです。

小嶋 レウスの進化の途中にティガレックスがあるのではなく、それぞれが独自に進化した、というわけですね。ところで、雪山だけじゃなく砂漠にもティガレックスはいますよね? これは?

藤岡 身体の色を見てもわかると思いますが、暖かい場所を好むモンスターなんです。なのでつねに雪山に棲んでいる、というわけではない。ティガレックスは群れを成さず、単独で動くモンスターです。しかも一度狙った獲物はかなり執拗に追い回す。ずっと獲物を追い続けているので、ポポを求めて雪山にも出向くんです。食欲が旺盛だから、狩りの姿勢も真っ直ぐ。ひたすら追いかけるでしょう? 小回りがきかないのでケルビなど小型の生き物を狩るのは苦手なのでポポなど大型の生き物を狙うんです。

 

 さあここからは来場者からの質問コーナーだ。とたんに藤岡先生と小嶋教官の顔に緊張の色がにじむ。実際、小嶋教官は「このコーナーがいちばん緊張する……」と弱音を吐き、藤岡先生まで「このコーナーがトドメにあるのが痛い……」と苦笑い。でも、おもしろいんだよねえ、このコーナー(笑)。さっそく行きましょー!

 

Q ドドブランゴは子分を引き連れていますが、ドドブランゴ亜種に子分がいないのはナゼ? 開発段階で大人の事情があったから?

 

小嶋 違います(苦笑)。大人の事情なんてありませんよ(笑)。

藤岡 ドドブランゴ亜種は、単独で生活するタイプの生き物なんです。それは、強いから。

小嶋 通常のモンスターと亜種がつねに同じ行動をするわけじゃない、ということですね。

 

Q ドドブランゴのブレスを食らうと凍ってしまいますが、これの正体は?

 

小嶋 ドドブランゴは”バっ!”と息を吸い込んで”バっ!”と吐き出す。冷気をそのままぶつけるんですよ、相手に。

宇佐美 それは瞬間冷凍みたいなものですか??

藤岡・小嶋 (わが意を得たり! って感じで)そうですそうです!! それですそれです!!(とやたらと連呼)

 

Q 堅いクシャルダオラに、骨はあるんですか?

 

藤岡 あります。表面も堅いですけど、骨もありますよ。ちょっと浮き出ているところがあるので確認できると思います。

小嶋 こういう質問は掘り下げるのが難しいですね(笑)。「ある?」って聞かれると「ありますよー」としか言えず(笑)。

 

 そして最後に、藤岡先生、小嶋教官からお言葉が。

 

小嶋 いろいろこのステージで説明してきましたけど、”こういう生活をしているからこう動くんだ!”ということまで考えながらゲームを見てもらえたらうれしいです。

藤岡 えー。藤岡先生はこれにて転勤になるので講義は終了です(笑)。このシリーズはちょっとしたところに細かい設定や動きが入っているので、それを見て「これにはどんな意味があるのかな?」と考えてみてください。そうすることで、よりゲームを楽しめると思いますから。

 

 さあ! ためになる講義のあとはストイックな超絶プレイを鑑賞しちゃおう! 恐るべき記録が出た名古屋地区代表決定戦の結果は以下のとおりだ!

 

名古屋地区代表決定戦 結果(上位3チームが全国大会に)

順位

チーム名

タイム

使用武器

優勝

Effort Cristalタイムアタック動画はこちら!

3分18秒73

大剣・大剣

準優勝

狩魂Tタイムアタック動画はこちら!

4分18秒73

大剣・狩猟笛

3位

漆黒の狩人タイムアタック動画はこちら!

4分47秒56

大剣・狩猟笛

4位

ブラックツインズ

6分28秒70

大剣・狩猟笛

5位

MIEOFF`S

6分36秒30

大剣・狩猟笛

6位

sos団

6分47秒23

大剣・狩猟笛

7位

メカトロ

7分21秒33

大剣・狩猟笛

8位

へたれアイルー

8分01秒20

大剣・狩猟笛


※上位3チームは、タイムアタックの模様を動画で公開!



 俺は大阪大会の結果を見て、思わず急いて「詰め将棋が詰んだ」とリポートで書いてしまったが、名古屋大会で2本の大剣を携えたチーム”Effort Cristal”のパフォーマンスは俺の想像を遥かに上回る”芸術品”だった。このふたりの映像がスクリーンに映し出されるたびに、会場からは「ありえねえ!!」、「信じられん!」、「すごすぎ!!」、「うますぎ!!」という大歓声が巻き起こる。そう、本当に信じられない動きだったのだ。まずふたりはナルガクルガのいるエリアに侵入するや、タテにふたつ並べてシビレ罠を設置。まんまとひとつ目にナルガクルガをハメてから、”超絶シンクロプレイ”の”舞台”が幕を開けたのだ。ふたりはとにかく徹底的にナルガクルガの動きを研究し、つねに重なるようにいっしょに行動。そのシンクロ具合はもう、ひとりのハンターの残像が動いているだけなのでは!? と見ているものを錯覚させるほどの精緻さで、ナルガクルガの左後方に回り込むタイミングや、そこからタメ斬りを見舞う瞬間まで完全にリンクしているのだ。これを見ていた小嶋プランナーは思わず、「うわ……。鳥肌立った……」と漏らせば、藤岡ディレクターも「こういうチームが出てきて、このゲームの可能性が広がった」と大絶賛。これ、はっきり言って俺のつたない文章では凄さがまったく伝わらないわ(汗)。じきにアップされる動画を、ぜひぜひ見てみて!!

 

▲優勝したEffort Cristalのふたりは、じつは昨年の全国決勝大会で4位になったツワモノ。うまいわけっす!

 

 というわけで、信じられない記録とプレイで沸きに沸いた名古屋大会は、大盛況のうちに幕を閉じた。これにて、モンスターハンターフェスタ`08地区大会はすべて終了。始まるまえは「今年も長いゴールデンウィークになるなぁ」と思っていたものだが、やっぱり始まりがあれば終わりがあるんだよなぁ……。でも振り返ってみて、やっぱりひとつのゲームを共通言語とした、想いを共有できる人々と同じ時間を過ごせたことはかけがえのない財産になりました。5月25日に全国決勝大会が控えていますけど、ひとつの区切りを迎えたいま、心から言わせてください。来場された皆さん、人数の関係で来場がかなわなかった皆さん、そしてモンハン4人衆を始めとするスタッフの方々。本当にありがとうございました。今年も全会場を見て回れて、本当によかったです。

 

 さあ、つぎは全国決勝大会だ。選びぬかれたゲームアスリートたちの極まりまくったプレイを、この目に焼き付けるぞ! では、5月25日に会いましょう!

  

※名古屋大会ダイジェスト動画公開中!

 

 

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『ドラゴンボール Z ブッチギリマッチ』の公式サポーターに長友佑都選手が就任! 自身をドラゴンボールキャラクターにたとえると……!?

バンダイナムコエンターテインメントは、2018年7月25日にグランドオープン予定のスマートフォン用ブラウザゲーム『ドラゴンボール Z ブッチギリマッチ』の公式サポーターに、サッカー選手である長友佑都が就任することを発表した。