携帯電話の方はファミ通MAXをご覧ください。

HOME> ゲーム> キャビアの高橋プロデューサーが届ける『バレットウィッチ』開発現場の声

キャビアの高橋プロデューサーが届ける『バレットウィッチ』開発現場の声
CEDEC 2007

2007/9/29

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

●オリジナルに挑戦するか? 既存タイトルに安定を求めるか?

 

 AQインタラクティブのXbox 360用ソフト『バレットウィッチ』を開発したキャビアの高橋徹プロデューサーが、”オリジナルタイトルの意味と次世代機開発について〜『バレットウィッチ』開発現場から”というテーマのセッションに登壇。中規模の開発会社がどうやって次世代ハード向けのオリジナルタイトルを作ったのか? 『バレットウィッチ』を題材に、その経緯が語られた。

 

▲AQインタラクティブのXbox 360用ソフト『バレットウィッチ』。高橋氏の話のまえにタイトルのプロモーション映像が流された。

 

 「我々が次世代ハードでオリジナルコンテンツを作ることになった経緯ですが、当時マイクロソフトさんから”今度発売されるXbox 360はこんな機能を持っているんです”と聞かされたことがキッカケでした。『バレットウィッチ』の企画自体はそのまえからありましたが、このハードなら作品にピッタリはまるのではないかと思い、Xbox 360に乗り換えたんです。新しいハードはいろいろな機能がついたり、Wiiのように操作方法に独創性があったりと、いままでとは違うアイデア、より高度な技術を使ったゲームが作れるだろうと思いました」と高橋氏。新ハードが出るときに開発が思うことは、(1)いままでにできなかったことができそう、(2)ユーザーをあっと言わせたい、(3)うちの会社はこれだけおもしろいゲームが作れるんだ、(4)新しい技術を取り入れて自分たちが成長できるかも、と、高いモチベーションを持ってゲーム開発に取り組めるという。

 

 ただし、良いことばかりではなく、開発費の高騰という弊害も。開発にかける時間もかかるようで、「キャビアは社員120人中、プログラマーは20〜30人しかいないうえに、みんながみんなひとつのタイトルだけを作っているわけじゃない」と、いかに効率よく作業できるかが、次世代ハードのソフト開発では重要。これができないと、発売が延び、スタッフのモチベーショは下がり、現場の雰囲気も悪くなってしまう。それを回避するために、「スタッフとしっかりと話し合いをして、タイトルの到達点を定めるんです」(高橋)

 

▲次世代マシンの登場でゲームはSDからHDに移行。「グラフィックの表現力は向上し、見ているだけでもすごいと思えるが、HD対応のモニターはまだ一般家庭に普及しておらず、せっかくのグラフィックがきれいに見られる環境が整っていない」、「単純に開発コストや作業時間が増加する」という弊害も。

 

 つぎにリスクヘッジによるタイトル開発のジレンマについて。高橋氏は「新コンテンツというのはチャンスが非常に大きい。まだ参入していないゲームタイトルだったりジャンルだったり思考だったり。売れたときはレベルファイブさんの『レイトン教授と不思議な町』のようにコンテンツとしても立っているし、会社も潤う。でも失敗したときは開発会社は後ろ盾がない分、こけるときは本当にすごいこけかたをします(笑)。それもあって、会社としては当然既存コンテンツに依存しようとする。いくつもコンテンツを持っている大手のメーカーやパブリッシャーによくある傾向で、リスクヘッジの考えかたとしては当然だと思います。うちみたな会社は売り出すコンテンツがないところは、リスクが非常に大きくなります」と説明。ただ、既存コンテンツに頼りすぎることに「新しいコンテンツを作りづらい環境になってしまい、どこかで見たことのあるタイトルばかりというマンネリ化になる恐れがある。既存タイトルばかりだと、ユーザーもシリーズものばかりに目を向けてしまい、結果ゲーム業界全体が小さくなるのでは」と高橋氏。それを打破するためには、オリジナルタイトルを作ることが必要であると語った。

 

▲Xbox LIVEでダウンロードコンテンツの配信も行っていた『バレットウィッチ』。高橋氏は「体験版の配信など、作る側のアイデアの幅が広がる」と、ダウンロードコンテンツに可能性を感じているとのこと。

 

 次世代ハードのオリジナルタイトルを作るにあたり、キャビアのスタッフの反応はどうだったのか? 高橋氏曰く、「キャビアのプログラマーは既存のライブラリは使いたがらないです。次世代ハードでゲームを作るなら、いちから技術を構築することに楽しみを感じています。次世代ハードでゲームを作ることでプログラマーのモチベーションを保ち、積極的にプロデューサーに意見を出してくる。そんな状況が開発現場として理想的な形で、開発中のゲームもまとまりやすくなります」。ただし、「あまりプログラマーに自由にやらせすぎると、予算オーバーやスケジュールの圧迫につながるので、そこはさじ加減は必要です」(高橋氏)。既存タイトルは安定しているがマンネリ化、オリジナルタイトルはリスクはあるが新しい可能性もある。こういったジレンマの中、高橋氏は最終的に「オリジナルタイトルは売れても売れなくても、新しいものを生み出しという充足感を得られ、さらにいきいきと今後のゲーム開発に取り組める」というひとつの答えを導き出した。そして高橋氏は、オリジナルタイトルについてあらためてつぎのように語った。

 

 「この開発会社はここがいいと言われるような、何か突出していたりフックする要素、その会社独自の方向性を打ち出してブランドを確立する。キャビアとしては、いまのコアな路線でオリジナルタイトルを追求することは、僕はありだと思う。ゲーム業界で働く我々は、コンテンツ産業でエンターテインメントを生み出しているんだから、会社、スタッフとともにユーザーにいかに楽しんでもらえるかという意識を持つことが大事。せっかくここまで大きくなったゲームという産業を縮小させないために、いまよりももっと大きくするために、そう考えながら開発に取り組みことでおもしろいゲームがができるんじゃないかなと思っています」(高橋氏)

CEDEC 2007の関連記事

この記事の個別URL

ソーシャルブックマーク

  • Yahoo!ブックマークに登録

評価の高いゲームソフト(みんなのクロスレビュー

※ ブログ・レビューの投稿はこちら!ブログの使い方

その他のニュース

最大90%OFFのSteamハードウェア“オータムセール”がスタート! Steamコントローラや関連商品などがお買い得に

デジカは、指定製品が30〜90パーセントOFFになる“Steamハードウェア オータムセール”を本日(2018年11月21日)より開始した。

『スマブラ』のamiibo63種セットがAmazon.co.jpで限定50セット販売。プレミアのついたamiiboも含めて一気に手に入れるチャンス!

これまで発売された『スマブラ』シリーズのamiibo+『スマブラSP』の新作を加えた63種のamiiboがセットに。

コウペンちゃん初のオフィシャルショップが大阪・梅田にて12月8日にオープン! 褒めてくれるペンギンのグッズが買える!

“キデイランド大阪梅田店”は、人気キャラクター“コウペンちゃん”初のオフィシャルショップ“コウペンちゃんのおみせやさん”(常設店)を、2018年12月8日、キデイランド大阪梅田店地下1階キャラスクエアにてオープンすることを発表。

『スマブラSP』7分22秒におよぶ紹介映像公開。基本システムや新要素のスピリッツなど、膨大すぎる要素を一気にまとめて紹介!

『スマブラSP』は紹介映像も大ボリューム! ゲームの概要を動画で知りたい人は要チェック。

超人気! カービィカフェの開催期間が2019年6月2日まで延長へ

2018年11月20日、KIRBY CAFE(カービィカフェ)のTwitter公式アカウントは、東京スカイツリータウンにて開催中のカービィカフェの開催期間を2019年6月2日まで延長することを発表した。

中国古代の神話がモチーフの2D横スクロールアクション『Bladed Fury』が12月にSteamにて発売決定!『Death Coming』のスタジオNext Studioが放つ新作

Next Studioは、Steam用2D横スクロールアクション『Bladed Fury』を、2018年12月に発売することを発表した。

『今井麻美のニコニコSSG』第75回に高木美佑さんがゲスト出演!――『ゴシックは魔法乙女』をプレイ!!

2018年11月27日(火)20時より配信予定の『今井麻美のニコニコSSG』第75回。ゲストに声優の高木美佑さんをお迎えして、iOS&Androidで配信中の『ゴシックは魔法乙女 〜さっさと契約しなさい!〜』をプレイします!!

「おおきくなりたい」スライムの夢を叶えよう! ユーザー参加型キャンペーン“夢のスライム巨大化プロジェクト”が始動……えっ、“ロトのピンセット”って!?

スクウェア・エニックスは、プレイステーション4、Nintendo Switch用ソフト『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』の発売1か月前である本日(2018年11月20日)、ユーザー参加型キャンペーン“夢のスライム巨大化プロジェクト”を開始した。

劇場映画『機動戦士ガンダムNT』本編冒頭23分のテレビ放送&配信が決定! AbemaTVやYoutube、TOKYO MX、PS VRのシアタールームVRなど多数メディアで視聴可能!

2018年11月30日公開予定の劇場アニメーション『機動戦士ガンダムNT』。同作の公開を記念して、本編冒頭23分のTV放送&配信の実施が決定。また、来場者特典のプレゼント内容も明らかに。

『ファンタシースターオンライン2 es』のヒロイン・ジェネが大人気のサマーバケーション衣装で初の立体化。ボリューム満点の1/7スケールフィギュアに

ホビージャパンは『ファンタシースターオンライン2 es』のヒロイン・ジェネのサマーバケーション衣装の1/7スケールフィギュアを販売。本日(2018年11月20日)より、受注を開始した。