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 前回は、いろんなゲームについて語ってくれた宮本さんですが、今回はいよいよご自身の代表作、『ゼルダの伝説』シリーズの話へ。ビッグタイトルを作り続けるゲームクリエーターとしての胸の内に、永田がこっそりと近づいてみると……。

宮本 茂
任天堂株式会社、情報開発本部 情報開発部 部長。『ゼルダの伝説』シリーズなど、多数のゲームをプロデュースするゲームクリエーター。最新作は4月27日に発売されたニンテンドウ64用ソフト『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』。



その3
「じゃあ『時のオカリナ』とどっちがおもしろい?」


宮本 『ムジュラ』ねえ、マリオクラブの連中とかも「おもしろい」とは言ってるんですよ。
永田 え? いやおもしろいですよ。
宮本 うん。ほんでねえ、「じゃあ『時のオカリナ』とどっちがおもしろい?」って聞くと、みんな「『オカリナ』」っていうんですよ(笑)。
永田 そうなんですか(笑)。
宮本 うん。やっぱり比較すること自体無理があるんやけど、『オカリナ』のほうが大河ドラマとして楽しいのに対して、『ムジュラ』には新しいゲームとしてのおもしろい魅力があるみたいな印象があるんですよ。
永田 そうですねえ。わかりやすいおもしろさがあるのは『オカリナ』のほうかもしれませんね。『ムジュラ』が難しいということも含めて。
宮本 ああ。だから、『ムジュラ』は今度のインターナショナル版の難易度調整したやつのほうがおもしろいかもしれない(笑)。
永田 (笑)
宮本 行き詰まったらもう攻略本見てください、という感じもありますね。最近僕、あのぐらいのゲームになると攻略本はちっとも悪じゃないと思うんで(笑)。
永田 そうですか。以前、『ゼルダ』の海外版のときかな? ソフトに、封印したヒント集みたいなものを同梱してましたよね。
宮本 あ、封印してね。あのころってやっぱりね、教えられるとほんとにつまらないっていう。いまはね、教えられてもおもしろいぐらいけっこう豊富に入ってるし、楽しませてくれるようにはなってるからね。
永田 あー。でも『ゼルダ』は絶対自分で解くべきだと思うけど。
宮本 昔のグラフィックだと、リンクがアイテムがーんと上げてパパパパーというだけで、すごいうれしくはならないじゃないですか(笑)。だからやっぱり、苦労して取りに行ったからパパパがうれしい、というふうな仕組みになるわけだけど、最近のグラフィックだとね、デモ見せられるだけでいちおううれしいようにできてるから(笑)。
永田 (笑)
宮本 『ムジュラ』は長く売れてほしいんですけど、どうですかね。
永田 どうですかね。
宮本 クリスマスまで売れてほしいんです。
永田 (笑)
宮本 もう当分つぎのは出ないんで。
永田 うわ、やなこと聞いちゃった。
宮本 (笑)
永田 7年は勘弁してほしいなあ(※スーパーファミコン版からニンテンドウ64版までに7年かかっている)。そういえばスチャダラパーのボーズさんが、「つぎの『ゼルダ』やるときに40歳とかだったらヤだなあ」って言ってましたよ(笑)。
宮本 あ、それはぜんぜんもう大丈夫です。1年ちょっと。
永田 え、1年ちょっと?
宮本 たぶん、ボーズさんが40歳までにはぜんぜん間に合います(笑)。
永田 あ、よかった(笑)。でも1年って早すぎないですか(笑)?
宮本 最近、1年で作る技を編み出したんですよ。
永田 え! それはゲームファンにとって朗報(笑)。
宮本 違った、2年で作る技を編み出した。自分でやっててね、なぜ3年かかるかわかってきたんですよね。
永田 そうなんですか?
宮本 本気になるのが遅いからなんですよ(笑)。
永田 ガハハハハハ。
宮本 どうもね。
永田 でもそれ、なおるもんなんですか?
宮本 ええ、人間を改めれば(笑)。
永田 (笑)
宮本 わからんですけどね。もうだってほら、2Dが3Dになるハードルは高かったでしょ。だからやっぱり、スーパーファミコンからニンテンドウ64へっていうのはハードル高かったんですけど、今後の進化って、どっちかって言うとそんなに高くないと思うんですよ。
永田 なるほどなるほど。
宮本 だからあとは、どんだけのクオリティーを求めるかっていうところで。ゲームのおもしろさを求めるんだみたいな意識は、すごい社内蔓延してるんで安心してるんですけどね。だから、おもしろさのレベルが高ければ、テクスチャー貼ってないモデルとかでてきてもいいのにねえ。
永田 そうですねえ(笑)。
宮本 なんか、ゲームの中盤になったらね、ちょっとくらい絵が粗くたって、もういいじゃないですかって、ユーザーのほうも思ってくれへんかな(笑)。
永田 中盤になるとだんだん粗くなってくる(笑)。
宮本 序盤はやっぱり困るよなあって(笑)。
永田 (笑)
宮本 そして半年後くらいに完全版っていうのを出せば(笑)。
永田 でも、絶対宮本さんそれやりそうにない(笑)。
宮本 現場をだます技として、そういうふうにしてやってるとでき上がっていくんですけどね(笑)。
Text:永田泰大


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