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週刊ファミ通 永田泰大


 8月22日、急遽発表されたニンテンドウ64用ソフト『MOTHER3 豚王の最期』の開発中止宣言。その『MOTHER3』というソフトについて、開発中止が決まったいまだからこそ、みなさんともっともっと考えていければと思って、週刊ファミ通の永田泰大とデイリーファミ通でこのコーナーを作りました。あなたの『MOTHER3』に対する思いを、ぜひ聞かせてください。

おわりに(8月29日更新)

 本当にたくさんのご意見をありがとうございました。具体的になにかを生み出すという企画ではないのにも関わらず、時間を割いていただいたことに深く感謝いたします。

 最後になにを書いて締めくくったらいいのか、よくわかりません。

 みなさんからいただいたメールは、じつにさまざまでした。悲しんでいたり、怒っていたり、思い出していたり、呆然としていたり、まるで気にしていなかったり、あるいはそれらがないまぜになっていたり。僕は読みながら、それに合わせていろんな感情を味わうことができました。当たり前のことですが、正解はないし、無理矢理どこか前向きな地点に着地させて晴れやかにすれば済むという問題ではないのだと思います。

 正直、『MOTHER』というゲームがこれほどまでに待たれていたということに僕は驚きました。僕が『MOTHER3』の開発中止を聞いて混乱したのは、あくまでも個人的な混乱であると思っていました。現在のシーンを揺るがせるようなものではないと感じていたのです。しかし、掲載されたメールを読めばわかるとおり、僕のメールボックスには個人的な混乱がたくさん届きました。怒りも悲しみも、根本には混乱がありました。

 個人的なゲームだと僕が思っていた『MOTHER』は、僕だけではなく多くの人にとって個人的なゲームだったようです。その確認は具体的ななにかを生みません。しかし、確認できてうれしく思います。

 最初の原稿で、僕は「ものはどんどん勝手に創られて出てくるように感じてしまうけれど、そうじゃないんだ」と僕は書きました。それは対談を読んでいちばん強く感じたことでした。そしていま、僕はみなさんからのメールを読んで、強くこう感じています。

 「ものはどんどん勝手に消費されて消えていくように感じてしまうけれど、そうじゃないんだ」。

 人が創ったものを人が消費するということ。人から人へ渡るものは、(たとえば『MOTHER』という)単独のかたまりかもしれません。しかし、それを創る人や消費する人は、単独のかたまりではないのです。昔、ミュージシャンの甲本ヒロトさんが、コンサート会場で「みんなは大勢集まっているけれど、みんなは集団じゃないぜ」と言ったことがあります。作り手は集団ではないし、消費者も集団ではない。当たり前のことだけれど忘れてしまいがちなことを、僕は確認し直したような気がします。

 さて、本日を持ちましてこの企画をいちおう終了させていただきます。いただいたすべてのメールを掲載することはできませんでした。さまざまなご意見、本当にありがとうございました。この企画や企画者である僕へのご指摘も何点かいただきました。軽率、未熟な点など多々あったかと思います。後悔はしていませんが、反省すべき点はしっかり噛みしめております。なにとぞご容赦ください。

 ここをクリックしてくれた、ひとりひとりの個人に個人として感謝します。

2000年8月29日 PM8:34 永田泰大


樹の上の秘密基地。
(『ほぼ日刊イトイ新聞』)
『MOTHER3』開発中止の経緯を、糸井重里さんと岩田聡さんと宮本茂さんが語った対談です。とても長いものですが、できれば読んでみてください。


はじめに(8月22日掲載) 週刊ファミ通編集部 永田泰大
その2(8月23日掲載) 週刊ファミ通編集部 永田泰大
その3(8月24日掲載) 週刊ファミ通編集部 永田泰大
その4(8月25日掲載) 週刊ファミ通編集部 永田泰大

8月23日掲載分メール その1 その2 その3 その4 その5
8月24日掲載分メール その1 その2 その3 その4 その5
8月29日掲載分メール その1 その2 その3 その4 その5


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