『カルドセプト サーガ』の新たな姿とは……?
●武重氏のインタビューの全貌を公開!!
バンダイナムコゲームスより発売予定のXbox 360用ソフト『カルドセプト サーガ』。週刊ファミ通2006年4月28日号にて、本作のプロデューサーを務める武重康平氏のインタビューを掲載した。しかし、掲載された部分以外にも、興味深い発言を多く残してくれたのだ。そこで、ここでは誌面の都合で泣く泣くカットした部分を含め、インタビューの全貌を特別公開するぞ! 全国のセプターたちは必見です!!
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武重康平 TAKESHIGE KOHEI |
ジャムズワークス取締役。『ケロケロキング』シリーズや『鉄人28号』などをプロデュース。『カルドセプト』シリーズは、総合プロデューサーとして全身全霊で挑む! |
――約4年ぶりの新作となりますね。
武重康平(以下、武重) 思いのほかお待たせしました(笑)。もっと早く出したかったのですが、つぎの新作をどのようにすればいいのか議論しながら組み上げていったらこんなに時間がかかってしまいました。お待たせしたぶん、すべての面においてレベルアップした『カルドセプト』をお見せできると思いますよ。いままで弱かったビジュアル、シナリオ部分の強化はもちろん、ゲームプレイ部分の見直しにも力を入れています。とくに今回の作品は海外を強く意識して作っていまして、セカンドを海外で出したときに出た要望や、ユーザーのプレイがとても参考になっています。
――具体的に教えていただけますか?
武重 まず、いちばん大きく変わったところは、ビジュアルとシナリオの部分です。1作目、2作目とやって、北米と韓国でも発売したのですけど、とくに北米の方によく言われたのは、ストーリーとビジュアルの部分だったんです。そこで両方を徹底的に強化しました。ビジュアル面では、全部リアル方向で統一して、すべて3Dモデルで表現しています。これにより、これまでデフォルメしていたゲーム画面の印象ががらっと変わったと思います。シナリオ面では人気作家の冲方丁さんにお願いをしました。『カルドセプト』は以前、小説が出ているんですよ。それを書いてもらったのが冲方さんなんですよね。冲方さんは1作目のころから『カルドセプト』を書きたいとおっしゃっていただいていて……。約8年まえですね。まだ、こんなにも冲方さんがブレイクされていないころです。1作目の音楽をやっていた柳川さんといっしょに下宿生活をされていて、『カルドセプト』をかなりプレイされていたんですよ。それが縁で小説を書いていただいたら、新しいカルドセプトの世界が描かれていてめちゃくちゃおもしろかったんです。なので、チャンスがあればずっとシナリオは冲方さんにやっていただきたいと思ってました。当時は冲方さんはほかの仕事で、メチャメチャ忙しかったんですけど、1年くらいかけて書いていただいて……。小説なら4冊分くらいあるんじゃないですかね。いままでは主人公は"駒"でしかなかったんですけど、きちんとキャラクターとして描いていただきました。これまで比較的やってなかった、恋愛ストーリーもありますよ。今回は本当にストーリーが楽しめます。シナリオ量がすごいしイベントシーンもたくさんあります。
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――登場キャラクターのデザインは、獅子猿さんが担当していますよね?
武重 これがまたいい(笑)。非常に個性的で背景のありそうなキャラクターが多数出てきます。冲方さんのシナリオと相まって、すばらしく個性が出ていますよ。また、マップ数は『セカンド』よりかなり多いです。それだけではなく、ネットワークの配信もありますから。それを考えると、今回はものすごい量ですよ。前作よりもストーリーのボリュームもありますし、クリアーまでをたっぷり飽きずにプレイしていただけると思います。お話としては旅をしながら移動はしていくのですが、もちろんマップを戻ってのプレイもできます。そのとき時間軸を考えていて、シナリオ的に反映できるような構成で作っています。このときココに戻ればこういう人に会えるだとか、そういった要素もあります。イベントシーンもかなり楽しめると思います。いままで、シナリオはあくまでもカードを集めるためのちょっとしたおまけ程度だったのを、今回は1本のシナリオを十分に楽しんでもらえると思います。
――主人公はひとりですか?
武重 ひとりで、性別は男です。イベントシーンは英語でのフルボイスになります。もちろん、ちゃんと字幕はつきますよ。そういったところでも海外を意識してるっていうのがわかると思いますけど。
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――ゲームシステムも変わったんですか。
武重 けっこう手を入れました(笑)。とくに今回の作品ではプレイ時間の短縮をテーマにしました。『カルドセプト』って序盤が地味でスローテンポになりがちなんですよ。そういったところに手を加えられないかなと。一例を挙げるなら、クリーチャーによって地形が変化したり……。そのほかいろいろ入りましたよ。また、カードの能力も追加をしています。クリーチャーによっては、配置した瞬間にスペル能力がついていたり。そういった要素で2ターン分を1ターンで済ませ、従来スローであった序盤の展開をテンポよくすることを狙いました。ほかにもまだまだ、いろいろと新しい能力や新施設はありますよ。
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――マップも随分印象が変わりましたね。
武重 はい。マップをリアル方向にフル3Dにしたことで、随分と印象が変わったと思います。クリーチャーもリアルですし、召還するのが楽しくなるんじゃないかと(笑)。3Dにすることで、ゲーム性にも変化ができ、踏むとルートが変わるような、動くマップができました。これはマップのルートが変わるものなのですが、ルートが変わることでクリーチャーの配置もいっしょに変わるので、戦略的にはより複雑になっています。あえてこっち側にクリーチャーを配置しておいて、ポインタを切り替えるようにルートを変更し、相手の番になったときに踏まざるをえない状況を作るとか……。プレイに変化を生むようなマップも出てきました。
――カードバランスも変わっているんですか?
武重 本作はこれまでよりもクリーチャーの比率を上げています。もっとシンプルにクリーチャーを配置して遊べばいいじゃないかと、クリーチャーのバリエーションを増やしたんです。衝撃的だったのが韓国の大会で、ぜんぜん日本とプレイスタイルが違ったんですよ。叩きにいってなんぼっていうガチンコ勝負なんです。巨大なクリーチャーとか大好きで。そういったことが影響してるかもしれませんね。今回初めての人にも遊んでもらいたいですから、クリーチャーカードはブックを組むときのコンセプトになりやすいですし、クリーチャーをいっぱい入れておこうと。
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――いろいろと内容が変わっていそうですね。
武重 カードは470枚以上ありますからね。これ以上増やすのはどうなんだろうっていう状況になりつつあります。けっきょく使えるのは50枚ですから(笑)。ほかのカードゲームと比べても『カルドセプト』って1シリーズの枚数が圧倒的に多いんですね。それだけあってバランスを取るのはたいへんなことなんですけど、これが『カルドセプト』の肝ですからね。中には変更していないカードもあるのですが、ほとんどのカードの数値を見直しました。
――完全新作じゃないですか!?
武重 だから『サード』じゃなくて『サーガ』なんです。もともとタイトルは『サード』にしようかと思っていたのですが、システムだけではなくて物語性の強化を強調したくて『サーガ』にしました。
――納得しました(笑)。
武重 正直なところ、ゲームとしては随分変わっていると思いますよ。バランスを取り直しましたし、シリーズによってゲームバランスの方向性ってテーマを持っているのですが、今回はクリーチャーを比較的多目にしたり、ゲームテンポをよくしようとしたり、気軽に遊べるようなバランスを目標にしました。ですが、やっぱり深い遊びかた、ずっと遊べるようなバランスにしなきゃいけないので、苦労しましたね。要素自体は増えているわけですし。あとはやはり人気のドラゴンをちょっと多く登場させてみました。全属性にドラゴンが入ってます。ドラゴンブックを作る人がいるかもしれませんね。配置するのが楽しいって思えたり、テーマを持って組めるよう、ネタはけっこう入れてあります。カード的には一般ウケするんじゃないかな。これまでよりはブックを構築するうえでの選択が多彩になると思います。ふたつの属性を持つクリーチャーも作ってみました。属性の友好関係をひとつのテーマにもしていまして、まんべんなくっていうよりは、属性のテーマを持たせられるような形にしてあります。
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――今回、イラストレーターさんも随分増えていますね。
武重 今回は、イラストレーターさんが28名に増えています。前作の3倍弱ですね。絵としてのクオリティーを1枚1枚上げたかったというので、1枚描くのに時間をかけていただいています。
――最初にお願いするときに方向性を伝えたりはしたんですか?
武重 そうですね。いま、巷で流行っているカードイラストとは方向が違うので、サンプルを描いてもらって、各々専用の掲示板を作ってひとりひとりとやり取りをしました。ほかのイラストレーターさんには、"カルドセプト新聞"というのを出して、「こんな絵がありますよ」とお知らせしました。そしたら、「もう1回描き直させてください」というイラストレーターさんもいらっしゃいました(笑)。
――新しいイラストレーターさんはどんな方がいらっしゃるんですか?
武重 末弥純さん、あきまんさん……などなど、実力派の方にたくさんご参加いただきました。『カルドセプト』を知っている、プレイされている方がいろいろなところにいらっしゃって、知ってるだけではなくて好きな方が多く、進んでみずから名乗りを挙げてくれた方もいらっしゃいましたね。
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――ネットワークでの対戦も対応しているんですよね?
武重 そうですね。ネットワークでのニーズは非常に高かったので。ドリームキャストのときにネットは対応したんですけど、今回はXbox Liveに対応して楽しめるようになっています。Xbox 360で出す大きな理由のひとつがXbox Liveです。人との対戦が楽しい作品ですから。さらに、北米市場も視野に入れているので、日米対戦もできればと思っています。
――Xbox Live用の仕掛けっていうのは、何かあるんですか?
武重 Xbox Liveに限った話じゃないんですけど、みんなで遊んだときの自由と手軽さっていう部分でアプローチしたいなと。Liveらしさというのは、比較的簡単にマッチングできるってところがいちばんいいですね。同じようなレベルのユーザーがすぐ対戦できるような仕組みにしたいと思っています。また、さまざまな視点でランキング戦なんかもやっていきたいと思っています。それにルール設定が、いままで以上に細かくやりやすいようにしています。『カルドセプト』って、ローカルルールが多いんですよ。そこで、ブックの枚数制限も考えました。要は、50枚組むのはたいへんじゃないですか。それを可変にできるようにして、ユーザーがルールを決められるような形にしてあります。
――いろいろなルールで対戦できるようになる?
武重 そうですね。大きなルール機能追加としては、シールド戦ですね。これは、通常のカードゲームなどで、パックを買って開けてすぐプレイするというルールのものです。プレイヤーはブックを作らずに、ゲーム開始時にカードの中から自動的にブックを組んでくれて渡してくれるんですよ。自動ブック生成のようなものなんですけど。皆が同一の環境下でプレイできますから、これまでとは違った緊張感のあるゲームができると思います。また、ネットでルールを配信して大会をオンライン上で行うことも予定しています。ブックやAIのアップロードダウンロードももちろん対応しています。基本的にオンラインでの対戦だけではなく、オフラインでも人間の敵と戦えるというコンセプトは変えていないです。
――対戦プレイにも力を入れているんですね。
武重 もちろんです。対戦しておもしろいゲームですから(笑)。あとは、ユーザーからとても強く要望されていたのが、自駒のバリエーションですね。みなさん、限りなくかぶるのを嫌がる傾向があったので(笑)。プレイステーション2版『セカンド』のメダルシステムをやめて、代わりにアバターパーツを手に入れられるようにしました。条件をクリアーしていくと手に入ります。コレクションはできますし、自分のキャラクターの姿をどんどん変えていくことができます。大会とかで優勝しないともらえないものも用意する予定ですので、ネットとかで自慢することができます。主人公の服だったりとか、パーツとかで飾れるような形に。たぶんパターンはものすごい数になりますね。流行とかは出てくると思うんですけど。髪形とか顔とか性別も変えられますし。人間じゃない猫とか鳥とか。これもネットで配信されるものもあります。あと、細かいとこなんですけどブックカバーっていうものがありまして、対戦するとき、どのブックを選ぶかというときに、いままでネーミングは悩んでいたと思うんですけど、そこにプラスしてカバーも変えられるようにしてあげようと。対戦するときにどんなブックを持っているか、カバーで主張してあげれば楽しめるんじゃないかと思います。これがけっこうカッコイイんですよ。いろいろなバリエーションがあるんですけど。豹柄とかチェックとか。Xbox 360ならではのリアルなテクスチャーで(笑)。ゲームプレイには関係ないかもしれませんけど。少しでもプレイヤーの個性を出せるとうれしいですよね。
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――音楽は?
武重 今回も音楽を伊藤賢治さんにお願いしました。マップが倍になったので音楽も倍になったんですよ。
――全部新しく?
武重 そうです。マップもかなり変化に富んでいますから音楽も当然違う曲じゃないと。今回、同じ人を起用するというので似ちゃうんじゃないかと思ったんですけど、まったく問題ありませんでした。いままでは神々しさを強調した音楽だったんですけど、今回はヒューマンストーリーにしたかったので、主人公の物語性が感じられるような楽曲を多数作っていただきました。
――発売をXbox 360に決めたのはいつごろ?
武重 去年(2005年)の夏ですね。そのまえから、開発は動いてはいたんですよ。もちろんシナリオとかは、先行でやっていました。それで最終的にどのハードでいくかっていう。Xbox
360にしたのは、ネットに接続できるということと、ビジュアル能力が大きかったですね。海外でのハード評価も非常に高かったですし。
――発売はもうすぐですよね?
武重 ええ、夏に発売できるよう頑張っています。
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――最後に読者へのメッセージをお願いいたします。
武重 お待たせいたしました(笑)。
――待ってました!
武重 かなり新しいことを意欲的に入れていますが、おもしろく仕上がったかなと思います。ぜひXbox 360とともにこれを買ってください。買ってLiveに接続して、いろいろ設定を終えて待っていてください。夏には出しますから、いままでとはまた違った『カルドセプト』が楽しめると思います。新しいかたも楽しめると思います。4年分の知恵が入ってますし、自信作ですのでぜひ楽しんでください。
――4年のあいだにユーザーの声も聞けているわけですし。
武重 そうですね。海外の大会を見られたことも、すごくいい経験になりました。これは世界を意識して作ったつもりなので、どうしても世界中にセプターを増やしたい、ワールドスタンダードな作品にしたいという気持ちがあります。日本だけじゃなく世界のセプターがつながって、世界中で楽しんでいただければと思います。この作品で今後『カルドセプト』をやっていくうえでの、新たな基礎ができあがったかなと思います。本当に長く遊んでいただけると思います。これで次の新作までまた4年は遊べる(笑)? そんな中身の濃い作品に仕上げますので、ご期待ください。
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ソーシャルブックマーク
カルドセプト サーガ
| バンダイナムコゲームス | |
| 対応機種 | Xbox 360 |
| 発売日 | 2006年夏発売予定 |
| 価格 | 価格未定 |
| ジャンル | カードゲーム・ボードゲーム / ファンタジー |
| 備考 | ゲームデザイン:大宮ソフト/ジャムズワークス、プロデューサー:武重康平 |
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