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椎名へきるがHMVで自身の映画デビュー作を語る |
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2002年5月27日 |
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▲店内ステージで撮影に応じる3名。店内は椎名へきるファンを中心とした多数の観客で埋め尽くされた。 |
数々の人気アニメに声優として出演し、最近ではミュージシャンとして活動している椎名へきるが、自身の映画デビュー作となる『月のあかり』(6月8日公開/ギャガ・コミュニケーションズ配給)公開を記念して、5月25日にHMV池袋メトロポリタンプラザでトークショーを行った。
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▲「ヤギ汁屋をめぐるいろいろな人の気持ちを見てほしい」という椎名へきる。 |
この日店内で行われたトークショーには、椎名へきるをはじめ、監督&脚本の倉持健一、共演の笠原紳司ら計3名が出演。まず最初に椎名へきるは「実際に姿を出して演技する、っていうのが初めてだったので、とにかくほかのみなさんの邪魔にならないかが心配でした。ただ倉持監督がすごく熱い気持ちの方で、沖縄への思いをストレートにぶつけようとしているのがわかりましたから、監督の言うとおりにすれば大丈夫だと思っていました」と撮影当時の心境を告白。さらに「完成品を見て初めて監督の意図がわかったような気がします。見るときには、そのときの自分のいろいろな気持ちを重ねながら見てほしいですね」と完成したフィルムの感想を語った。
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▲笠原紳司は「見た人がやさしい気持ちになってほしい」とのこと。 |
笠原紳司は沖縄での撮影について「最初に台風とぶつかっちゃって、セットが流されたりしてクランクインが3日間くらい遅れたんですが、そのおかげでかえってスタッフやキャストのみなさんと仲良くなる時間ができましたね。俳優どうしで真剣に役や演技の相談をしたりして」と現場の舞台裏を披露。そして「見る側に考え方の自由がすごくある映画です。どのキャラクターに感情移入しても楽しめますし、自分なりのドラマを展開することもできる。その結果何かしら得られるものがあったらうれしいですね」と作品を分析した。
「沖縄を舞台にした映画はたくさんあるけど、たぶん今の沖縄にいちばん近い映画になったと思う」という倉持監督は、椎名へきるらキャスト陣について「自分がこれまで見てきた沖縄、という独自の世界がだいぶ反映されているので、役者さんによってはすごくわかりづらいはずなんです。でも幸いなことに、それぞれが自分なりに解釈しようと努力してくれましたので、いい作品になったと思います」とコメント。また、無類の沖縄好きとして知られる監督らしく「今回は最悪でした。せっかく沖縄に来てるのに酒は飲めないしヤギは食えない、海にも入れない。仕事で行くもんじゃないですね」と冗談めかして撮影の感想を語った。
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▲「みんなで雑談している時とかに、ふと強烈なにおいがただよってきて、振り返ると監督がヤギ汁持ってニコニコしながら近づいてきてたりするんですよ」と笑えるエピソードを披露する笠原紳司。 |
また、作品の重要なテーマとなる沖縄名産料理・ヤギ汁については、初体験となった椎名、笠原両名とも微妙な表情。「ヤギの臓物をたっぷり入れた煮込みみたいなものなんですが、高級品になってくると血や脳ミソまで入ってて、すごくおいしいんですよ」と楽しげに語る倉持監督とは対照的に「ジャスミンの香り……え、それはウソ?(笑)ほんのり甘くて不思議な味ですね」(椎名)、「たしかに甘いんですが、ものすごい獣の味。とにかく食べたことがない味で、ちょっと説明できないなぁ」(笠原)と、その味を評価した。
倉持監督も「すごくいい雰囲気で仕事ができましたので、映像からもそのあたたかい空気が感じられると思います」と自信を見せる『月のあかり』。この作品を見て、来るべき夏にそなえて沖縄へ思いをはせてみては?
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