スマートフォン解析 戦国武将の表象その4――仙樹さんの歴史の授業 - コミニー[Cominy]

天正院仙樹さん (117)

(最終ログインは9時間以内)

最近のコメント

各月のブログ

2017年10月02日 22:07

戦国武将の表象その4――仙樹さんの歴史の授業

皆さんこんばんは! 天正院仙樹です! ごめんなさい、昨日はすっかり更新日だったことを忘れていました…w


表象編その4でございます。今回は、今川義元のイメージを探っていきます!


今川編はここでラストにして、来月に浅井家に移ろうと思っています! それでは早速参りましょう!(^o^)


今川義元と言えば…公家!!

今川義元と言えば、多くの創作物で「公家」として描かれますね!


これは一体いつからなのかというと…もう江戸時代に入ってからそうだったようです。



これには前回に解説した、生き残った今川家の人たちが、「高家」の仕事で京都の天皇へ挨拶しに行くことが多かったことが関係していると思われます。



江戸時代という時代は…基本的に貧乏な時代が多いです。あんまり景気が良くないので、お金を節約するように、という命令が何回も幕府から出ます。


そんな時代に、お金持ちで裕福に暮らしていた今川家は、多くの人から、ちょっと嫌なイメージを抱かれていたのかもしれませんねw



そのため、義元が主人公の読本や歌舞伎は、全くないと思われます。少なくとも、私は一度も見たことがありません。


幕府の家臣というポジションなので、そう簡単に創作物に登場させると、検閲を受ける可能性もありますしねw



そういうワケで、長らく今川家と今川義元は、「公家」「金持ち」「戦いは苦手」というイメージがくっつきました。


江戸時代からイメージがほぼ変わっていない、という面では、武田信玄と共通しているかもしれませんね。


現代の今川義元

前回は書きませんでしたが、現在の今川家は断絶されています。



明治時代に入り、多くの大名(藩主)は、国会議員になりました。彼らは「華族」に任命され、特別扱いを受けました。貴族院の議員です。


でも今川家は、幕府の味方をしたうえに、大名でもなかったので、「士族となり、国会議員になれませんでした。財産もメッチャ没収されます。



そのうえ、跡継ぎも亡くなってしまい、断絶することになりました。



現在、皆さんのお友達で「今川」という名字の方はあんまりいないと思います。いたとしても、その多くは地名の「今川」から来ていると思われます。



そういうワケで、今川家はお金持ち! というイメージは、現代の我々にはだいぶ薄れて来たイメージだと思われます。



明治・大正になっても、今川義元が注目を集めることはありませんでしたが…


そんな中、「今川義元は、本来は優秀な戦国大名である!」と唱えた方がいらっしゃいます。



歴史学者の小和田哲男先生です。


そう、義元のイメージを覆す原点は、ドラマや小説ではなく、歴史学会から来たんです!



小和田先生のご出身は、静岡県で、まさに今川氏の本拠地。義元への愛が伝わって来るような気がしますw


現在も、井伊直虎に関する研究を盛んに行っています。



小和田先生の著書は学者向けの難しいのもありますが、初心者向けで分かりやすいものもたくさんあります!


本屋さんの「歴史コーナー」に必ず置いてあると思うので、今川関連に限らず、「戦国時代の本を読んでみたいな」と思ったら、小和田先生の本を探してみるといいと思います!(^o^)



この、小和田先生の研究に影響されて、2000年代から今川義元のイメージは変化し始めました。



2007年の大河ドラマ『風林火山』の今川義元は、何と谷原章介が演じています!! めっちゃイケメンですよ!!


これ以前の、2002年『利家とまつ』の佐々木睦、2006年『功名が辻』の江守徹とは大きな違いです。



そして2008年に「史上最高にカッコいい今川義元」と言っても過言ではない今川義元が、マンガで登場しました。


『センゴク外伝 桶狭間戦記』です!!(^o^)


作者は、宮下英樹先生。私も大好きなマンガの一つです!



このマンガ、内容はかなり玄人向けで難しいですが、「歴史の事実」と「考察」と「キャラクター」が美しく絡み合い、丁寧に構築された「ストーリー」が最高の魅力です。全5巻。ぜひ一度読んでみてほしいです。



あと、このマンガは相当、歴史メディア界隈で大きな影響をもたらしたようで、『平清盛』や『おんな城主 直虎』は、明らかにこの作品の影響を強く受けています。あと『信長の忍び』とかも。(決めつけるのは良くないですが…ww)



ちなみにこの作品の今川義元のキャラクターは、天真爛漫で、遊ぶことが大好き。無邪気な性格。そして、その性格を好んでか、色んな人が義元の下に自然と集まって来る…そういうキャラクターです。



恐らくですが、このキャラを作るのに宮下先生は「義元には仲間を作る才能があったのではないか」と、あるテレビ番組に出演して、発言していました。だから、こういうキャラ付けを行ったんだと思われます。



逆に、織田信長を宮下先生は、「読者のイメージを裏切っちゃいけない人物なので、従来の信長像をベースにしました」と、ある著作で発言。義元とは対照的ですね。



それから、この発言で、あることが分かります。それは「今川義元のイメージは、まだ固まっていない」ということです。



2005年に出た『戦国無双』『戦国BASARA』の今川義元は、どちらも公家風


『無双』は息子・氏真のイメージも引き入れて、蹴鞠大好き貴族。『BASARA』は軟弱でダンスを好む貴族…



ですが、『風林火山』や『センゴク桶狭間戦記』で一変。まだ、どういうキャラにするべきなのか…定着していないのが現状です。



『信長の野望』のグラフィックで、若い義元が描かれた際は、『センゴク』風な義元でした。(大きな頭巾)


宮下先生は、義元が「元・僧侶」で、雪斎に育てられたことから、あの頭巾をデザインとして選んだそうです。


いま、この義元像が固まりつつありますが…



一方で、今年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』の今川義元は、無口で一切しゃべらない、という正反対なキャラ付けがなされました。


公家というイメージは崩さず、一切話さないが故の不気味な演出が、義元の大名としてのカリスマを表しているように思えます…!!


それを演じるのが、春風亭昇太…笑点の司会者で、「噺家」です。しゃべってナンボなのに、しゃべるな! というのは何だか面白いですねww



いずれにせよ、女謙信ちゃんも同じですが、今川義元のキャラというのは、まだ定着していません。「ただの公家」なのか、「一癖ある公家」なのか、そして全く異なる人物なのか…?


もしクリエイターになりたい方で、今川義元を描く場合は、人物像を丁寧に切り取って、新しい義元を演出してほしいですね…!



『戦国大戦』の義元は、何と言ってもガーターベルト!!ww


イラストをお描きになった小山宗祐先生のツイートを参照しましたところ…


「顔のモデルは、北野武監督の『BROTHER』に出ている俳優の加藤雅也
ガーターベルトにしたのは自分の趣味ではない
ノーパンにしてくれと頼んで来たのはSEGA
とのこと…ww


他にも、『絢爛絵巻』で
「顔はペイントではなく、薄い布を貼っている」
「バカ殿系の今川は出尽くしていますので、少々違った雰囲気に」
怖さよりも不気味さ重視
という貴重なご説明を。


先ほどの大河ドラマ『おんな城主 直虎』もそうでしたが、不気味イメージを義元に持たせているのは、信長や公家特有の「優雅さ」に対照的になるようにしているのでしょうか?



『いくさの子』の義元も、不気味な感じが漂ってますよね!



不気味路線の義元。


天真爛漫路線の義元。


あるいは、これから先、この二つとは全く異なる義元も登場するんでしょうか?



最後に、表象編のまとめをしておきましょう!


織田信長:風雲児イメージ→魔王イメージ→近年はギャグキャラ化!?


武田信玄:江戸時代から変わらない理想的リーダー→近年は先生ポジション?


上杉謙信:江戸時代から変わらない主人公→女性説登場で、一体どうなる!?


今川義元:公家で暗愚→近年は優秀な大名に。でもキャラが定まってない。



こうやって見ていくと面白いですね!


このままいくと、次回は浅井長政です。長政も最近は変わりつつあるので、紹介のし甲斐があります! ですがその前に、以前リクエストで頂いた石田三成についてと、戦国時代の女性についてを、今月はまとめようと思います!


さ、今回はここまでと致しましょう! 今回もご閲覧ありがとうございました!(^o^)

(すべての人に公開)

  • 今川義元
  • 今川家
  • 歴史の授業

いいね・共有

いいね このブログにいいね!したユーザはまだいません。 このブログについて、 5人がいいね!と言っています
「いいね」をクリックして応援の気持ちを伝えてみませんか? Twitterアカウントで簡単に登録・ログインできます!

コメント

1番~2番を表示

2017年
10月03日
00:43

今川義元が戦いが苦手なイメージなのは桶狭間のせい。

っていうか、桶狭間をフィクションで描写する時ってもの凄く今川義元が「奇襲への警戒を怠った愚者」って感じに表現されちゃうんですよねぇ……センゴク外伝の今川義元は多分一番かっこいい今川義元なんじゃないだろうかw

2017年
10月04日
16:55

MAYREさんいいねありがとうございます
Zeroさんいいねありがとうございます
鉄甲竜さんいいねありがとうございます
津焔乃蔭さんいいねありがとうございます

>>1 鷹野一二三さんコメントありがとうございます

その通りですね、桶狭間のせいです。
あとは、桶狭間以外で大規模に戦った合戦が、花倉の乱、河東の乱とかくらいしかなくて、決戦で有名な武将と戦って大勝利を挙げた! という分かりやすい構図の合戦がないのが理由なのかなぁとも思います。

桶狭間の描かれ方というのは、物凄く分かりやすく単純で、「勝者の側から描かれた」桶狭間しかないからでしょう。
敗者側から描かれた桶狭間は、客観的に状況を見たら今川方が有利なので、描くこと自体がなかなか難しいと思います。

1番~2番を表示

コメントするにはログインしてね(Twitter連携で簡単登録できます)

あなたもコミニーへ参加して、ブログを書いてみませんか?
ゲームの思い出を管理できるゲーム棚サービスもあります。

関連するブログ

6位

太刀魚さん

マリオ×RPG=最強

7位

新規ぷれぃさん

手持ち紹介4

8位

iinonnさん

魔力のあるゲーム

9位

あぶさんさん

【~2017 10月17日】グラフィ...

※全公開記事が対象です

1位

津焔乃蔭さん

これぞモッテル!

2位

天正院仙樹さん

石田三成ってどんな人なの?...

3位

MAYRE_Kara_ageさん

東邦南蛮ダブルコンビ

5位

真・超絶チャーミーさん

誰か女性単デッキ教えてちょ...

※全公開記事が対象です

1位

『艦これ』盛り上げ隊さん

【艦これ プレイ漫画/水本正...

2位

グラブル_ファミ通騎空団さん

【グランブルーファンタジー ...

3位

シノビナ応援隊さん

【シノビナイトメア プレイ漫...

※全公開記事が対象です