スマートフォン解析 森蘭丸に繋がる「攻め込まれ系」の系譜 - コミニー[Cominy]

李厳命さん (12)

最近遊んでるゲーム

(最終ログインは3日以上)

最近のコメント

2016年06月27日 01:10

森蘭丸に繋がる「攻め込まれ系」の系譜

どうも、李厳です。

まいど久しぶりの日記になります。



だいぶ前に、マキシィの方でも書いた話の延長なのですが…



中国の昔話って、「三国志演義」やら「水滸伝」やら含めて、いつも似たような人物が登場しますよね。



○無類の酒好き
○直情型の性格
○怪力無双
○周りの空気を読まずに騒ぎを起こす
○脳筋
○慕う義兄には無二の忠誠



といった感じの人物です。







正直、リアルに近くにいたら堪ったもんじゃない連中ですが、不思儀と中国人にはウケが良いんですよね。


昔、うちの近所のスポーツジムで大極拳を教えていた中国人も、三国志の中で好きな人はと訊いたら、「張飛」と答えてました。


張飛なんぞは、上記の全てに当てはまっている人物ですが、他のお話にも、似たような人物は出てきます。



【水滸伝】
花和尚 魯智深(初期)
李逵(鉄牛)

【大漢風(楚漢戦争~項羽と劉邦~)】
樊噲(カイ)



これに加え、【三国志演義】では張飛以外にも、典韋と許褚辺りが上記の人格を2等分して出てきています。

彼らのように、長所と短所が極端で裏表がない人物が、中国人の好む「好漢」の条件なのかもしれません。








そういう人物って、日本にはいないかなぁ…と考えていたら、ふと…



「武蔵坊弁慶って、この系統じゃないか?」


と思い至りました。




弁慶は史実にはモデルの名前は見えるものの、活躍は【義経記】における、まったく架空の人物です。



小さい頃に比叡山に入るも、乱暴過ぎて追放
    ↓
書写山に入るも、酔って火事を起こして逃亡
    ↓
京都五条大橋で義経にボコられて臣従
    ↓
義経の忠臣として戦に活躍
    ↓
奥州へ逃げる際、勧進帳で義経を庇う
    ↓
最後、義経を護って立ったまま戦死






……なんか、妙に上記の条件を満たしているとは思いません?



酔って寺を燃やす辺りは、水滸伝の魯智深の若い頃にダブります。
し戦での獅子奮迅の活躍は全員に当てはまり、最後の立ち往生なんて、典韋の最期そのものではありませんか。





奇妙な符号なんですが…
弁慶を活躍させた【義経記】が著されたのは、南北朝~室町期の14世紀中頃とされているんです。


そして、ちょうど同時期に、中国でも羅貫中が【三国志演義】を著しており、【水滸伝】もまた羅貫中の著作と伝わっています。



日本に輸入された【三国志演義】や【水滸伝】が影響で、弁慶のキャラクターは作られたのか…

そう考えると、割と辻褄が色々と合うんですよね。












典韋と弁慶。


共に怪力無双で主君に忠義を尽くした者同士。


片や主君が逃げるまでの、片や主君の切腹の間までの時間稼ぎとして、その主君の最期こそ違えど、護り抜いて立ったまま絶命するという衝撃の死に様。

絶対、『義経記』の著者は、『三国志演義』を読んでいると思います。






そして、それの発展形が『森蘭丸』だと思うんですね。



『戦線』でも書きましたが、史料上での活動を見る限り、森蘭丸(乱法師)自体は数いる小姓の一人にすぎませんでした。




格別、信長の寵愛を受けていたという同時代の史料はありません。

それを言うなら、天正六年に摂津有岡城攻めで戦死した万見仙千代の方が、明確に信長に寵愛を受けていました。




ところが本能寺の変の後、江戸時代に入って「信長公記」や「甫庵信長記」が世に知られるに従い、信長の「いかなる者の企みぞ」との質問が届く範囲に侍っていた事から、18世紀末に『絵本太功記』が世に出るにつれ、森蘭丸の名は一躍大きくなりました。


なにせ、

織田信長 → 小田春永
明智光秀 → 武智光秀
羽柴秀吉 → 真柴久吉

…と、登場人物の名前は軒並み変えられているにも関わらず、森蘭丸はそのまま『森蘭丸』として扱われたからです。




『絵本太功記』では、光秀が主人公である為、信長の化身小田春永とその使い魔である森蘭丸が、光秀を折檻する役として憎まれ役を演じています。




これが後に歌舞伎の『太功記』や浄瑠璃「三日太平記」などで演じられ、一大ブームとなった事で、困ったのが森蘭丸の弟忠政の子孫。




蘭丸のみ実名(実際は乱法師が正しいが)である為、光秀を折檻した存在としてのマイナスイメージを払しょくする為か、森家では19世紀初頭に「森家先代実録」や「森家譜」などの先祖語りの軍記を著すようになります。





中には、鷹狩中に地震に出くわし危うく落命しかけた信長を蘭丸が諫める逸話や、上杉謙信を探りに虚無僧に化けた蘭丸を、謙信が見破る逸話など、半笑いで聞けそうな話がてんこ盛りです。







とまれ、「恵方太功記」や「三日太平記」などの芝居での一番の見どころは、本能寺に討ち入ってきた武智方の武者相手に、主君小田春永が腹を切るまでの間、八面六臂の活躍で蘭丸が大立ち回りするシーン。




これもまた、典韋や弁慶のごとく、己の死は既に定まった上での末期の活躍という共通点があります。



しかし、三国志演義の典韋や義経記の弁慶と異なるのは、立ち回る蘭丸が絶世の男前であるという点です。



典韋や弁慶は、多少むさ苦しくとも問題はありませんが、天下人信長が寵愛したほどの森蘭丸ともなると、ちょっとやそっとの役者ではもはや務まりません。



必然、蘭丸役は大役者が演じるようになる為、さらに蘭丸の活躍が拡がる、という相互作用が働き、現代の蘭丸像が作られたと言っていいでしょう。



また、芝居などによっては主君信長(春永)の元へ向かう演出などもあり、男前には向かない死に様という事で、怪死とも言える立ち往生は蘭丸には与えられなかったのでしょうね。





古くは、中国の三国志演義における典韋の忠義の立ち往生が、日本に伝わって主君義経を護る弁慶の立ち往生に転訛し、その上美少年的な要素が加わって最終進化を遂げたのが森蘭丸であると考えると…


典韋
 ↓
弁慶
 ↓
蘭丸



という、「攻め込まれ系」の物語の魅せ方の進化が、垣間見れたような気がします。








…深夜なので、何を書いてるか判りませんww

今回は、この辺で…

(すべての人に公開)

いいね・共有

いいね このブログにいいね!したユーザはまだいません。 このブログについて、 4人がいいね!と言っています
「いいね」をクリックして応援の気持ちを伝えてみませんか? Twitterアカウントで簡単に登録・ログインできます!

コメント

1番~3番を表示

2016年
06月27日
02:32

その系譜で言えば最新にして最古が「キングダム」の信なわけかー(違)


個々の要素は受け継いでいても全部ってムズカシイですよね……
一番近いのは「北条高広」やら「柿崎景家」ですかねぇ?

2016年
06月27日
10:40

こういう気軽なのも、なかなか素晴らしいですね(*^-^*)

2016年
06月27日
21:41

>>1 鷹野一二三さん
コメント、ありがとうございます。
『キングダム』は読んだことがないので、ちょっと判りませんね。

柿崎景家はともかく、北条高広は無二の忠誠という点で該当しないので、ただの粗忽な反乱好きというイメージしか…


>>2 雷翁@大戦老人さん
気軽と言えど、そこそこは調べているのだよ。
眠くて文章がおかしな事になってはいるがね。

1番~3番を表示

コメントするにはログインしてね(Twitter連携で簡単登録できます)

あなたもコミニーへ参加して、ブログを書いてみませんか?
ゲームの思い出を管理できるゲーム棚サービスもあります。

関連するブログ

1位

贋物(真改国貞贋作)さん

分かりやすいって大事

2位

あぶさんさん

2019年4月26日~7月8日(139時...

4位

リュウさん

メタルギア 復刻版

5位

ayanka141さん

PS4[Detroit:Become Human]

※全公開記事が対象です

1位

MAYRE_Kara_ageさん

使ったデッキのメモ(2.5.0C)

※全公開記事が対象です

1位

『艦これ』盛り上げ隊さん

【艦これ プレイ漫画/水本正...

※全公開記事が対象です